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【阪大受験】阪大外語徹底攻略


はじめに

初めまして!
大阪大学の4年生で、最近就活支援のNPO法人を卒業し、入社準備を着々と進めているjagと申します。

私は大阪大学外国語学部への挑戦を2回、一浪の末合格したのち、私の妹の家庭教師として妹を阪大外語合格へ導きました
阪大外語への挑戦を計3回、うち2回を成功させた実績と、塾講師として4年間アルバイトをした経験、4年間の学生生活で聞いて得た学生の声から、阪大外語に特化した受験対策を伝授します!!

私の受験は、現役に阪大外語への挑戦に失敗しましたが、その失敗から得た学びをもとに構築した受験戦略と、駿台の授業によって合格を掴むことができました。

妹の受験に関しても、私の受験対策をもとに構築した受験計画を取り組み、駿台での授業と合わせることで成功に導くことができました。妹の頑張りあってこその合格ですが、間違いなくこの受験戦略が役立った成果であるとも思います。

またしんどい受験勉強をする皆さんのモチベートの意味も込めて、阪大外語に入った後の話や、私自身の経験も含めた就活に関するお話なんかも記載しますので、ぜひお読みください。

阪大外語の受験、入学後の全てをまとめた大作(※私にとっては)になると思いますので一部有料となりますが、絶対に後悔させないnoteになると思うので、ぜひ最後まで読んでいただきたいと思います!

前提

受験戦略を考える上で最も大切なことは自分自身の現状をしり、ゴールがどこで、どんなレベルでどれくらい足りてないのか、それが分かった上でどのように受験勉強を進めていくのかの計画を練ることだと思っています。
そこで、前提情報としてスタートラインに立つ私たちの情報と受験の全体感を先に伝えさせていただきます。

現役の私は、県内2番手の高校に通い、学力は400人中20〜50番ほど、調子がいい模試で、文系5位を取る程度の学力でした。
フェンシング部に所属し、部活8、勉強2の生活を2年の秋まで行っていました。2年の秋になり受験が始まるということで東◯に通い出しました。県内1位を取れる部活であったことと、副キャプテンだったこともあり部活へのめり込み、夏終わりにある国体近畿予選まで部活を続けていました。部活と並行して勉強していたものの、時間的余裕もなかったこと、肝心の英語が苦手だったこと、勉強計画が雑だったことから阪大外語への挑戦は失敗に終わりました。

浪人期の私は、駿台予備校に入学、浪人生のクラスで1年間勉強しました。1番上のクラス(LA)に入ることができたため、ハイレベルな教育を受けることができました。毎日朝8時に登校して、授業がある日は授業を聞いて自習、授業がない日は自習室にこもって自習し、午後8時に帰る生活をしていました。帰ったあとはストレスが溜まっているので筋トレやランニングなど運動することでリフレッシュし、12時までに寝る生活を徹底しました。余談ですがこの頃の筋トレによって浪人生とは思えぬ筋肉を手に入れました笑
また、夏休みのような長い休みでは、毎日勉強しても集中力が落ちると考えたため、2週間に一度のペースで「1日休み」を作り、何も勉強しない日をつくりました。そうやって量と質2つの面で工夫しつつ、後述する阪大外語特化型の戦略を立てて勉強することでほぼ全ての模試でB判定以上を獲得でき、最終的に第一志望の専攻に合格することができました。

合わせて私の妹の情報も公開します。(※本人からは情報開示について許可をもらっています笑)
妹も県内2番手の高校(同じ高校)に通い、学力は400人中1〜20位ほど、ほとんど全ての模試で上位10位以内に入る生徒でした。
部活は文化部だったこともあり、部活2、勉強8の生活を続けていたようです。受験勉強開始時期は2年の夏休みで、私が直接家庭教師を行なったことと、私の勧めで駿台の高等部で勉強していました。こちらも後述しますが、私との決定的な違いは、基礎学力が圧倒的に高く、勉強法さえ叩き込めば合格が確実だったことにあります。高い基礎学力、勉強法の確立を早期にできたこと、選択した塾などの理由から、ほぼすべての模試で阪大外語主要言語をB判定以上の成績で終えることができ、最終的に主要言語で合格を勝ち取りました。

