依存症ってなんだろって思ったから本を読んでみた
最初の自己紹介の記事に書いたように、ぼくは薬物依存症とその回復に興味があります。(そのきっかけは別の機会に)
それで本を読んでみたら、たくさんの発見がありました。
そこで感じたこと、考えたことを書き起こしてみようというわけです。
まだ知識が浅いので、主題が「与えられた知識と自ら得にいった知識のギャップ」みたいな部分にやや逸れていますが、許してね。
◆ ダルクの本が語るもの
読んだのは
『ダルク 回復する依存者たち ーその実践と多様な回復支援』
ダルク編、明石書店出版、2018年
卒業した大学の図書館で借りました。
ダルク(DARC=Drug Addiction Rehabilitation Center)は、依存症からの回復支援を行う施設というか、団体というか、そういうものです。
Addictionは依存、熱中すること、ふけること、という意味。
(コスメブランドの名前として聞いたことがあるかもしれません)
本は全国にあるダルクの運営者が、活動の理念、具体的な活動内容、課題や展望などをそれぞれ述べたものが一冊にまとめられています。
そこには、
・依存症は回復できるものであること
・制度が人を助けるのではなく、人が人を助ける(制度はあくまでツールであり、人が対等な立場で生かし合う)のだということ
などが書かれていました。
ほかにもたくさんありますが、この二つだけでも、世間のイメージを覆すのに充分なパワーを持っていると思います。
◆ 義務教育で与えられたもの
ぼくはいわゆる、「ダメ、ゼッタイ」教育を受けた世代です。違法薬物やそれに関わる人物にはとにかく近寄るな、みたいな印象がとても強かった記憶が残っています。
そして、その「ダメ、ゼッタイ」教育以外に違法薬物について知るソースはありませんでした。
そうやって、薬物依存というものは不可視の世界のものとなっていきました。不可視でもあり、見てはいけない世界でもありました。
そういう教育の正しさとか良し悪しとか有用性はぼくにはわかりません。
(比較の対象がないし、当事者でも専門家でもないから)
◆ 一方向からでは真実は見えない
とはいえ、いざ興味を持って薬物依存の世界を覗いてみると、そこには知っていた(授業で習った)こととは異なる、または知らなかった「現実」がたくさん存在していました。
そして、ぼくにとって薬物依存は遠い存在ですが、それを見る望遠鏡を磨く必要があると分かりました。
繰り返しになりますが、忌避的防衛を促す教育の良し悪しはぼくには語れません。でもその教育の仕方が誤解や偏見を助長しており、前述の「人が人を助ける」を阻害している側面もあるということを、はじめて客観的に理解できました。
これからもっともっと、目を養っていきたいと思います。
まだ一冊読んだだけだし。
ということで一緒に借りたもう一冊を読み始めるぞ。
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