#18 生存生存戦略記②

皆さんこんにちは!
今回は地上に数多く存在する生物達の巧みな生存戦略について書いていきたいと思います。

今回ご紹介したい内容は"リスク分散"です。
リスク分散という言葉は経済界などでもよく耳にする言葉かと思いますが、生物生存戦略においても非常に重要な内容となってきます。

我々人間にとって天敵と呼ばれるものがいないため命を脅かす存在を意識したことは少ないかと思いますが、その他の生物、特に小型の動物や魚類昆虫類なんかは常にこの天敵への対抗策が必要になってきます。
この対抗策の一つとして上記であげたリスク分散があります。

ここでリスク分散について話していく前に一つ理解していただきたい内容があります。
それは、文化は遺伝しないと言うものです。
この文化は遺伝しないという内容は、青信号の時は渡れで赤信号の時は止まらないといけないというような、ルールや慣習といった知識は遺伝情報としては残っていかないというものです。
細かく言うと様々な条件が絡んでくるのでここでは誰かに教えられた、あるいは経験したことが知識として残りますというぐらいに考えていて頂ければ十分です。

そしてなぜこの文化は遺伝しないという内容が必要かといいますと、リスク分散という戦略を成功させるために重要となってくるからです。

長くなりましたがリスク分散の戦略をとっている生物について紹介していきたいと思います。
ここで紹介したいのは蜂で、蜂というのはご存じの通り毒を持っている種が多いです。そして黄色と黒のカラーリングが特徴で、我々にとっても危険な配色と言えばこれ、というようなイメージがあります。
この危険な色だと思わせるのが蜂の取っている戦略となります。具体的に内容説明すると、蜂の毒は蜂の天敵となるのが熊や鳥その他大型の動物となることが多いこともありますが、一回で絶命しない程度の毒になっています。ただめちゃくちゃいたいです。
そのため例えばある熊が蜜蜂の巣を襲おうとして蜜蜂に刺されてしまうと、命に別状はないにしても痛烈に嫌な記憶として刷り込まれ、個体や集団の中で蜜蜂は危険であるという知識として蓄えられます。
そうすると次に同じ熊が別の蜜蜂の巣を食べようと思っても、知識として蜜蜂の巣は危険が伴うと脳裏を掠めることになります。
この知識というものによって嫌な思いをしてまで襲う必要がないと判断した場合、蜂がいるだけで襲うのをやめてしまいます。
今回は熊でしたが蜂の巣を好んで狙わない生物にとっては黄色と黒の配色なだけで嫌な思いを想起されます。そのため蜂という種が同じカラーリングをしているだけで本来なら経験させないといけなかった別種ここではスズメバチなどが襲われずに済むのです。

このカラーリングによる集団でのリスク分散は蜂の黄色黒の配色だけでなく、頭の色が赤色で胴の部分が黒色のカラーリングをしている昆虫類でも行われているとされていて、種を越えてリスク分散している一例として理解されています。

集団に属して身に降りかかるリスクを低減させるというのは我々人間にも当てはめられ、肩書きなどに固執してしまう心理もこのリスク分散の精神から来ているのかもしれません。
なので雑なまとめになってしまいますが、集団のなかで生きるのが嫌だと感じる人もこれは損をしないための本能なんだと割りきって、集団というものをうまく利用してみてはいかがでしょうか。

変なところに着地する話となってしまい申し訳ないですが、ここまでお読み頂きありがとうございます。
またよろしくお願いします。

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