受験戦略

では、阪大外語の受験戦略はどのように行うべきなのでしょうか?
戦略を考える前に、阪大外語を受験する上で前提となる重要事項をお伝えします。
それは「受験科目」「配点」です。
それぞれ詳しくお話しします。

  1. 受験科目

まずみなさんが頭を抱える最初の問題は、「数学」か「世界史」か、ですよね。
こちらの問題に対する答えは明確、以下2点の場合分けでどちらに該当するかで考えれば良いです。

①外語に決め切っていないor数学が得意or世界史が苦手orどっちでもいい
→「数学」を選択
②外語に決め切っている&世界史が得意or数学が苦手
→「世界史」を選択

私は世界史選択、妹は数学選択で、2人とも外語のみを志望しそれぞれの教科が得意科目でした。
私立受験も上記の教科を選択したため、他の受験校のことを考える必要はありませんでした。
もしあなたが別の国公立も視野に入れていて、数学世界史どちらが得意とかがないのであれば、確実に「数学を選択するべき」です。

理由は以下2点で、
①選べる国公立大学と学部が多い
②私立大学の受験の際、数学だと得点調整で世界史より点数が高くなる可能性がある

後から大学を変えたくなっても世界史選択だと国公立の選択肢は圧倒的に少ないです。同レベル帯で考えた際、選択肢は北大の文系総合か、旧帝大といった上位国公立の文学部などになります。
また、私立受験の際に数学選択だと有利になる可能性が高いことが挙げられます。例えば関関同立受験で、世界史が得意で選択したものの、受験で失敗して80%しか点が取れなかった場合、得点調整の影響で10%ダウンして70%になります。一方数学が得意で選択した人が、本番でいつも通りに成果を出して65%を取れた場合、15%アップで80%になります。
あくまで概算になりますので正式な得点調整は不明ですが、文系受験の場合社会科目は暗記科目になるため得意な方が多く、得点が上がりがち、理数系の科目は苦手な方が多く高得点も狙いにくいことから得点が下がりがちになるため、大幅な得点調整が入ることは認識しておいてください。
世界史より数学選択の方が何かと有利になりがちです!

  • 配点

2024年度の入試科目と配点は以下のとおりです。

①1次試験
合計150点満点
国語(25)
外国語(25[うちリスニング6.25])
数学(25)(数学ⅠA+数学ⅡB/簿記/情報)
理科(25)(物基・化基・地基・生基から2科目選択)
社会(50)(地歴[世B・日B・地理B]・公民[倫政]から2科目選択)

②2次試験
合計500点満点
国語(100)(現文・古文)
英語(300)(英文和訳・英語長文・自由英作・和文英訳・リスニング(記述式))
選択科目(100)(数学か世界史B)

1次試験+2次試験
1次試験:150点(23%)
2次試験:500点(77%)
合計:650点

さて、点数を確認しましたが、見てわかるとおり2次試験が全体に占める割合は77%になっています。
この数値から考えられることは、
「1次試験の勉強に時間と労力をかけるより、2次試験にできる限り多くの時間を割り当てるべき」
ということです。
ついつい1次試験の方に目が行きがちですが、阪大外語の受験は2次試験がどれくらいできるかで勝敗を分けます。したがって2次試験ができずして阪大外語の合格は絶対にないと言うことです。

