伊上 申

アラフィフばばあの独善的な思考の一部。BL要素ありのがっつりとした冒険ファンタジー小説…

伊上 申

アラフィフばばあの独善的な思考の一部。BL要素ありのがっつりとした冒険ファンタジー小説を書いてます。あと4コマ風の漫画を不定期に載せてます。

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  • 勇者のお仕事1巻【旅立ち編】

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19話 もう一つの約束3

19話 もう一つの約束3 「ーーお前はッ?!」  人影の姿を見たカインは驚きの声を上げた。 「よう。久しぶりだな、カイン」 「イークじゃないかっ!」  片手をあげ人懐こそうな笑みを浮かべて彼の名を呼び、カインもまた嬉しそうに笑う。  ダガーを懐にしまい互いに再開の握手を交わした。 「お前、どうしてここに?」 「ハンターの情報網(じょうほうもう)、舐めるなよ」  そう言うイークは親指を立ててニヤリと笑った。  カインとイークは、カインがまだ賊として駆け出しの頃

    • 18話 もう一つの約束2

      18話 もう一つの約束2  ――カインは早朝にタドット村に戻る事にした。行きは深夜だったために獰猛(どうもう)な動物や魔物の姿があったが、陽がのぼると同時に彼等は静まり返っていた。  村に着くや否や、心配で仕方がなかったと言う表情を隠しきれていない村長のイワフから熱烈な抱擁を受け、事のあらましを伝えた後、ゴブリンによる『畑あらし』も無くなり村長同様村人にもようやく安堵が訪れた。『宴』をしたいと言う村長を振り切り、カインは早めに港に着きたかった。  ――カインは、ジャステ

      • 17話 もう一つの約束1

        17話 もう一つの約束1 「…もうワシ等はここにはいられないからな」  モンテロウは賊の手下達に、ゴブリンの解放を指示すると必要最低限の荷物を持ち出立間際にカインにそう言った。 「まあ、俺もそうなんだけどな」  山賊どもに捕らわれていたゴブリン達を背にし、照れ隠しに頭を掻くカイン。 「ーーワシと手下どもを助けてくれた『礼』がまだだったな」 「…お互い様じゃねぇの、そこは」  と、柄にもなく遠慮するカインだが、モンテロウは苦笑いして小さく首を横に振るう。 「ほら

        • 16話 対峙2

          16話 対峙2 「…ケンカでもしたか? 新しい騎士団長さん」  カインは余裕な笑みを見せ、ロウファからの攻撃を弾き返す。その反動でロウファが体勢を崩し数歩後ずさる。そのわずかな隙を逃さないカインはダガーを翻し、縦横無人に攻め立てる。  ロウファもまた槍を両手に持ちカインからの猛攻を柄と刃で受け止めた。 (…戦い慣れしてるな。まあ、ジャスティス同様、騎士学校にいたくらいだからな。とは言えーージャスティスに対する態度や、大臣側に付くって事は『俺の敵』として見なすぜ?)

        19話 もう一つの約束3

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          15話 対峙1

          15話 対峙1 (…おいおいおいおい。どうするよ、この状況……)  拠点内が見下ろせる岩肌で身を隠しているカインは戦場と化した賊の拠点を焦りつつもただ静かに見ていた。 (俺が加勢すべきか…それとも見過ごすか…) 「ええいッ、クソがァ!!」  カインは低く呻いてその場から素早く姿を消した――  ――モンテロウは、手足を大きな丸太によって縛りあげられて身動き取れないでいた。 (…カイン…。アイツは無事に逃げれただろうか……)  顔を少し俯き加減にして足元の地面をぼ

          15話 対峙1

          作品紹介7

          完結済↓ 【復讐代行】ジャンル→ミステリー 人々が復讐したいと望んだ時、報酬が『自身の寿命』だったらどうするーー? 様々な理由で復讐を望む依頼者達とそれを難なく遂行するシン。その中には数多くの『謎』が含まれている。掲載アプリは #ノベルアッププラス、 #カクヨム、 #小説家になろう、 #アルファポリス、 #ノベリー、 #pixiv、 #note 【勇者のお仕事一巻[旅立ち編]】 ジャンル→冒険ファンタジー 『勇者』ってなんだろう、というのがテーマです。基本的に勇者とは何をし

          作品紹介7

          14話 ディザイガの新騎士団長

          14話 ディザイガの新騎士団長 「そうと決まったら少し寝かせてくれるか?」  ゴブリン族が住まう小屋の中。  集落のリーダーであるシュマテャと焚き火を囲んでいたカインは、タドット村とゴブリン族の【困り事】を引き受けたはいいが今はもう真夜中を過ぎている。流石に睡魔に襲われてきた。 「…オ、オオ、ソウダナ」  その場でゴロンと横になるカインの姿を目の当たりに、シュマテャは丸い瞳を更に大きくし呆気に取られた表情となる。他のゴブリン等と目配せし仕方なさそうに肩を竦めた。

