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【経営者・管理職発見】昔の価値観を押し付けると後々後悔しますよ…

現場でよく聞く上司からの
「〇〇さんはこの件についてもっとできると思った」
という落胆する言葉。
何故、部下『だけ』が悪者になっているのでしょうか。
部下は何を間違えて、何を改善すればいいのか理解できているのでしょうか。
次に活かせる経験を効率よくできているのでしょうか。

上司の立場からしたら、
「今まで自分で手探りで頑張ってきたから」
「上にやれと言われたらやらないといけないから」
など、昔の価値観で判断し、その判断基準を押し付けていませんか?
「もっとできると思った」
の基準はなんなのでしょうか?
相手が理解できるよう、明確に言葉にして説明できますか?
「この人なら」
「この年齢なら」
「前年の10%アップで」
といった漠然とした基準で判断していませんか?

少なくとも、私がこれまで勤めてきた企業では、
部下の能力と考え方、強み、弱み、伸び代、置かれている状況など、さまざまな観点から部下の立場に立って考えている人はいませんでした。

「そんなの、部下に対して甘すぎだ!」
と思われるかもしれませんが、
いわゆる、ゆとり世代とZ世代は自分の価値観や考え方を持っていますので、これまでの押し付けるやり方ではもう通用しません。

それでも、
「上の言うことが正しい」
「社会とはそう言うもの」
「理不尽を受け入れないといけない」
と言う意見を実際に聞いたことがあります。
これも、価値観の押し付けですよね。

では、ここで質問です。
20〜35歳までの社員は、他の年代に比べて多いですか?
少ないですか?
継続していますか?
5年以内に辞めていませんか?

昔の価値観で問題が無いのなら、人は残りますし集まります。
しかし、倒産している企業は増加しています。

会社名は伏せますが、友人が働いている会社では、上が自分たちの考え方や価値観を下に押し付けてしまった結果、部下との対立が発生し、管理職以外の社員が入っては辞めてを繰り返し、そんな状況に疲れた勤続年数の長い社員もバタバタと辞めていきました。
そして、あと1人でも辞めたら営業先をいくつか潰さないといけないという状況まで追い込まれていると聞いたことがあります。
が、これから会社を背負っていく30代の社員が皆辞めようと転職活動を始めていたらしく、会社の崩壊が止まりません。

しかし、もう1社の友人が働く企業では、自分の考え方を押し付けず、1つずつ仕事のやり方と目的を明確に伝え、1人でできるようになるまで何回でも、何でも質問OKという環境を作り、教育しています。
その結果、部下は頑張って覚えようとしますし、もし些細なことでも、違和感を覚えたら直ぐに聞きに行けるという心理的ストレスが少ない環境なので、ふとした時に来てくれます。
漠然とした指示が無いので、
「ここまで理解できているが、ここからが分からない・忘れてしまった」
と質問が明確になるので、教えている側の負担も少なく済みます。
また、しっかりと1人でできるようになるため、その仕事を丸々部下に渡しても問題が起きづらくなります。
更に、新たに入社しても、その仕事に関しては部下がマスターしているので、教育係になりますし、上司側の負担も減ります。
一見甘やかしているように見えますが、実はWin-Winの関係が出来上がっているので恩恵が大きいのです。

部下だって自分なりに考えています。頑張っています。
「自分がこれまで何かを犠牲にしてやってきたから、お前もやれ」
と自分の置かれてきた状況ややり方、価値観を押し付けて服従させようとしていませんか?
部下を言い訳をせず、部下と向き合いましょう。話し合いましょう。

私自身、指示したことに対して求めている結果が来なかった時に質問した経験がありますが、
「ここまでしか教わっていなかったので、続きはこうだと思いやってみた」
と言われました。
その瞬間、
「目的は分かっていたらそもそもその発想にはならなかったから、自分の教え方がまずかったんだな」
と思いました。
それからはできる限り具体的にその仕事をやる目的や理由を伝えてから仕事を振るようにして、分からなかったらなんでも質問していいという状況を作った結果、状況は改善しました。

今後、更なる人手不足により倒産する企業が増加し続けるでしょう。
その1社に入らないよう、まずは自分を疑うことから始めてみてください。
自分を守ったら必ず後悔しますよ。

◆参考
・賢者の人事
研修なしで理想的な上司と部下の関係性をつくる“価値観”の使い方

・東洋経済ONLINE
会社の雰囲気を悪くする「おっさん」の3パターン
部下に価値観を押しつけ、女性差別に無自覚


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