ギブ&テイクの最上級活用法
ギブ&テイクの三段活用
本日のテーマは、ギブ&テイクに付いてです。
私がセミナーで出席者から聞いたある一言で「なるほど~」と思った事をシェアさせて頂きます。
商売を続けている中でストレスを抱えている方には多少参考になるかと思いますので良かったらご覧ください。
★ギブ&テイク➪➪ギブ&ギブ➪➪ギブ&フォゲット
数年前私は東京のあるセミナーに参加しました。
そのセミナーで、講師から出席者一人一人に、商売をやっている中でこだわっている事を発表して下さいと言われました。
自分の順番が回ってきた時に「私は販売する立場としてはギブ&テイクではなくギブ&ギブを意識するようにしています」と答えました。
テイク「見返り」を意識しないという意味です。
以前からこの意識で商売をやっていたのである程度自信を持った発言です。
ところがある方から「私はギブ&フォゲットを意識しています」という発言を頂きました。フォゲットとは忘れるという意味です。
つまり、お客さまに対して色々なサービスを提供してもそれ自体忘れてしまえば当たり前のサービスになるという意味です。
もう少し深い意味があるのですが、後程説明いたします。
すると出席者の多くの方から「お~~~」というどよめきが起こりました。
私も「なるほど~、ギブ&ギブのさらに上があるのか・・・。」と衝撃を受けた事を思い出します。ギブ&テイクの三段活用がある事に気付いたのです。
この言葉を聞いてから、この考え方をなんとか自分の商売に取り入れることは出来ないかと考えてみました。というのは、自分自身にある悩みがあったからです。
★ギブ&ギブの落とし穴
私は、商売の基本はギブ&テイクと長年考えていたので、何かサービスをした時は必ずそのサービスに対する対価を求めていました。
たとえば、誕生日おめでとうレターを思い浮かべてみて下さい。
お客さまの誕生日をお祝いするのが本来の目的ですが、私はそこに必ず「このハガキを持参して頂くと店内●●%引き」という感じの売り込み言葉を入れて来店を促しておりました。
この行為は、よく考えてみると、お客さまの誕生日をお祝いする事が主目的ではなく、自分のお店の売り上げを増やすことが主目的になっています。
お客さまの誕生日を自分の目的(売り上げ増)を達成する為の手段として使っているだけなのでは・・・と思いました。
この事を感じてからは、「売り込み」と「思いやりサービス」は別々に考え行動するべきと思うようになった訳です。
考え方を変えてからは、ギブ&ギブを意識して、出来るだけ見返りを求めないような商売に変換してみる事に・・・。
しかし、この方法には1つ大きな落とし穴があったのです。
ギブ&ギブは販売者の大きなストレスになってしまうのです。
売り込みをしない色々なサービスを行っても思うような反応が出ない(売り上げに直結しない)場合
「これだけの事をしてもなぜ反応してくれないのだろう?」
というストレスです。
このストレスは長年続いており、私の大きな悩みの1つでした。
そこで、先程の「キブ&フォゲット」をうまく活用できないかと思ったわけです。
では、どうしたらギブ&ギブと言う行為自体を忘れる事が出来るのか・・・?
見返りを求めなくてもストレスがかからないようにするにはどうしたら良いのか?
色々と考え、たどり着いたのが
次から次にサービスを行い、いつどんなサービスを行ったのかと言う事を思い出せないような状態にする事です。
忘れる(フォゲット)という事ではなく、思い出せない状態を作り出すようにしてみたわけです。結果的には同じことですので・・・。
★ギブ&フォゲットのコツ
この方法には、ちょっとしたコツがあるのでシェアしますね。
サービスを行う間隔を空け過ぎてしまうと、1つのサービスに対する思い入れがどうしても強くなるので忘れる事が出来ません。そこで短期間で続けざまにサービスを行うようにしました。
「短期間にそんなにアイデアは出て来ないよ・・・。」という場合には、少しずつアイデアを貯めて、ある程度溜まってきたら次々に行ってみて下さい。
そして、結果が出るのは数か月先になると自分に言い聞かせます。
すると、いくつもサービスを行っているので、数か月後には忘れている事が多くなりました。
もちろんどんなサービスを行ったのかと言う事は後で検証する為にメモして思い出せるようにしておいたのは言うまでもありません。
お客さまの反応があった時に次回も同じサービスを行う為です。
サービスは大げさな事でなくてもOKです。
たとえば、雨の日に入り口に「足元が悪い中ありがとうございます。」というメッセージポップを貼るとか、濡れた体をふくタオルを用意する等のちょっとした思いやりでもお客さまは喜びます。
和やかな雰囲気を出すために花や絵を飾る等もサービスの中に含まれます。
自分がお客さまの立場だったら何をされれば喜ぶのか、嬉しいのか、和むのかと言う事を考えると色々なアイデアが出てくるものです。
このように、頭に浮かんだちょっとしたサービスをメモしておいて、溜まってきたら次から次に行えば過去に行ったサービスは忘れてしまうものです。
以前だったら素晴らしいサービスと思っていたことが「当たり前のサービス」として考えられるようになればしめたものです。
私自身、この実践「ギブ&フォゲット」を行うようになってからは、ストレスが大幅に減りました。
結果的には、お客さまに対するサービスの量も増えるので、そこから良い口コミも広がりやすくなるような気もしています。
今考えてみると、これらのサービスが付加価値になってライバル店との差別化になっているのかもしれません。
私自身はまだまだ発展途上ですが、繁盛店は表に出にくい、このような陰の努力があるのではと感じています。もし今後繁盛店に行った場合には、そんな視点でお店のサービスを分析してみると面白い発見があるかもしれませんね。
あと、何かの勉強会で繁盛店の視察をする機会があったら、販売している商品にフォーカスするだけではなく、お客さまにどんな接し方をしているのか、購入後にどんなサービスをしているのかと言う付加価値にフォーカスして経営者に質問してみると参考になる答えが返って来るかもしれません。
よかったら試してみて下さい。
今日の情報はいかがでしたか?
感想やご意見いただけると嬉しいです。そして、誰かのお役にたてる情報だと感じて頂いた方は、シェアして頂けると嬉しいです。
最後までご覧頂きありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?