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勇者のお仕事1巻【旅立ち編】

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2024年6月の記事一覧

14話 ディザイガの新騎士団長

14話 ディザイガの新騎士団長

14話 ディザイガの新騎士団長

「そうと決まったら少し寝かせてくれるか?」

 ゴブリン族が住まう小屋の中。

 集落のリーダーであるシュマテャと焚き火を囲んでいたカインは、タドット村とゴブリン族の【困り事】を引き受けたはいいが今はもう真夜中を過ぎている。流石に睡魔に襲われてきた。

「…オ、オオ、ソウダナ」

 その場でゴロンと横になるカインの姿を目の当たりに、シュマテャは丸い瞳を更に大きくし

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四章13話 カイン2

四章13話 カイン2

13話 カイン2

「…さて。どうしようかねぇ」

 ディザイガ城北門から東西に伸びる山道でジャスティスと二手に別れたカインは、全力で走ってきた道でふと立ち止まり来た道を振り返りつつ一人呟いた。

(…『あっち』は比較的 魔物(モンスター)が少ないし途中村もあったから四、五日あれば港に着くだろう)

 と、懐から地図を取り出して別れたジャスティスの進むべき道を目で辿る。

 ――城からは兵士等が追

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12話 冒険は常に命懸け

12話 冒険は常に命懸け

12話 冒険は常に命懸け

「……え…?」

 外に出たジャスティスは村の違和感に思わず声を洩らした。

(…誰も…、いない……?)

 ――そう。

 村には、来た時とは違い『誰も』いなかった。

 それは人だけではなく、家畜である山羊(やぎ)や鶏ですら姿がないのだ。

「…どう…、して……?」

 ジャスティスは困惑と呆気に取られたような複雑な顔をし、戸惑いながら目を瞬かせる。

 老人宅から

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11話 その村の名は

11話 その村の名は

11話 その村の名は

 ――ジャスティスはまたファルフォム丘道を東に進む。朝日が目の前にあり少し眩しいくらいだ。

「…いつになったら港に着くんだろ」
 ある程度の舗装された道を眺めつつひたすら歩く。太陽が頭上に来る頃ジャスティスはその村に到着した。

 丘道を登りきったあたりの丘の中腹にシエンタ村はある。

「こんな所にも村があったんだ…」
 村の簡素な木の門をくぐるジャスティス。辺りを物珍し

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