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オールオン4について

みなさんこんにちは!歯科医師Hachiです!

今日はオールオン4という治療についてお話しします。

オールオン4とは、歯がすべてない人や重度歯周病で歯がグラグラの人に対して行う治療で、

「4本のインプラントで全ての歯をつくる」治療になります。

イラストだと以下のような感じです。

メリットは、主に以下のようなものが挙げられます。

・一本の歯に対してインプラントをするより、費用的には少なくてすむ。
・手術当日に歯が入る。
・入れ歯ではなく、固定性なのでつけ外しする必要がない。

一つずつ説明していきます。


一本の歯に対してインプラントをするより、費用的には少なくてすむ。

一本のインプラントをするには、だいたい50〜60万円くらいします(医院による)

オールオン4はだいたい300万円くらいです(医院による)

ですので、片側の顎につき5本以上インプラントする必要がある状態なら、オールオン4の方が安くすみます。

手術当日に歯が入る。

骨の状況次第にはなりますが、適応症例であれば手術当日に一旦仮歯が入ります。

そこから傷口が治って、インプラントと骨がくっついてから最終のセラミックでできた歯が入ります。

入れ歯で全然噛めなかった人や、歯周病で歯がグラグラで見た目も気になっていた人にとっては、手術前後で劇的に口の中が変わります。


入れ歯ではなく、固定性なのでつけ外しする必要がない。

オールオン4の被せは、インプラントとスクリューでネジ止めしているので、患者さんがつけ外しすることはありません。

歯科医師が必要な時に取り外して、内面をお掃除することはあります。

なので、入れ歯のように食事中や会話中に外れたりする心配はありません。


続いて、デメリットをお伝えします。

・1日で歯が入るが、慣れるまで時間がかかることがある。
・手入れにコツがいる。
・手術が大変になることがある。

1日で歯が入るが、慣れるまで時間がかかることがある。

先程メリットのところでも言いましたが、1日で劇的に変わる分、噛み合わせや発音など、慣れるまで時間がかかることもあります。

最終的には調整を加えながら、改善させていくのですが、それ相応の時間がかかることもしばしばあります。


手入れにコツがいる。

オールオン4は歯茎と被せの間の隙間に歯間ブラシを通してあげる必要があります。

これも入れる角度や方向など、慣れるまでは最初苦労されるでしょう。

手術が大変になることがある。

もし歯が残っている場合は、それを抜歯して、インプラントを複数本入れて、さらに被せの噛み合わせを作っていきます。

多くの場合、長時間の手術となります。

全身麻酔でなくても、静脈鎮静といって、うたた寝の状態で手術ができる医院であれば、ある程度は負担は軽減されます。


以上、オールオン4について、説明させていただきました。

入れ歯や歯周病で噛めないとお困りの方にとっては、素晴らしい治療法だと思います。

ただ個人的な意見としては、やはりこうなる前にできることがあったんじゃないかと残念に思う気持ちもあります。

もちろん人それぞれ事情があって、歯医者なんか行く暇なかったということもあったでしょう。

ですので、その人のことを責める気はありません。

でも高額な治療費を払って、大変な手術を受け、そこから噛み合わせに慣れるまで時間を要する。

その様を見てると、やっぱり自分の歯で噛めるのが1番いいよなって思います。

なので、僕が今日1番伝えたかったメッセージは、

「オールオン4は確かに画期的で素晴らしい治療法なんですが、理想的にはオールオン4が必要にならないよう、ご自身の歯を大切にすること」

ということです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回もよろしくお願いします!

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