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美少女ゲーム解説②[ゆずソフト(前編)](mono)

最近、新旧合わせて美少女ゲームを20本くらい買って古い順から進めてるんですが、その中にゆずソフトの処女作、「ぶらばん!」というものがあったんですね。
プレイしてみるとやはりゆずソフト、

「あああ^ 〜〜尊いぜ」

とつい口に出して言ってしまいました。
その時、僕の中に電流が走りました。
「ゆずソフトってこれまででどのくらいの作品を作って、どんな歴史があるんだろう」と。
というわけで、今回は作品そのものの解説ではなく、ゆずソフトの沿革や作品のアウトラインを紹介したいと思います。多分2つくらいに分けて解説するのでそこはお願いします。

ゆずソフトの概要

今日、衰退するエロゲー業界を保守するように君臨するゆずソフト。
一般人でも真っ先にエロゲーブランドで思いつくのは「ゆずソフト」ではないでしょうか。
それもそのはず、このブランドの作る作品は非常に安定感があり、万人受け(陵辱やNTRなどの脳破壊要素がない)するからです。
また、前回でも言った通り、「学園モノ」「純愛」を骨子にしているため、非モテ、弱者男性共(自分を含め)が現実で遭っているの不甲斐なさから逃避するための捌け口として便利なんですね。
このように、ゆずソフトという一種のオアシスに野郎共は群がっていくのです。
しかし、それを知りながら私はプレイすることをやめません。

「エロゲーとかしてて恥ずかしくないの?」

という声が聞こえますが、それにはこう答えます

「私は一向に構わんッッ!」

閑話休題。
また、このブランドの安定感を下支えしている要素は、大きく分けて2つあると思います。
一つ目は、専属の絵師の存在です。
ゆずソフトは、処女作から原画を外注せず、こぶいち先生とむりりん先生が中心となって絵を仕上げています。
そのため、ゆずソフトの過去作をプレイしていれば、新作が出た時に同じような感覚で購入することが出来、消費者の心理的ハードルを下げています。
この経営モデルは他のエロゲブランドでも見られ、例えば、SAGAPLANETS専属のほんたにかなえ先生だったり、Whirlpoolの水鏡まみず先生やてんまそ先生(今度、詳しく解説します)などが挙げられます。
これらのブランドは今でも堅調な売り上げを見せており、非常に合理的な経営モデルと言えます。
二つ目は、専属シナリオライターの存在です。
上記に述べた他社ブランドは絵師こそ専属ですが、シナリオライターは外注であり、そこがゆずソフトと他社の明確な違いではないかと考えています。
よくエロゲーレビューなどを見ていると、

「絵は良かった。でも、シナリオはクソ」

という評価を下される作品が少なくなく、これは、シナリオライターが外注のことが多く、会社側が予算削減のために無名シナリオライターを雇用しているために発生するのです。
しかし、ゆずソフトは結成当時から、天宮リツ先生をシナリオライターに据えることでCG画とシナリオのギャップを回避しています。
別に、ゆずソフトのシナリオが超良作ということはなくこの手の界隈からは

「60〜70点の作品を作るブランド」

と揶揄されていますが、逆に言えば「佳作を安定して作れ、ハズレはない」とも言えるのではないでしょうか。

ゆずソフト作品紹介(前5作品)

ここからは、今までに出たゆずソフト作品を簡単なあらすじを兼ねて解説したいと思います。
これをエロゲ購入の参考にでも役立てて頂けたら幸いです。

ぶらばん!

オープニングテーマ
beautiful harmony/榊原ゆい

2006年発売の期待の処女作。「ぶらばん!」です。
少子化や財政難などなんやらで二つの学校が統合することになり、
統合前にあったそれぞれのブラスバンド部が、一つしかない真のブラスバンド部を争い、競う話です。
写真でも、ブレザーの女の子とセーラー服の女の子が見えると思うんですが、、、
そういうことです。
今日の美少女ゲーでは絶滅しかけている眼鏡っ娘や金髪ツインテールお嬢様とかいうコテコテのキャラもおり時代を感じますね。
そういや、エビ食いてえな、、、

ExE


オープニングテーマ
trust in me/榊原ゆい

2007年発売の2作品目。「ExE(エグゼ)」
火事で母親を失くした主人公が、ふとした時に母親と再会するが、
それをきっかけに街で蠢く暗い世界と対峙する話です。
このアカウントでは、一度紹介しているので是非そちらも見て下さい。