1次試験が得意で2次が苦手な人の例と、その逆の例を見てみましょう。

①1次が得意、2次が苦手
1次試験の点数が低いことに懸念を抱いていたAさんは、半年前から1次試験の勉強を中心に勉強したことで、1次試験は英語を筆頭に素晴らしい得点を叩き出すことができました。900点中750点も取れて、なんと83%の結果でした。外語の傾斜得点だと125点になります。
一方記述対策は1次が終わってからでいいだろうと言うことでなんとなく勉強したため、英語150、国語50、世界史50でした。合計点は250点。
足し合わせると375点で、受かってるでしょと思ったら大間違いです。
「不合格」になる可能性があります。
例えば2022年の受験だった場合、中国語で400点が最低点、ハンガリーやインドネシアといったマイナー言語であっても380点近くの点数が必要で非常に危うい点数となります。私が受けた2020年のテストでは、数学があまりにも簡単だったことから合格者は数学がほぼみんな100点でのスタートとなり、世界史が得意な私でも70点という結果だったことから30点差ベースで戦い、その年の英語専攻の最低点は420点という驚異のテストとなりました。

②1次試験が苦手、2次試験が得意
2次試験の配点比率が高いことを知っていたBさんは、1次試験の勉強は直前2ヶ月前までやっていなかったため、1次試験の結果はなんと65%しか取れず、900点中585点しか取れませんでした。外語の傾斜得点に直すと97.5点になります。
一方英語がそもそも得意で、英語の対策を念入りに行なったうえ、2次試験の数学にもハマって大量の時間を阪大数学の勉強に当てたことから、英語190、国語60、数学65という結果でした。合計点は315点。
足し合わせると412.5点で、多分どの代の、どの専攻の受験でも「合格」できていることでしょう。(※さっき挙げた英語専攻の例は除く)
今回の例で何が言いたいかと言うと、「1次試験の勉強は最低限にして、受験勉強の時間をできる限り2次試験の対策にあてるべき」であるということです。
最初にある1次試験にビビって「たった150点」に時間を当てがちですし、外語以外の学部や他大学を志望している人はみんな1次の勉強に専念して一次試験に時間を割きがちです。ただ、2次ができないとお話にならないので、2次対策、もっぱら外語の英語対策に圧倒的な時間を掛けていきましょう!
1次試験ができれば私立大学が受かる可能性がありますが、2次対策がおろそかになっている可能性があることを考えて、特に時間が限られている現役生は注意して受験勉強を進めるようにしましょう!

  • 阪大外語特化型受験戦略

阪大外語特化型受験戦略ながながと前提部分を確認しましたが、具体的な戦略に入っていきます。

・勉強時間の配分

ずばり時間配分は「毎日の勉強時間が10時間あるなら、8時間近くを2次試験に当てる、2割は1次試験の勉強にする」です。
倫政や1A、2Bが苦手で時間を割きがちですが、できる限り勉強する時間を少なくして、2次の英語や国語の古文対策、選択科目に時間を割り振ってください。特に外語の英語は難しいにもかかわらず、650点中300点と、半分近くの得点比率になっているので、英語の対策は毎日5時間は必須であると言っても過言ではありません。
「苦手をつぶさないといけないから」「得点が低いと怖いから」という声、きっとあると思います。ただみなさんは阪大の外語に入りたいんですよね??
なら阪大外語が求める通り、全配点に占める割合が5割近くにもなる外語の英語を徹底的に攻略して確実に高得点を狙うことに注力しましょう。

・各科目の勉強方法

①英語

阪大外語において乗り越えるべき最大の壁である英語は、1次25点、2次300点の325点が割り振られています。全体650点の半分を占める科目で、「絶対にできないといけない科目」となります。
1次試験の勉強に関しては、一般的な勉強法と何ら変わらないので詳細は割愛しますが、2次の勉強をしっかりと行っていければ全く問題なく8割以上の点数が取れると思います。得意科目のはずなので、85%~100%を目標としましょう。
2次試験の勉強については、各大門ごとに分けて勉強する必要がありますので、各大問ごとに特徴と対策方法、チップスを共有します。

