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雑記

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満州事変における在満鮮人被害の状況(現代語訳)

満州事変における在満鮮人被害の状況(現代語訳)

元田中様に貴重な資料をご紹介いただきましたので、現代語訳してみました。

(以下、訳文)

鮮人虐殺の真相は、これを目撃した鮮支人あるいは危うく虐殺を免れた鮮人の実話および実地屍体検証の結果を総合したものであるが、その惨状は実に甚だしく、往時の尼港事件(*1)にも勝る惨状だったことは想像に難くなく、惨殺の方法は以下に述べるように暴虐極まりないものであった。

*1 尼港事件:1920年(大正9年)

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和辻哲郎 『日本倫理思想史』巻頭言(前半)

和辻哲郎 『日本倫理思想史』巻頭言(前半)

『日本倫理思想史 上下/巻頭言の前半』(和辻哲郎)より

政治的あるいは軍事的な大事件が起こった際に、学問や芸術に携わる人々が、事件の刺激に興奮して『仕事が手につかない』ということを時々聞かされる。平生は十分に意義を認めているこれらの仕事が、事件の前に急に意義を失うように感ずるというのである。しかし事件が重大であればあるほど、この種の仕事に関して己の任務を見失うような興奮は戒心されねばならぬ。

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SEALDs裁判を振り返り検証する(最終・第3回)

SEALDs裁判を振り返り検証する(最終・第3回)

前回掲載した対象ツイート(①~㉝)の地裁判決に対して、地裁で棄却され、高裁で逆転した該当ツイートをピックアップした上、地裁と高裁の判断を対比させました。■高裁審理の概略 と ■全体を通した所感 を追加しました。

*お急ぎの方は、■高裁で逆転したツイート群(⑧、⑬、⑮、⑳、㉕、㉛、㉜)へとお進みください。

■高裁審理の概略高裁では地裁の判断を全面的に是認・踏襲した上に、さらに一審棄却のツイート7

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SEALDs裁判を振り返り検証する(第2回)

SEALDs裁判を振り返り検証する(第2回)

前回掲載した 対象となったツイート群(①~㉝)に対応する地裁判決の内容(要約)を加筆しました。■地裁審理の概略 と ■所感 の項目を追加しました。

*事情に精通された方、お急ぎの方は、■対象となったツイート群(①~㉝)へとお進みください。

■地裁審理の概略最終的な判決の要旨については概ね当時の報道のとおりで、執拗に続けられた強い断定調のツイートの実態は無根拠であったこと、被告は自身の主観に基づ

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Qとは何か ツイートまとめ

Qとは何か ツイートまとめ

6月1日より2週間にわたったツイートを以下にまとめました。末尾に簡単な感想を添えています。

■ まとめまもなく無料購読期間が切れるので、昨日、藤原学思記者の「Qを追う」全19回を一気に読んでみた。 専らQではないか?と噂されているロン・ワトキンス氏は日本通で札幌に居住経験があることに驚いた(住所も温存)。下院議員選挙(アリゾナ州)に立候補予定で準備中とのこと。

  元記事→https://t.

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ウクライナ・コサックとアゾフ大隊

ウクライナ・コサックとアゾフ大隊

ウクライナ国歌がとても好きです。陰と陽とがひらひらと交代するメロディーには中東のエスプリも感じられてエキゾチックで欧州とは一味ちがうし、「我らは自由のために身も魂も捧げ」の一節は、4/23現在の状況を思うと涙なしに聞くことができない。

フランス国歌も戦闘精神がモチーフで、”奴らは汝らの元に来て汝らの子と妻の 喉を搔き切る”とか、”武器を取れ 市民らよ隊列を組め、進もう、汚れた血が我らの畑の畝を満

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それでもロシアを擁護する人たち

それでもロシアを擁護する人たち

加藤清隆さんのツイートを受けて、「それでもロシアを擁護する人たち」について考えてみる。検討対象は比較的マジメなロシア擁護論のみに限定した。

見たところ、もともとロシア擁護の位置に立っていた人々には大きく分けて、①生粋のロシアの国益代弁者、②反米ゆえのロシア擁護、③反・国際金融資本(DS)、④先の大戦における日本との類似性による露へのシンパシー、⑤ネオナチウクライナへの反発による消極的ロシア擁護、

