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297. 順番なんてつけられない

「いちばん」がんばっているのは、ママだよ。

6歳の長女にそう言われた瞬間、耳を疑った。

もちろん、すごく嬉しかったけど・・・
どうしてそんなこと、言ってくれるんだろう、と
思った。

それをそのまま長女に伝えたら、

だって、ママ、張り切っているから。
お夕飯何にしようかとか、張り切っているから。

それに、お料理も、お掃除も、
お家のいろんなこと、がんばってくれているから。

ありがとう。

ママのこと、目立たないことまで
ちゃんと見てくれていて、ありがとう。

そうか、私、張り切っていたのかな。
そう見えていたんだね。

でも「いちばん」は違うなぁ

怒ってばっかりなママで、ごめんね。

今日も幼稚園の忘れ物してしまったし、
忘れん坊で、ごめんね。


でも、そんな風に思ってくれているんだね。
とっても嬉しかったよ。


でも、「いちばん」は違うなぁ。

だって、みんな、がんばってるでしょ。

〇〇ちゃん(長女の名前)だって、
〇〇ちゃん(次女の名前)だって、
〇〇くん(長男の名前)だって、
パパだって、
みーんな、必死に生きてるでしょ。


がんばってない人なんて、いないから、

誰がどれだけがんばっているか、
順番なんてつけられないし、

つけるとしたら、みんなが「いちばん」なんだって思う。

せっかく「いちばん」って
言ってくれたんだから、

「ありがとう」だけ言って
素直喜んでおけばいいのに。

心に嘘がつけなくて、
思わずそうやって話をしてしまった。


そういえば、

この前、長女と次女に
「パパのほうが好き」と言われて傷ついたときも

好きに順番をつけないでほしい。

悲しい気持ちになるから、

順番がついちゃったとしても、言わないでほしい。

4歳、6歳の幼い子どもに対して、
大真面目にそう話してしまった。


子どものとき
4人兄弟の中で
親に愛されている順番を
心配したことがあった。

そのことを、とっさに思い出したために、
思わず、そうやって話してしまった。


しかも、そう話してしばらくしてから、
自分もパパっ子で
「パパの方が好き」と
母に言ったことがあったことを思い出した。

私だって、母を傷つけていたんだと思う。



あぁ、自分って、
なんていい加減な人間なんだろう😂

恥ずかしくなります。

「ごめんね、こんなお母さんで」と
言いたくなります。


でも、
大人になって、
母になって、
気づいたんです。

順番なんてつけられないということに。

誰がいちばん可愛いとか、
誰がいちばん好きとか、
比べることなんてできない、ってことに。

みんなが「いちばん」
一人ひとりが「いちばん」
可愛いんだよ。
大好きなんだよ。
大切なんだよ。

それは、ほんとの気持ちだから、
覚えおいてほしいから、

これからも、子どもたちに
伝えていきたいと思います。


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