  • 大問1:英文和訳

こちらは他の文系学部と全く同じ問題となっており、大問3とならんで比較的点数が取りやすい問題のため、重要な得点源となります。過去問20年分を片っ端から解いて対策することはもちろん、他の大学の英文和訳問題や難しめの英文和訳の参考書を用いて徹底的に対策しておきましょう。
この大問には問題が2つあり、どちらかは満点近く取れる簡単な問題、もう片方は未知語類推や見分けづらい英文法、難度の高い内容(概念や専門知識など)が含まれる難題であることが多いため、簡単な問題で100%近い点を狙い、難題で50%の点数をとることで、大問の得点率を75%近くにとどめることが目標となります。
一般的な受験勉強を極めれば基本的には攻略可能のため、高得点を狙って他の学生と差がつかないようにしましょう。

  • 大問2:長文

外語専用の問題であり、他の文系学部より圧倒的に難しい問題となります。内容もさることながら、英文事態の分量と、完全記述式の問題から、苦手とする人が多い大問です。したがって、こちらも過去問20年分を片っ端から解くだけでなく、一般学部用の英文、早慶上智同志社といった上位私立大学の英文読解、難易度の高い英文読解問題集の演習も行うとよいでしょう。
意識すべきは、「読み飛ばすこと」、「スピード」、「パラグラフリーディング」です。
「読み飛ばす」ことに関しては、文量が多すぎることから全文を精読することはほぼ不可能であるため、具体例や明らかに必要のない内容(例えば実験の説明や筆者のエピソードなど)は読み飛ばしたうえで、まとめられている項目を早期に見つけることで読むスピードを上げることができます。私は本番でさえ全文を読むことはせず、7割~8割程度しか読んでいなかったと思います。
ただ読み飛ばすとは言っても読んでおかないといけない項目であったり、和訳問題の前後の文などは文全体の理解のために読む必要がなくても読まないといけないことがあるので、英語を読む「スピード」自体を上げておくことは必須となります。外語の過去問と上位私大の過去問の演習などで英文の読むスピードを意識しながら勉強していきましょう。
「パラグラフリーディング」に関しては、文量があまりにもおおいことから、全体を見渡すことが難しい場合が多いため、各段落に書かれていたことを一言メモしておくとよいと思います。読み飛ばした実験の説明のような段落もあると思いますが、そういう時は「実験の説明」とだけ書いて、次の段落に「実験の結果:~~~」といった形でメモを残しておくと後から見返したときに一瞬で確認できるのでお勧めです。
すべて記述式であるため、記述問題の対策ばかりを行う方がいますが、まずは英文の理解を最優先に勉強したうえで、あとから記述問題の演習を行っていきましょう!

  • 大問3:自由英作

一般学部と同じ問題であり、阪大外語の大問の中で唯一満点をとれる可能性のある大問です。
満点を取るコツは1つで、「難しい英単語や文法は使わない=自分が知ってる表現のみで文章を書く」ことです。自分の言いたいことをベースに表現を考えて、うる覚えの英単語や英文法を使うのはタブーであることを理解してください。中学生でもわかる英文でいいので、70語を英文法的にはミスがないように書ききることを意識して演習を行うと高得点を狙えるようになると思います。
もちろん中学生でもわかる英文だけで阪大が求める題にこたえれるかは微妙なので、しっかりと使える表現を増やしていくことも重要なのでその点はご理解をお願いします。
書き方ですが、「主張→理由→具体例→主張」の型で徹底的に演習し、どの題が来てもこの型で書けるようにしておけるとよりよいです。
また、人によってはいろいろな題に対して英文を先に作っておき、暗記してから行く人もいます。これも有効な施策の一つで、添削してもらった英文はほぼ完ぺきの状態かつ内容も申し分ないことが多いと思いますし、違う題が出たとしても、ほかの題で作っていた文面をそのまま引用もしくはアレンジして書くことで活用できることがあるので、ぜひ実践してみてください。
20年分の過去問演習、基本英文の暗記、様々な題に対して英文を作って添削してもらう、他の大学の自由英作問題や英検のWritingの問題を解いておく、などが対策方法です。

