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孫子の兵法を読んでの独自解釈

はいどうも。
21歳になっても年齢確認は人生の十八番たなかそうまです。

この度とある経緯で東洋哲学特に中国哲学にドはまりいたしまして
その本などを読んだりしてました。


もともと哲学は好きでしたので
いろいろ読んでたら哲学たまんねーとなったわけですね。

そこでたまたま学内の友人から
LTいわゆる短い時間でプレゼンする会をするから
話してみないかといわれまして、この孫子の兵法を読んだ感想というか
自分の解釈をいくつか絞って話させていただきました。

今回はその話をnoteに文字お越しさせていただきます。
少し長くなるかなと思いますがお付き合いください。


それでは行きましょう。


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まず孫子の兵法とは何ぞやというところから始めましょう。

孫子の兵法の著者は様々な説があります。
最も有力な説が中国の春秋時代の末に呉王に仕えた兵法家「孫武」という人物が書き記した兵法書と伝えられています。

ただ諸説あるのでこの辺りは今後の技術の発展でわかっていくのではないかと思ってます。

春秋戦国時代はいわゆる漫画キングダムの世界なのです。
その世界には思想家いわゆる軍略であったりこの国を治めるにはどうすればいいかという事を王に提案する仕事がありました。

そんな人たちをまとめて諸子百家といいます。
その中でも様々な思想があったわけで、孫子が説いていた兵家もそのうちの1つです。

現在の中国三大宗教の
儒教・道教・仏教のうちの2つ
儒教の元となった儒家や道教の元となった道家もこの辺りに生まれたとされています。

そしてその春秋戦国時代はもちろんですがその後の時代、
三国志の曹操も読んだとか、、、

現代ではビルゲイツや孫正義さんなんかの愛読書とされ現代まで受け継がれており、書店に行けば様々な解釈と場面に合わせた形で書籍化されているものがたくさんあります。


もともと軍師の動き方や考え方の本ですから
組織を動かしたり、人を動かしたりする人の立場にある人には刺さるみたいですね。
なんでやっぱり代表とか何かしら人の上に立つことがある方は読んでいて損はないと思います!!


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そんな孫子の兵法の内容として
大きく十三の篇と七十の格言というか解説で成り立っています。
漫画などで例えるとわかりやすいかもです。
全部で十三巻あり、その中の一話ごとが解説みたいな感じです。

篇ごとに簡単に紹介していきます。

1.”計”篇
 開戦前にいかに状況を見極めるかの重要性を説いています。
2.”作戦”篇
 戦のための軍費や国家経済のことについて説いています。
3.”謀攻”篇
 いかに戦わずにどう勝つかを説いています。
4.”計”篇
 無理をせず勝つべきだと説いています。
5.”勢”篇
 個人でなくチームの勢いの大切さを説いています。
6.”虚実”篇
 虚をつく戦術を説いています。
7.”軍争”篇
 いかに敵より早く戦地につくかを説いています。
8.”九変”篇
 九つの臨機応変の対応の術を説いています。
9.”行軍”篇
 軍が進むうえで必要なことを説いています。
10.”地形”篇
 地形の特性に応じた戦術や統率について説いています。
11.”九地”篇
 九つの地形とその戦術を説いています。
12.”間諜”
 五種のスパイを用いて敵の情報を得る重要性を説いています。
13.”火攻め”篇
 火攻めの戦術と締めくくり

このような感じで分かれています。
これだけ見ると直接戦うっていうより、情報とかどう勝つかとかの方が重要視しているようにみえません?

孫子の兵法はまさにそこで
いかに勝つかみたいなとこより
「どうすれば負けないか」「勝つために戦わない」みたいなところを
説いてるのが多いように思えました。


まあ全部の解釈を書くのはさすがに長いですし
今回のLTのために絞った3点だけとりあえずご紹介いたします。
とりあえず長いんで(笑)


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まずはこれ
「彼を知り、己を知らば、百戦して殆うからず」

「殆うからず」は「あやうからず」と読みます。

これは相手の情報を知って、自分のことを知れば百戦しても
”危うからず” つまり ”負けない”といっています。

よくよく考えれば至極当たり前のことで
相手のことを知らずにけんかを吹っ掛けるってバカだとか
身の程知らずとか言われますよね。


起業とかもそうですけど
やっぱり市場を知らずにとか、買ってくれる人がどういう人か知らずにモノやサービス売ったりしませんよね。

そのような感じです。

そしてその中でも
5つの勝利の要点についても説いています。


1.戦っていい時悪い時が判断できる。
2.様々な兵の運用法に精通している。
3.上下の統一感がある。
4.仕組んだ根回しなどに気づかないを敵を待ち受ける。
5.将軍が有能で君主が余計な口出しをしない。

この5つが勝利の要点となっています。

これってやっぱりいいチームとかいい組織といわれているところに共通するようなことじゃないですか?

