アフリカのイタリアン幼稚園

6月23日初めて登園。何度か泣き、おもちゃや遊具を独り占めしたりとヒヤヒヤもありましたが、先生と砂でチョコレートケーキを作ったり、ブロックで遊んだり、みんなと一緒にスナックを食べる様子も見られました。最後はお友達と順番に滑り台を楽しんで帰りは車で爆睡と、大成功の1日でした。明日も行きたいと言われ、びっくり!次の日からは1時間、慣れたら3時間、お昼までと徐々に幼稚園で過ごす時間を増やしていきました。
 5日目に行き渋りがでてきましたが、難しいのは朝のバイバイする時だけで、迎えに行く時には楽しく過ごしているようでした。ある日、夜布団に入った時、息子に「明日幼稚園がんばる」と言われました。「がんばりすぎなくてもいいんだよ」と伝えると「幼稚園行かなくてもいいの?」と聞かれました。「明日は行って、土日はママパパ、ねーねーといっぱい遊ぼうね」と伝えました。息子から、頑張ると言われたのは初めてだったので、泣きそうになりました。
 息子は2歳児のクラスからスタートしました。1クラスに20人の子供達に先生は2人。基本はポルトガル語、週に1回英語の先生、1回イタリアンの先生がクラスを受け持ちます。木の実で工作したり、園庭でとれた野菜を使ったキッシュやピザ作りなど、五感を大事にした、子供達が楽しめる充実した内容でした。
 1ヶ月後には、すっかり幼稚園に慣れてきました。泣くこともなくなり、朝はバイバイたっちをしたら、自分で幼稚園に入っていくようになったのです。幼稚園のルーティンに沿って動けるようにもなりました。毎日クラスの写真が親に送られてくるのですが、この頃からみんなと一緒に活動している様子が伺えて、とても嬉しくなりました。
 日本にいたら年中からしか幼稚園に入れず、家にいたかもしれない。ここまで、お友達を意識したり、家以外の居場所を見つけることはなかったかもしれない。でも、息子は1ヶ月で幼稚園に慣れてきて、苦手だったソーシャルスキルを学び出したのです。できない事は多いけれど、自閉傾向を持つ子にも、学ぶチャンスを与えて欲しいのです。
 また、実感したのが日本の幼稚園の規則が息子には難しいことばかりでした。入園前には、できないことが多すぎて不安しかありませんでした。上履きを履くこと、制服を着ること、マスクをつけること、3歳の息子は全て苦手でした。ですが、こちらの幼稚園は上履きもマスクもなし、私服で、スナックタイムもあるのです!こちらの幼稚園にすぐになじめたのは、このフリーな環境のおかげだったのかもしれません。

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