  • 大問4:和文英訳

外語専用の問題で、長文と並んで難易度の高い大問となります。村上春樹の小説の一部を引用した文といった、「生きた英語」を日本語にする問題が多く、塾が受験後に出す解答例でも答えが割れることさえある難題もでます。
この大問の対策としては、過去問20年分を解く、他学部、特に文学部の和文英訳を行って添削してもらう、竹岡広信先生の「英作文が面白いほどかける本」や「よくばり英作文」を使った勉強がおすすめです。特に「よくばり英作文」は口語表現といった「生きた英文」が載っている珍しい参考書なので、英作の基礎を「英作文が面白いほどかける本」で、「よくばり英作文」で小手先のテクニックをつけておきましょう。
この大問で点数を取るコツとしては、日本語の文章をいったん概念レベルに落として、その概念を英文にしやすい形で言語化、その上で英文にするという作業を行うとよいと思います。概念レベルに落とすというのは、字面をそのまま英文にすると確実に変な訳になるので、その文章で筆者が言いたいことをしっかりと理解することを指します。
正直各塾で答えが割れるような問題は何か書いておいてかすっていれば部分点はもらえると思いますが、難しいから、わからないからと言って白紙でだすのはやめましょう。雑くてもいいので挑戦してみればいいです。

  • 大問5:リスニング

こちらは外語特有の大問であり、リスニング問題にもかかわらずすべて「記述式」の珍しい問題形式です。読み上げる英文自体の難易度はそこまで高くないものの、話者が独特ななまりを持つ阪大の教員の方で、その点で難しく感じると思います。受験会場で2回聞いた感じ、イギリス系の方だと感じましたが、市販の参考書や教科書などについてる音源とは全く違うので注意が必要です。
すべて記述式のため、先に問題を読み込んでおくことと、リスニングの最中に問題の該当箇所もしくは重要個所をメモする力が必要です。
リスニングの対策に答えはないと思いますが、おすすめの勉強方法としては、CNNやBBCといったニュース番組を聞きメモを取る練習をすること、様々な国の英語話者の発音に慣れておくために休憩時間を使って洋画を字幕で見ることなどがあげられます。過去問にはスクリプトのみで音源はついていないため、過去問演習はほぼ不可能だと思ってください。

②国語

配点は1次25点、2次100点の計125点。
1次試験に関しては、古文漢文の暗記科目を100%近い点数をとれるよう安定させ、現代文で大きく失敗しても80%近くをキープできるようにしておきましょう。阪大外語受かった方でも国語をやらかして130点/200点の方もいらっしゃったりするんで本番でやらかす可能性はありますが、できる限りコンスタントに暗記科目をとれるようにしておけると楽になると思います。
2次試験に関しては、文学部以外の学部と全く同じ問題であり、大問1,2は現代文、大問3は古文になっています。現代文の片方は標準的な難易度で高得点を狙える一方、もう片方の難易度が高いパターンがあり、そのせいで高得点を狙うのが厳しくなることが多いです。また古文は和歌の対策さえすればあまり難しくはなく、高得点を狙えるため、全体で60%を目指したいのであれば、現代文大問1,2で50%~60%、大問3で60%~70%をとれるようになるのが理想的です。
英語と同様各大問の対策を共有します。

  • 大問1,2:現代文

先ほども書きましたが、現代文の片方の問題は標準的な難易度で高得点を狙える一方、もう片方の難易度が高いことが多いように感じます。難しい問題のほうに時間をかけすぎてしまうと標準的なレベルの問題の得点率の低下につながるだけでなく、得点源の古文にまで影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。
時間配分としては、60~80分でこの2つの大問を終わらせるよう意識して問題演習を行ってみましょう。後述しますが、古文は時間を短くすることができるため先に解き、そのあと現代文を解いていくことをお勧めします。
勉強方法としては、過去問20年分で演習を行い、ただでさえ難しい現代文のテストなので漢字のミスは許されないため、漢字の勉強を行っておきましょう。とにかく問題演習が必要なので、学校の教材でも、塾の問題集でも、東進や駿台が出している問題集でもいいので、できるだけ多くの問題集で演習を行っておきましょう。