          14話 ディザイガの新騎士団長

          四章13話 カイン2

          13話 カイン2 「…さて。どうしようかねぇ」  ディザイガ城北門から東西に伸びる山道でジャスティスと二手に別れたカインは、全力で走ってきた道でふと立ち止まり来た道を振り返りつつ一人呟いた。 (…『あっち』は比較的 魔物(モンスター)が少ないし途中村もあったから四、五日あれば港に着くだろう)  と、懐から地図を取り出して別れたジャスティスの進むべき道を目で辿る。  ――城からは兵士等が追ってくる気配がない為カインは少し安堵した。 「問題は『こっち』か…」  地図

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          12話 冒険は常に命懸け

          12話 冒険は常に命懸け 「……え…?」  外に出たジャスティスは村の違和感に思わず声を洩らした。 (…誰も…、いない……?)  ――そう。  村には、来た時とは違い『誰も』いなかった。  それは人だけではなく、家畜である山羊(やぎ)や鶏ですら姿がないのだ。 「…どう…、して……?」  ジャスティスは困惑と呆気に取られたような複雑な顔をし、戸惑いながら目を瞬かせる。  老人宅から、村の入口へと周りを見回しながらゆっくり歩みを進める。途中で足を止め―― (―

          12話 冒険は常に命懸け

          11話 その村の名は

          11話 その村の名は  ――ジャスティスはまたファルフォム丘道を東に進む。朝日が目の前にあり少し眩しいくらいだ。 「…いつになったら港に着くんだろ」  ある程度の舗装された道を眺めつつひたすら歩く。太陽が頭上に来る頃ジャスティスはその村に到着した。  丘道を登りきったあたりの丘の中腹にシエンタ村はある。 「こんな所にも村があったんだ…」  村の簡素な木の門をくぐるジャスティス。辺りを物珍しそうにキョロキョロと物色していると、 「これは珍しいな、こんな所に何か用か?」

          11話 その村の名は

          作品紹介6

          【復讐代行】ジャンル→ミステリー 人々が復讐したいと望んだ時、報酬が『自身の寿命』だったらどうするーー? 様々な理由で復讐を望む依頼者達とそれを難なく遂行するシン。その中には数多くの『謎』が含まれている。掲載アプリは #ノベルアッププラス、 #カクヨム、 #小説家になろう、 #アルファポリス、 #ノベリー、 #pixiv、 #note 【勇者のお仕事一巻[旅立ち編]】 ジャンル→冒険ファンタジー 『勇者』ってなんだろう、というのがテーマです。基本的に勇者とは何をして、どのよ

          作品紹介6

          作品紹介5

          2024/05/10(金) 【復讐代行】ジャンル→ミステリー 人々が復讐したいと望んだ時、報酬が『自身の寿命』だったらどうするーー? 様々な理由で復讐を望む依頼者達とそれを難なく遂行するシン。その中には数多くの『謎』が含まれている。掲載アプリは #ノベルアッププラス、 #カクヨム、 #小説家になろう、 #アルファポリス、 #ノベリー、 #pixiv、 #note 【勇者のお仕事一巻[旅立ち編]】 ジャンル→冒険ファンタジー 『勇者』ってなんだろう、というのがテーマです。基本

          作品紹介5

          current.

          『current.』 流れる流れる 君の声 君の想い 時に散らばる言霊を 僕は残らず拾い集めて いつか届けよう 僕の想い 時の風に乗せて 君の元へ辿り着け [2006/10/23作]

          wing sky.

          『wing sky.』 君の強き想いよ 高く高く舞い上がれ 空を駆け 雲を飛び越え あの未来に向かって 高く…遠く…舞い上がれ! 君の熱き言葉よ 高く高く羽ばたけ 野を越え 海を渡り往き あの光に向かい 高く…強く…羽ばたけ!

          relaxation

          『relaxation』 君の声 僕の言霊 想い思われ 綴り綴りゆく 沢山の言葉.... あなたは癒され 僕は癒して 息抜きに語られる言霊に あなたは何を想いますか? あなたは何を綴りますか?

          Rebirth

          『Rebirth』 僕が求めるもの それは あなたの笑顔 声に出さなくてもいい ほんの少し 思い出してだして下さい 僕の存在は あなたと共にあります ほんの少し 勇気を出して下さい そうすれば あなたの心に 僕は再生します