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音楽の真実~♬

腎臓病の夫との、静かなバトルの日々22

今日は引用をさせて頂きます。(^^♪

すべては音楽から生まれる
 脳とシューベルト  PHP新書
著者:茂木健一郎 2008年

脳科学者の茂木健一郎さんが、ご自身のお好きなクラシック曲の鑑賞の中で生まれるクオリアについて、考察されているエッセイのような読みやすい新書です。
私の場合、鑑賞しているのは自分の好きな歌謡曲のメロディーやアレンジメントや、ごく単純なコードに過ぎないんですけれど、こと、交響曲やオーケストラの曲を鑑賞したり、作曲したりする人の脳はもうものすごいんだと思います。ただ、そこに発生しているクオリアは、そう変わらないんではないかと思います。( ´∀` )💦

この本の中で引用されている私の好きな部分を抜き出させていただきます。
若き日のシューベルトが、望郷の念や失恋の痛手の中で語った言葉です。

「わたしが愛をうたおうとすると、それは悲しみになった。そこで悲しみをうたおうとすると、それは愛になった。」

そして、記述の最後の章での茂木先生のお言葉

ただ私たちにできることは、耳を傾けること。全身で音楽を感じようとすること。抱きしめるのではない。耳をすます私たちを、音楽が抱きしめてくれるのだ。

この本を昔読んだときには、言葉通りの受け取り方しか出来なかったのですが、夫の大病を経験した後、実感としてこのことを強く感じました。

入院して治療を受けている夫をさほど憐れんだり、居ないことを寂しく感じたりはしなかったけれど、(?)死と言うものが自分の近くで迫り来ている恐怖や喪失への悲哀みたいなものをひしひしと感じざるを得ないで居ました。
そのすべての私の惧れを、音楽は消してくれたのです。

茂木先生によると、脳神経の中で起こるごく小さな膨大な数の反応に、音楽の発する多様なシグナルが影響しないではいないだろうと言う事です。
例えば昔、手術中に音楽をかけることで、リラックスする効果が得られると言う事で手術室に音楽をかけて患者さんを搬入すると言う方法を取っていると聞いたことがあります。意識の無い状態であったとしても、脳は活動をやめることはなく働いているわけであるから、何らかの影響が効果的であったかもしれません。
 
私と夫の静かな生活の中で起こっていること達です。


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