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まともな人間になろうとするのを辞める

約一年で、アルバイトを4つ変わった。平均3か月。それ以下のものもあった。
今度こそやめると言った薬と自傷を辞められない。
嘘をつくのも、暴力的な思考や行動も、逃げ癖も治らない。
周りや世間が求める人間は、そんなことしない人間。
だからその周りが理想とする人間像の型に、無理に自分を押し込めようとしていた。
毎日、いや毎時間ごとに、自分と向き合うことに必死になりすぎていた。
自分の嫌な部分が出てくるたび、それを変えよう、やめよう、こんなんじゃだめだ、と思い続け、気づいたら薬やアルコールや自傷の量が増えて、まともな人間になるどころか、わたしは世間の理想像から遠ざかっていた。

なりたいと思っていないのに、なれるわけなかった。
熱すぎて一向に冷めない熱湯に無理につかったら、暑くて痛くて苦しくて、体はやけどしていく。ここで逃げたら終わりって、何度も我慢しようとするけど熱湯から出てしまって、そのたびに、やけどを癒すために使う薬の量が増えていく。それでもまだ熱湯に入り続けて、出てきてしまうたびに自分を責めた。わたしがしてきたのはそういうこと。

自分が自分を好きになることよりも、周りに嫌われないことを優先しすぎていた。今の私にもいいところはあるはずなのに、それは全部見えなくなっていた。わたしもありのままの私を必要としていないし、まわりもこんな自分を求めていない。自分の中にも外にもどこにも、誰かが必要としてくれる自分、という存在はいなくて、自分が何なのか分からなくなった。どこにも現実の私はいなかった、あるのは虚構の理想だけ。自分で自分を傷めつけてきたぼろぼろの人間が、つかめないものをつかもうとして、さらにぼろぼろになった。

美しくなるために、そんなに代償は必要なかった。
美しくなるために傷つく必要なんてないのかもしれない。
だってもう、いまの私のままでも綺麗なところはいっぱいあるし、頑張っていることもたくさんある。
それなのに、その頑張りを認めず無視し続けて、傷つけまくった。
ごめんね。
無理に変わろうとするのには疲れ果てた、もうやめる。
わたしは変われるって信じる気力も希望も持てないくらい疲れた。
自分と向き合うのは少しずつでいい。毎分毎時間やってたら死んじゃうから、月一くらいでいい。
だからここから先は、元気になるまでしばらく向き合うのをお休みしよう。

最後まで読んでくれてありがとう。るえな

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