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鈴木宗男さんのロシア擁護について

鈴木宗男さんのロシア擁護について

3月7日付のAERA記事が、ロシア擁護論としてひととおり纏まった寄稿なので、これについて感想を述べる。ムネオ氏はこう書いている。

背景を語るのはまだ時期尚早で、今は目先の惨劇を一秒でも早く止める時だ。それでも、上の大前提さえ押さえてくれているのなら話を聞いてみようという気にはなる。

■ムネオ氏のナラティブオーソドックスな見解だろう。要するにNATO不拡大の約束をなし崩し的に破ってきたのはNAT

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たかまつななさんは何故こうなのか

たかまつななさんは何故こうなのか

先の記事は、たたかまつさんのような人(つまり保守の対極にある若い人)の番組でさえ「作りが雑」、「中立を狙ってない」、「悪意を感じた」、「切り取りがハンパない」と評する『主戦場』という作品が、法廷でのデザキの言い分とはかけ離れて、いかに偏った作品であるかをお伝えするためのご紹介だった。

そのような特定の意図から離れて、純粋にたかまつ動画を評価しようとすると、途端に彼女の無神経が気に触りだす。「従軍

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「主戦場」裁判 傍聴記(後編)

「主戦場」裁判 傍聴記(後編)

いよいよデザキの尋問です。先週の原告側尋問に続き、9月16日(木)13:10~、運良く傍聴できました。

傍聴席は先週とおなじ21席のみ。先週は何名かがアブれたのを目撃したので余裕をもって1時間前に到着したもののすでに長蛇の列だった。なんとかギリでセーフ。並んでしばらくすると、山本優美子氏が目の前を颯爽と通り過ぎて行かれた。今日は紺色に白の花柄のボディフィットなワンピでした。続き、藤木俊一氏が黒の

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『主戦場』傍聴記(後編)を2倍楽しむために

『主戦場』傍聴記(後編)を2倍楽しむために

傍聴してきましたよ!『主戦場』裁判、デザキの尋問。いやあ、怒号あり、思わぬハプニングありで、なかなかのものでした。
法廷の様子は9/17-18の「ワールドオ親父サテライト」さんの番組でハイライトを楽しくスマートにご紹介下さいましたので是非ご視聴ください。

  (25:00頃~1:22:00頃)
  番組→https://youtu.be/B6LO2EmGaYo

当方もただいま『傍聴記(後編)』

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『主戦場』裁判の整理

『主戦場』裁判の整理

2014年、朝日新聞社は32年ぶりに木村伊量社長名で紙面で慰安婦報道を訂正した。安倍政権では「不可逆的な解決」を確認して10億円を支払った。その後は韓国挺対協(現正義連)尹美香のスキャンダルも大きく報じられた。「慰安婦」は売春婦であり性奴隷ではない。問題は日本国内ではほぼ共通認識が形成されたと言っていいのではないか。ところが海外では慰安婦像の濫立をはじめ昨今のラムザイヤー論文イシューなど、現在も火

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「主戦場」裁判 傍聴記

「主戦場」裁判 傍聴記

2021年9月9日(木)13:10~東京地裁712号法廷にて、主戦場裁判の口頭弁論を傍聴してきた。別名「商業利用?聞いてないよ」裁判です。

先着順の傍聴券ナシ。21席で2~3名があぶれたもよう。原告側は第9準備書面まで、被告側は第4準備書面まで提出済みで、そろそろ結審なのかもしれない。

原告席には山本優美子氏(なでしこアクション)、藤木俊一氏、藤岡信勝氏および弁護団が、被告席は『主戦場』を映画

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内紛の季節に

内紛の季節に

あっちもこっちも内紛ですね。かく言う私も、図らずも内紛の1つの当事者となってしまってるのでエラそうな事は言えないのですが、あまりに紛争が多いので今日は思うところを。

結論から先に言うと、同朋同士の争いは最小限に、です。我々右派にとっては、①リベラルを(リベラルというだけで)敵視すべきではない。②右派内でのケンカは集団戦に持ち込まずに、極力、当事者個人間のケンカに収めるべき、③(極端なことを言えば

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