  • 大問3:古文

古文は阪大国語の中では最も点数を取りやすい科目となっており、難易度のたかい現代文で落とした点数を補強するためにも高得点を狙いに行く必要があります。阪大の古文は毎年「和歌」が出てきており、和歌の和訳や内容解釈、古典知識を問われる問題が多いので、和歌の対策は入念にしておく必要があります。またこの科目は現代文と比べ解くスピードさえ速ければ30分以内で終わることが可能なため、20分を目標にできるだけ短縮できるところまで早く解く練習をしましょう。イメージとしては、古文を読みながら同時に現代語訳できるぐらいまで演習を繰り返しておけると安心です。
勉強法としては、古文単語集で単語と古典知識を補強し、古文文法の確認、枕詞や掛詞など和歌関連の知識補強、和歌の問題集や比較的和歌を多く取り扱った古文の問題集の演習を行っておきましょう。

③(選択)世界史

配点は1次25点、2次で選択した場合は100点追加の計125点。
1次試験に関しては、⑤の科目の勉強と同じでよく、参考書や問題演習を通してできるだけ点数を固めるようにしましょう。2次試験で使う方は基本的にだいたいの知識が入ってると思うので、補強をするイメージであまり記述に出ない範囲をやるようにするとよいと思います。
2次試験に関しては、縦と横の歴史の見方を覚えて、100年単位で200字程度で記述できると最高ですが、それができない場合でも頻出範囲の記述問題は対策しておくようにしましょう。
さらに、外国語学部は言語の学部だけあって、言語や文字の歴史が意外と多く問われることがあります。阪大の教授が書いた世界史の教科書(帝国書院)があるのでそちらは熟読しておく必要があることと、帝国書院の世界史の教科書の付録として資料集があり、そこに文字の変遷などの資料が載っていてそこから出題されたこともあったため、資料集の熟読は必須となります。
また、世界史の問題集は私立特化で作られていて記述問題が少ないことが問題としてあげられますが、20年分の過去問はもちろん、京都大学や他の国公立大学の記述も題を集めて解くことで演習量を増やせるので試してみましょう。

④(選択)数学

数学1A、数学2Bの2科目を学習する必要があり、配点は1次25点、2次で選択した場合は100点追加の計125点。勘違いしがちなのは1Aと2Bあわせて25点のため、1科目だけで行くと12.5点になります。
1次試験に関しては、世界史選択の場合はできる限り時間を絞って勉強を行い、効率よく勉強を終わらせましょう。また2Bが苦手とか、1Aが苦手とかの場合には、苦手を克服するのもいいですが、得意な方の点数を安定させることも重要だと思うので、どちらかでしっかり点数をとれる状態にしておきましょう。数学は自習していると時間が勝手に溶けていく科目だと感じるので、とにかく効率よく、サクッと勉強を終わらしてしまいましょう。
2次試験に関しては、青チャートやそれに準ずる問題集を用いて、徹底的に一冊を仕上げつつ、難易度の高い問題も一定レベル解けるところまで目指しましょう。過去問はもちろん、他の国公立大学の過去問、上位私大の問題の演習も行うことで、合格点に届かせることができると思います。
先ほども書きましたが、数学ははまると勉強してて非常に楽しいため、勝手に時間が溶けていく科目であることに注意して勉強していきましょう。同じ配点が与えられている国語や、3倍の配点が与えられている英語をおろそかにして数学をやってしまうと他の教科に悪影響のため、その点は意識して勉強していきましょう。

⑤社会(地歴、公民から1)

