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泣かないで


何も食べられなくて

水を飲んでも吐いて


そんなボクを見て

可哀想だと
お母さんは泣いていた


だから

お母さんの涙を
ボクは舐めてあげた


いつも

そうして来たから

同じように舐めた


いつもと変わらぬ日常

仲間たちとソファーに寝転び


ボクは

お母さんのことを
じーっと見つめていた

お母さんがボクを忘れないように
ボクがお母さんを忘れないように


お母さんが

笑いながら
ボクに話しかける


そのうち

何となく虚になって

目を閉じて

ボクは家族に
ありがとうを言った


お母さん

もう泣かないで

じゃないと
ボクは虹の橋を渡れない


いつか必ず逢えるから

仲間たちを頼んだよ


そして

ボクは
いつまでもお母さんにとっての特別

わかってるよ…

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