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歌詞と雑文。

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#日記

首都を目指す

首都を目指す

この山河の曙を静かに震わせて
重戦車は遠くに進む

怒りを内に鎮めた冷たい車体
重戦車は首都を目指す

人の澱んだ鼓膜には定かに聞き取れず
重戦車は静かに進む

いつかこの旗を彼の地に打ち立てん
重戦車は首都を目指す

隣の町

隣の町

昨晩の未明
隣の町で殺人事件があったって
近くの公園で、叫び声を聞いたって
お喋りなその子は、早口で話す
パトカーが沢山、集まって来たって

良くないと喋る友達と、一緒に、
その町の方へ歩いたよ
通りはしんと静まって
犬の声だけ聞こえていた
みんなと別れて一人で帰ろう
心がくるくる回ってくるから

怒ると意外と怖い人っているもんね
噂もあったけど誤魔化して逃げ出した
話し声が聞こえる

腐った臭い

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犬矢来

犬矢来

舟を漕ぐ手を止めても直ぐに舟は止まらない
静かに時は流れる
流れ星の流れた先は愉快な掃き溜め
泥にまみれても穴を掘ろう

並べ替えた言葉で遊んでいる
欲張りな子供はいつも笑っていた
拾った糸を投げても届かない
雪の日に凍った窓を開けよう

カラのカバンを枕に眠ってる
水のない所で魚は生きて行けない

金の欠片の落ちてそうな辺りを駆け回る
鼻先に肉をぶら下げた犬のようだ

しーじゃ

しーじゃ

君は星
星は空
空は月

星は黒
黒は君
君は的
俺は透明

占いはそっと
表あるから
大丈夫?
吞み込んで、みて
泡になって消える、だけ
はい、しーじゃ

ヒーロー

ヒーロー

腰に巻いた皮のベルトに二丁拳銃
テンガロンハットに伸びた髭
馬にまたがり
マントを翻して
砂煙と共にやって来た

ウイスキー樽に鉛を打ち込む
インディアンブーツの申し子
ハッカーの葉巻を打ち消し
ヒロインのハートを射抜く
狙った的は外さない

懸賞金100万ドルの男
テキサスの刺客が来ても
返り討ちにする
悪党を懲らしめて
風のように去るヒーロー

うみにむかい

うみにむかい

きょうかいははれ
芽でて、かどで
きょうしか見えない目
歩くしかないしね
明日ショッ

暗い、とライ、ト、見えない
しね

うまれた、
手、よ、ちよち
へこ、たれて、たら、たらして
たら、きみむき、に
む、きになる
まえ、いこう
うみ、うみに

ほしはしってる

ほしはしってる

ぼくしってる
ほしおうじ
ほし追う、じかん
そのまえに、けいさんしててて
ほんしつ、しらな、きゃ
ないもの、ほしがるまえに

過去にすがーる、なんて
ほしーなーんて、
しらないよ、ね
ほしにね、がいなよ
ほしにね、がうなら
しらな、く、ても

いいよ
ぼくしってる、から
ほしはしって、るよ

コマーシャル

コマーシャル

海の目で太陽を見るべき
俺は知ってる 
大空でコマを見ているから
本当のことは暗い場所にある
みんな目を背けるけど
普通に書くなら意味なんてない

絵本を見て知った気でいる
俺には聞こえる
覚悟の上を見ているから
プールサイドで眺めているだけ
凶器は言葉だって
コナンが沈むのを見ている

いつか痛い目に合うそれまでずっと
そいつは君を自由にしない
でもたった一回きりだろう
巧妙なコマーシャルさ

しいさいど

しいさいど

メロンの夏が恋しい
あなたは優雅な朝に憧れ
あなた優雅な明日に憧れ
ぼくは・・・
ぼくは指で塗装するように
風の隙間をふさぐ

メロンの夏が恋しい
汗の匂いに呼吸を止めて
熟れた匂いに呼吸を止めて
ぼくの・・・
ぼくの暮らしは日の目を浴びず
滑り台から転げた

メロンの夏が恋しい
貴方のバカンス夢にまで追って
ぼくはバカンス夢にまで追って
ぼくは・・・
ぼくは崩れたカボチャみたいに
ふさぎ込んでし

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向日葵

向日葵

いつでも優しい人だった
失った時に思い知る
明けてゆく空が綺麗だね
虹を渡って行くんだね
太陽は昇ったよ
雨は止んだよ
雲の中に光が差した

悲しいことだけ多いけど
ぼくたちはいつも似ていたね
それでも微笑みを貰った
その思い出だけあればいい
夢のような夢から醒めた
ぼくはいつも夢中だった
あなたの笑顔だけ見ていた

闇を照らす向日葵だった
時に暗闇の中に立って
低く垂れ込めた厚い雲
あなたの笑顔

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