ソロ登山は1人じゃない。
金剛山に登った。
初心者王道コースの千早本道を登った。
大体は登頂から下山まで休憩を含めて、
3時間〜4時間かかるらしいので、
油断せず、気合を入れて出発した。
登山口から程なくして階段が現れた。
その後も階段は続いた。
永遠に続いた。
段差の違う石の階段もあった。
キツっ!!!
ずっと一本道の階段を登る。
迷うことは無い。
その点は初心者コースと言える。
だが初心者に永遠の階段はキツ過ぎる。
今回僕はソロ登山をしている。
休憩を自分に合わせて取ることが出来る。
いかに永遠階段と言えど、こまめに休憩を取りながら登ればそこまで辛い道のりではない。
だが今僕は息を切らしながら必死に登っている。
僕は休憩をほぼ取らずに登ったのだ。
なぜか?
ハイペースで歩いていたソロ登山男性がいた。
その人は休まず突き進むので、対抗意識と言うか、
男の意地というか、そういうものが沸々と湧いてきたのだ。
そのようなペースで登っていたことが、
この疲労に現れていることは明白だった。
「自分で全てを決めることが出来る」
というソロの醍醐味を逆行している気もしたが、
「ソロ登山男性に付いて行く」
という決断を自分で下したと考えることで、
自分を納得させた。
もちろん辛いことばかりではない。
自然豊かな木々に囲まれながら歩くのは心地いい。
行き交う人と挨拶を交わし合うのも新鮮だ。
普段街中で見ず知らずの人に挨拶をするなど、
まずあり得ないことだ。
お互い気持ちの良い挨拶が出来ると気分が上がる。
この日だけで半年分くらいの挨拶をしたと思う。
かなりのハイペースで登っていたらしく、
予定登頂時間より早く頂上に到着した。
山頂では写真を撮る人や休憩をする人、
カップ麺を食べている人もいた。
僕も記念写真を取り終えた後、
持参したおにぎりを食べて、早々に下山した。
とても脚が軽い。
登っていた時が嘘のように軽い。
ほぼ走る様なペースで階段を駆け下りた。
その為予定時間よりも大幅に早く下山出来た。
その結果
金剛山の滞在時間が合計で1時間半だった。
予定滞在時間の半分である。
もっと大自然を堪能すれば良かった。
勿体ないとすら感じた。
他にも色々思うところはあったけれど、
初めてのソロ登山。
楽しかった。
最初不安に思っていた事は杞憂だった。
1人で登っていたが、一人ぼっちではなかった。
良い経験が出来た。
今度は違う山に挑戦したいと思う。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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