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悩みと”じゃないと’’

この頃、バイトのことで頭を悩ます時間が増えた。
将来教育系の仕事に就くのもありかな、と思っていたから塾講師のバイトをすることにした。正直、かなり自信があった。大学受験ではかなり勉強したし、自分なりのノウハウも合ったから「俺に任せろ」と思っていた。


初めのうちは、他の先生の代行ばかりで連続して授業を持つことも無かったから、まあしょうがないと自分なりに納得していた。レギュラーを持つまでは我慢だと思っていた。それに他の講師なんてすぐに出し抜いてやると思ってもいた。くっちゃべって、茶番みたいな授業してんじゃあないよと、内心下に見ていた。


しかし、現実はそううまくいかない。育ってきた環境が違えば、その人が使う言葉の意味合い、ニュアンスは異なったものになりうる。「復習」といってもただ一回解き直すのと、出来るまで反復するのとでは全く違う。まずそのギャップを埋めるので精一杯になる。小学生のとき通っていた体操教室の先生も俺に対して、同じこと思ってたのかな。


結局、自分の能力の無さに絶望する。情けなさしかない。
と、同時に他の講師たちの偉大さを知る。馬鹿にしていた自分を恥ずかしく思う。


そんなこんなで悩んでる時に、「じゃないとオードリー」を見た。
普段オフではかなり暗いことで有名なオードリーの二人が、オンオフの切り替えをなくしスタッフさんや演者の皆さんを笑わせることで、一皮むけよう。そして、「オードリーじゃないと」と言われるような存在になろうという趣旨の番組だ。


本人たちは慣れないことを長時間強いられる状況だったので、大変だったそうだが、スタッフさんや演者の皆さんは違和感に戸惑いつつも、すごく楽しそうに映っていた。


番組終盤に、収録の一日を振り返る中で若林さんはこんなことを言った。
「みんな本番でエネルギーを放出するから喋りたくないんじゃないかなと思ってたけど、スタッフさん、メイクさん、日向坂のメンバーに話しかけてたら、番組が明るくなったと思った。俺の負けだと思った。」
ハっとした。もちろん、若林さんは誰かのことを馬鹿にしていたりした訳ではないけれど、自分もあくまで塾だから、授業の時はフルに勉強して成績を上げることが全てとばかり思っていた。


最後の一言で完全にノックアウトだった。

「人間ってコミュニケーションする動物だよ。」

今の自分に一番必要な言葉だと思った。もっと生徒とコミュニケーションをとった方が、結果として成績の向上につながるかも知れないし、もっと言えばコミュニケーションを通じて得られた信頼関係のほうがよっぽど財産かもしれない。


いろいろ事情があって、あんまりバイト仲間や大学の友達とも仲良くなりすぎないようにコミュニケーションすることを避けてきた面もあった。でも、そういう細かいことは後にして、会話することが大切なのかも知れない。


「じゃないとオードリー」を受けて、実際生徒とコミュニケーションを積極的にとることにしてみた。一部には、「なんだこいつ」っていう目を向けられたりもしたが、一方で普段は内気そうに見える子から本音を聞き出すことも出来た。


これで完全に悩みが解消されたかというと、そういうわけではないが大事なきっかけをもらえた気がする。オードリーのお二人、そして「じゃないとオードリー」に携わってくれた人たち全員に感謝を伝えたい。続編も楽しみです。


俺も「○○じゃないと」と言ってもらえるような人間目指して頑張ります。



最後まで読んでいただきありがとうございました。




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