美少女ゲーム解説①[ExE](mono)

ゆずソフト作品の中ではかなり毛色が異なり、
「ダーク・シリアス」「異能バトル」ものなんですね。

「だが、それが良いッッ」

この作品は、世間の評価は結構辛めですが、個人的に是非やってみて欲しい作品です。
そういや、鍋食いてえな、、、

夏空カナタ

オープニングテーマ
想いのカナタ/榊原ゆい

個人的にはエンディングテーマも好き
リフレイン/榊原ゆい


2008年発売の3作品目。「夏空カナタ」
日本のとある南の島でバイトしている主人公が、一人の少女と出会い親密な関係になるが、彼女は記憶を失う病にかかっており、、、
という作品です。
これも「ExE」と違うベクトルで今のゆずソフトの主流と反しており、
いわゆる「泣きゲー」に分類される作品です。
ちなみにここまでの作品は解像度が800×600で非常に古臭いです。
ワイドスクリーンに慣れまくった方は少し覚悟して購入した方がよいかも知れません。

脱線話

ゆずソフトというのは、いきなり結成されて、いきなり名作をポンポン出すようになったわけではないんですね。
もちろん、そこに至るまでに様々な活動をしてきたのです。

例えば、こぶいち先生とむりりん先生はゆずソフトの結成前に「スタジオメビウス」というエロゲブランドに所属しておりそこで己の画力を最上級にしてきたんだと思います。私も、
「こぶいち先生、むりりん先生が描くゲームならやってみようかな、、、」
とスタジオメビウスの作品を調べたことがあります。しかし、、、

、、、まあこんな感じで脳破壊を受け、挫折してしまいました。
陵辱とかNTRが好きならまあ、、、刺さるんではないでしょうか。

天神乱漫

オープニングテーマ
めちゃ恋らんまん☆/榊原ゆい

2009年発売の4作品目。「天神乱漫」
やたらとオープニングテーマだけ有名な作品ですね。
不幸体質の主人公の元に、それを治すためと神様が現れ、その神様と面白おかしく生活するという物語です。
キャラクター同士の掛け合いも面白く、パロディ多めなので手軽に楽しめると思います。
また、この作品はpspにも移植されており、それに合わせて新キャラも登場しているので、18歳未満の方はそちらからプレイしてはいかがでしょうか?(あ、今の世代pspとかやんないか、、、)

また、ここら辺から、我々が知る「The ゆずソフト」のような作品が生まれてきます。

のーぶる☆わーくす

オープニングテーマ
Change&Chance/榊原ゆい

2010年発売の5作品目。「のーぶる☆わーくす」
主人公は明日のご飯にも困る苦学生。しかし、自分とそっくりな金持ちの御曹司と出会ったことで彼の影武者として優雅な学園生活を謳歌するというお話。
公式でも「なりきりセレブAVG」とかいう謎ジャンルに分類されています()
ゆずソフトの中でも良作と呼ばれている「天神乱漫」と次作の「DRACU-RIOT!」に挟まれ、意外と目立たないこの作品ですが、
名家のヒロイン達と一般人である主人公が家柄の壁を越え、どのように結ばれていくかかなど熱い展開が多いので個人的におすすめな一品です。

ここまでで紹介した作品は5作品まとめ売りされており、お求め易い価格なので是非買ってみてはいかがでしょう。(ステマ)

ゆずソフトペンタBOX -15th Anniversary Pack-

最後に

どのブランドにも言えることですが、同じブランドの作品を古い順からプレイしてみるとその会社の進化の軌跡を垣間見ることが出来ます。
分かり易い例だと、CG画が(現代の我々から見ると)綺麗になったり、ウィンドウのサイズを変更したりとその時々の時流に合致した作品が作られていきます。
つまり、これからもエロゲは形を変えながら進化していき、後世へ引き継がれていくのです。
まあ、なにが言いたいかと言うと

「皆!エロゲをやろう!!」

ということです。
以上。

このアカウントでは美少女ゲーム解説だけでなく幅広いコラムも投稿しているのでそちらも是非ご覧ください。
また、差し支えなければ、いいねもお願いします、、、

追記

ゆずソフトのtier表を作ってみた(mono)

後編の記事を追加しました!よろしければこちらも是非ご覧ください!

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