判断力とか、インプットの量が多いとか、上司、部下間の情報伝達がはやいとか、むやみやたらに攻撃的でないとか、上から下への圧力が強いばかりでないとか

結構皆さんが見ず知らずのうちに大切だと感じて
実践しようとしているようなことだと思うんですよね。

人と人が構築している社会だからこそ軍であろうと組織であろうと
会社であろうとやることは変わらないように思うんですよね。


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続きましてこれ
「兵は分合を以て変を為す者なり」 です。
分合とは「分ける」「合わせる」という意味です。

ここではまず戦うときの基本として敵を欺くことを説いてます。実は戦う上で敵を欺くことは基本であるというのは孫子の兵法で一貫して解いてるんです。

兵法や戦略ときいて
いかにして戦い抜くかとか、いかにして叩き潰すかみたいなとことを想像すると思うんですけど孫子の兵法は違うんですね。

いかにして戦わないようにして勝つかを説いていて
もしどうしても戦わなければならなくなった時
まずは敵を欺くことが基本だといっているんです。

そしてその基本の上で
臨機応変に対応していくことが必要だと説いています。
兵を分けたり合わせたりすることで多様な変形の戦術を用いることができますよね。
様々な組み合わせができるような臨機応変さ変幻自在さが必要だという事なんです。


その臨機応変さを表す言葉が現在でも有名な言葉として残っていて

「風林火山陰雷」です。
風林火山のみは聞いたことがある方が多いかもしれないですね。
意味は基本的に同じです。
急激に進行し、待機してまた急激な進行を繰り返す。

これも様々な形となり攻めたり、待機したりという事を表していて
人をマネジメントするときでもやっぱり組み合わせや
状況に応じての適応を見極めることが必要だよねと思います。


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最後にこちら
「天の災いにはあらずして、将の過ちなり」です。

こちらを説明するに少し、当時の時代背景を見ていく必要があります。

冒頭にも書いた通り
中国の春秋戦国時代では孫子の兵法の兵家と同じように様々な宗派みたいなのが存在していました。

その兵家と対として陰陽家というものが存在していました。
当時は兵家よりも陰陽家の方が信仰は強かったのだとか。

じゃあ陰陽家はどのようなものだったのか
簡単に言うと軍事的な勝ち負けを天候のせいにしたり
天の災いだとするような考え方です。

このような風潮の中孫子は敗北は決して天災でなく
人為的な失敗であると説いたのです。

まあ今で考えると
失敗を天のせいだとか言ったらすごい怒られますね(笑)


そんなことはさておき
ここでは敗北するには6つの原因がありそれらはすべて将軍の過失だといってるんですね。
それを一個ずつ簡単に紹介していきます。

1.「潰乱・敗走する軍」
いわゆる強みがなく無謀なことをする軍。
挑むことは大切かもしれませんがやみくもにとか無謀には良くないなという事ですね。これ結局突っ込んだものの退避も再集結もできなくなるから最悪のパターンになりかねないのでってことです。


2.「弛緩する軍」
兵士の鼻息だけが荒く監督する軍吏がおどおどしている軍。
兵士が威勢がいいのはいいんですがそれにかこつけてわがまま放題になるときの状態です。まとめる人の話を誰も聞かないとかそんな感じです。


3.「陥没する軍」
軍吏の鼻息は荒いが無気力な兵士たち軍。
これは2の反対でまとめる側の叱責などが多くて兵士たちが無気力な状態です。いわゆる上からの圧力だけが強いみたいな感じです。


4.「崩れ去る軍」
軍吏の長官と将軍が不仲な軍。
軍吏ってのは政府側の人で戦の知識はあまりないんですが戦のプロである将軍を差し置いて勝手に支持を出したりしてしまうやつです。
指示系統が狂ったりしてしまうのででしゃばるのは良くないみたいな感じです。

5.「混乱する軍
気性の弱い将軍に率いられた軍。
優柔不断な将軍であいまいな支持が出せなかったり、意志が弱かったりなど。このような軍は何を信じたらいいかわからなくなりますし、それぞれが勝手に行動しかねないですよね。


6.「決まって敗北する軍」
思慮分別のつかない将軍に率いられた軍。
単純な勢いだけでは危険であるという事です。時に冷静に戦況を見極め策を練る叡智。時に闘争心むき出しで先頭に立って挑みに行く蛮勇さ。
その両方が一人の人間に同居した時優れた指揮官になるという事です。


これってほんとに人の上に立つ人にとって重要なことで紹介されてるような事柄と似てないですか。

ビジネスでも戦況つまり市場などを見極めることが重要で
どうやって部下や仲間を動かすか考えると思います。
それに上司部下や仲間との関係性って重要ですよね。
上司や社長が優柔不断な会社ってあんまり聞いたことないですし
思慮分別のつかない社長の会社って客観的に危ないと思いますよね。


改めてこのような教えや哲学として読んでみると
一般的に目にする良いとかダメとされていることとかが
俯瞰できるようになりませんか??

実際私自身も今まで生きてきた中で人の上に立つことも多くあって
そのたびに悩んだり、失敗したりしてきましたけど
これ読んでるとなんで失敗したかってのがわかったりわからなかったりするんですよね。

こういう哲学って答えもないですしいろんな場面とか状況で出る「解」が変わってくると思うんですよね。それがまた面白ところですが(笑)

今回は孫子の兵法でしたが哲学には様々な考えがあります。
自分と似たような考えや全く違う考えがあってその中で自分はどう思うのかどう考えるのか。
そんな自分のまだ見ぬ思考の深さに出会えるので私は哲学が好きなんですよね。


そして哲学っていろんな経験をしている人こそしっくりくる学問かなとも思ってます。
哲学は様々な人の経験の中での思考の積み重ねなので
皆さんの考えることや経験が哲学であると私は思います。

ですのでもし興味に持たれた方はぜひお話ししましょう。
今回は大変長くなりましたが見ていただきありがとうございました。


終わり。

京都生まれ京都育ち京都好きなやつやつ大体友達(嘘ですw) 現在は京都の宿泊施設に関係したサービスを展開予定です。 一応起業家兼ラッパー、欅坂46、乃木坂46