地歴(日本史B、世界史B、地理)、公民(倫理・政治経済)から1科目選択し、配点は1次25点のみ。
1次試験であるため一般的な勉強法で事足りるかと思います。あまり注力して勉強していたわけではないので詳細は割愛しますので、ご自身で調べて勉強を進めていきましょう。本格的に勉強し始めるのは夏休みくらいからで、冬にがっつり叩き込むことができれば70%はとれるかと思いますし、跳ねれば80%後半も狙えます。

⑥理科基礎

理科基礎科目を選択する場合は化学、物理、地学、生物の中から2科目を選択し、配点は1次25点のみ。
1次試験であるため一般的な勉強法で事足りるかと思います。あまり注力して勉強していたわけではないので詳細は割愛しますので、ご自身で調べて勉強を進めていきましょう。本格的に勉強し始めるのは夏休みくらいからで、冬にがっつり叩き込むことができれば70%はとれるかと思いますし、跳ねれば80%後半も狙えます。

・模試について

阪大特化型模試は有名なもので2つ、プラスでいくつか阪大用の模試があります。」

有名なもので言うと、
1,阪大オープン
2,阪大実践
の2つです。

阪大オープンは河合塾が、阪大実践は駿台が出している模試で、阪大受験者ならどちらも受けておきましょう。というのも、片方がAでも片方がCの場合もあり、実際の実力を測るためにどちらもしっかり対策して受けて自分の実力を知る必要があります。
また東進といった現役生向けの塾も阪大専用の模試を出していますが、受験者数が少ないことから判定にやや不安が残るため、注意が必要です。

・言語選択と倍率

言語選択に関してですが、メジャー言語だから、マイナー言語だからと、たかをくくって出してみたら「5倍になってて絶望」みたいな例もありますし、逆に2023年のインドネシア語のように「たまたま出したら1倍で受かった」みたいな例も普通にあります。
受験戦略を考えるうえで言語選択は重要項目ですが、まず大前提として、英語専攻に受かる実力をつけれるように勉強しましょう。英語専攻がだいたい毎年の専攻別最低点の最高得点なので、そこを超えれるように勉強するのがマストです。ギリギリで戦っていると最後の専攻語選びで判断を誤って倍率が高いところを選んで後悔みたいなことになりかねませんので。

そのうえで、どういったことを言語選びの軸にするかに関してですが、以下3点が有力な判断軸かと思われます。
①その言語をしゃべる国に行って暮らしたり勉強したり働いたりしてみたい
②その言語を使って日本で仕事をしたい
③その言語やその言語を話す国が大好きだ

こういった軸で選んだ専攻語なら、たとえ倍率が高くても、最低点が低くても、他じゃダメな理由があるし、ポジティブな理由でそこを選んでるわけなので、たとえ落ちてしまったとしても後悔はないと思います。一方で、こういったポジティブな理由ではなく倍率や最低点などで言語を選択し、うまくいかず結局落ちてしまったら人生一度の決断を棒に振ることになる恐れもあります。なので、「なぜその言語なのか」をよく吟味したうえで、その専攻語を選んでください。
入った後4年間その言語と付き合うことになります。嫌いな言語だと苦痛なので、ぜひポジティブな理由で言語選択してあげてくださいね!

・私立受験に関して

私大受験に関しては、阪大が関西にあるということもあり、併願・滑り止めとしては関関同立が最有力候補となります。また実力がある方で併願として早慶を受けるかたもいらっしゃいます。
私大の候補としては、同志社グロコミ、グロ地、関大外語、立命国際教養、各私大文学部英文/仏文学科など、立命経済などがあげられるでしょうか。
センター利用に関しては、立命の経済学部が7科目受験ができるかつ、得点率もあまり高くなくて大丈夫な大学であることからお勧めできます。
単に受かるという目的だけでいえば、私個人のおすすめとしては、「関西大学外国語学部の2科目型受験」をお勧めします。英検準1級を持っている場合、配点300点のうち200点を占める英語が満点扱いかつ英語の受験はしなくてよく、残りの国語100点だけ受験すればいいという超「コスパのいい」受験があります。英検準1級の難易度は高いですが、阪大外語に受かるレベルであればギリギリ取れている可能性がある資格なので、ぜひ挑戦だけでもしてみてもいいかと思います。英検準1級の単語は細かいものが多いものの、阪大外語の英語長文対策にもなるので、ぜひ検討してみて下さい!

・阪大外語に入った後の話

入学後は1年目は豊中キャンパス、2年目から卒業まで箕面キャンパスに通うことになります。箕面キャンパスは駅から降りてすぐの新しいキャンパスで、キャンパス自体もきれいなビルで学習環境としては申し分なく、さらに隣に超きれいでおしゃれな図書館があり気分上がると思います!
サークルや体育会の部活も全学共通であるので楽しめますし、外語だと留学生と繋がれるコミュニティなんかも存在して、自分で行動さえすればいろんな可能性が開かれていると思います!
3年目以降は、自身の専攻語を極めるために留学に行ったり、就活の本格化を受けて1日~20日ぐらいの短期インターンに行ったり、ビジネススキルを磨くために半年以上の長期インターンに行ったり、学生団体に所属して様々に活動したりと、さらにいろんな活動につながります。
私の例でいえば、1年~2年の間はサークル1つと専攻語の勉強、塾講師のバイトを行って、一般的な大学生を送ってました。就活に不安を覚えていたので、2年の春から3年の夏休み終わりにかけて長期インターンをしつつ、それに並行して1dayから5daysの短期インターンにも参加して、最終的に4年4月に就活を終了しました。そのあとは就活支援NPO団体のメンターとして、後輩たちの就活支援を行うような学生生活を送りました。
結構いろんな経験ができてめちゃくちゃ楽しい4年間で満足度が高いものだったし、親友や友達にも恵まれてよい学生生活だったと思います!是非皆さんも阪大生になってエンジョイしてください!

・就活の話

阪大外語の就活状況ってどんな感じか気になりませんか??まだ受験も終わっていないのに就職活動なんて考えられないと思うかもしれませんが、就活のことも考えながら受験を行ってあげればより勉強のモチベになるかなと思うので共有させていただきます!
結論からいうと、「就活結構強い」大学学部だと思います!というのは、阪大ということで、学歴的な観点で言っても引っかかることはないですし、日本社会のグローバル化の流れを受けて外国語学部の需要は高まっているように感じます。例えば、「グローバルに働きたい」と面接官に言ったときに、他の学部だと自分が「グローバルな人材である理由や経験」を伝える必要がありますが、外語生だと「専攻語」という専門技能のほかに、「異文化理解・交流の経験」、「基本的な英語力」など、大学で学んだことをアピールすることができロジックを立てやすいことがあげられます。さらに、コミュニケーションを学ぶ学部ということもあり、コミュ力が高い子たちが多い傾向が強いです。就活で最も重要になるのは、資格や学歴ではなく、まさにこの「コミュ力」なので、ぜひ学内で回りと切磋琢磨しながらコミュ力を伸ばしていきましょう!
ちなみに実績ベースで行くと、私の専攻語で就活をしていた人の多くは大手企業ですし、外務省の官僚になった人や専門職になった人、外資系企業に内定して行く人もいます。就活支援団体に所属していた時の友人達の例で言うと、外資コンサル、監査法人、総合商社などなど、名だたる企業ばかりでした、、私も外資ITの1社に行く予定です!
先輩たちの例を見ても素晴らしいご経歴の方が多いので、努力次第ではあるものの、高みを目指せる大学学部であることは明確なので、まずは受験頑張って、未来の自分が活躍するための地盤を作っていきましょう!!

・最後に

最後までお読みいただきありがとうございました!
阪大外語を受けるうえで、重要なエッセンスはすべてつぎ込んだと思っております。これを読んでくださった皆様の合格を切に願っております。
ではまた!

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