見出し画像

腸活って何をすればいい?腸活初心者に最初に手に取ってほしい一冊~腸活ラボマガジンVol.1~

こんにちは。山田です。普段は、Xにて腸活にまつわる最新の研究を発信しています。今回は、腸活実践編ということで、具体例に腸活で何をしていくべきかについてのnoteになります。



はじめに

前回は、僕たちの体と腸内細菌叢について会話形式で知っていただきました。今回は、その関係を知ったうえで、具体的に腸活ではどのようなことをすればいいかについて発信していきたいと思います。
まず、結論から。

  1. 和食や地中海食をベースに食物繊維を食卓に取り入れる

  2. 朝日を浴びる。起きたら歯磨きしてから白湯を1杯

  3. 朝食を食べ、夕食はできるだけ早く(夕食から次の朝食までのインターバルを確保)

  4. 腹八分目

  5. 一日1.5 L~2. 0 Lの水(常温)を飲む

  6. 一日30分程度の運動を

  7. 自分に必要な睡眠時間を確保する

  8. 完璧を目指さない。100点を3日続けるのではなく、60点を3年続ける

和食や地中海食をベースに食物繊維を食卓に取り入れる

これは、腸活の基本です。和食と地中海食が健康に良いとする研究は多いですが、その共通点は何でしょうか?
ずばり、食物繊維と良質な油です。
まず大前提として、腸活をスタートする際に食生活は人それぞれだという事実があります。ケースバイケースということです。ただ、日本全体で見た時に食物繊維が不足しているということは言えると思います。そのため、食物繊維を意識的に取り入れることをお勧めしています。
次からは食物繊維について概説していきます。
食物繊維の種類
食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維にわけられます。
水溶性食物繊維には、以下のような種類があります。

  1. ペクチン:果物や野菜、イモ類などの植物の細胞壁に含まれる多糖類

  2. アルギン酸:こんぶやわかめなどの海藻類に含まれる

  3. ガム質:大豆や大麦・ライ麦などに含まれる

  4. グルコマンナン:こんにゃくなど

不溶性食物繊維には、以下のようなものがあります。

  1. セルロース・ヘミセルロース:植物の細胞壁を構成する糖類。大豆、ごぼう、小麦ふすま、ライ麦などに含まれる

  2. リグニン:植物の細胞壁に含まれ、細胞と細胞をくっつける役割を果たす。小麦ふすま、豆類、カカオ豆、いちご、西洋梨、ピーナッツなどに含まれる

  3. キチン:エビやカニなどの甲殻類の殻に含まれる。また、キノコにも含まれる。

食物繊維の働き
水溶性食物繊維は、水に溶けるとゼリー状になります。多くの効果がありますが、わかりやすい効果としては以下のようなものがあります。

  1. 血糖値上昇をおさえる:小腸での糖質の吸収速度を緩やかにします。

  2. 血中コレステロール値を下げる:コレステロールを吸着し、体外に排出する

  3. 高血圧予防:ナトリウムを排出する効果による

不溶性食物繊維は、水に溶けにくいですが、水分を吸収して便の容積を増やします。その結果、大腸が刺激されて、快便になります。また、体によくないものを吸着して排出してくれるので大腸がんリスクが下がるという効果もあります。

また、いずれの食物繊維も、腸内細菌たちのエサになり分解されます。その際に、酪酸、酢酸、プロピオン酸をはじめとする短鎖脂肪酸が作られ、それによって、肥満の予防炎症の抑制など様々なメリットがあります。また、文字からもわかるように短鎖脂肪"酸"は、酸のため、腸内を弱酸性にします。これによって、体にとって有害な細菌の増殖が防がれます

食物繊維をうまく摂る方法
食物繊維は、野菜、豆類、穀物、海藻、きのこなど多くの食品に含まれていますが、摂り方を間違うととんでもない量の野菜などを食べる必要が出てくることに気づきます。
たとえば、30代女性が食物繊維6 gを摂ろうとしたら、レタスだと約2玉も食べる必要があります。なので、効率的に摂取するための工夫が必要です。具体的には、蒸したり煮たりしてカサを減らすことが挙げられます。
また、野菜を取り入れるだけでなく、主食に食物繊維が多いものを加えることも効果的です。例えば、白米ではほとんど食物繊維は含まれませんが、そこに発芽玄米や大麦を加えるだけで食物繊維量がアップします。発芽玄米は、特におすすめで非常に多くの栄養素を含みます。

  1. ビタミンB1:糖質の代謝に必要な水溶性ビタミンで、皮膚や粘膜の健康維持にも役立ちます。

  2. ビタミンE:強い抗酸化作用をもつ脂溶性ビタミンです。自らが酸化されることで体内の脂質酸化が防がれます。また、自律神経失調症や更年期障害の予防にも役立ちます。さらにシミ・動脈硬化・生活習慣病の予防にも寄与します。

  3. GABA:ストレス軽減効果やリラックス効果があるとされています。また、血中コレステロール値を下げ、血圧上昇を抑制する効果があります。白米の約10倍含まれています。

  4. マグネシウム:体内のマグネシウムの5~6割は骨に、残りは軟組織に存在します。また、マグネシウムは、300種類以上の酵素反応に補酵素として機能しています。

  5. イノシトール:糖アルコールの一種。脂肪肝や動脈硬化の予防効果があります。ヒトの初乳にも含まれ、乳児に欠かせない物質です。

  6. 植物ステロール:ステロールの一種。コレステロール値を下げます(コレステロールは、小腸で小さな油滴(ミセル)に溶けてから吸収されますが、そのミセルに植物ステロールも溶けるので、植物ステロールが入る分、コレステロールは入れず体外に排出されるので結果的にコレステロール値が下がります)。

  7. γ-オリザノール:米ぬかから抽出された成分。コレステロールの吸収を抑え、コレステロール値を下げます。また、抗酸化作用や脳機能改善効果もあると言われています。

  8. アラビノキシラン:ヘミセルロースの主成分。発酵性食物繊維で酪酸菌などの善玉菌の餌となります。免疫細胞のひとつNK細胞を活性化します。

  9. フェルラ酸:ポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。


発芽玄米

また、パンにしても、普通のパンは小麦粉、つまり胚乳しか使われませんが、ミネラル、ビタミン、食物繊維が豊富なふすま(外皮)や胚芽もまるごと挽いた全粒粉を用いたパンであれば栄養価も高くおすすめです。小麦粉と比べてやや茶褐色なのが特徴です。

全粒粉

さらに最近耳にすることも多くなった、オーツ麦やオートミールなども栄養価が高いのでおすすめです。

オートミール

色々と具体例を挙げましたが、指針を一つ挙げるとすると、白色ばかりの主食に色付きの主食を加えることです。
また、これらの全粒粉パンや玄米などは硬く消化しにくいので、いきなりすべての主食をこれにするとお腹を下す可能性があります。そのため、取り入れるときは、以下のポイントに注意してください。

  1. よく噛む:20~30回意識してみてください。一定のリズムを刻むことでセロトニンの分泌も促進されます。また、よく噛むと満腹感も得やすくなり、食べすぎ防止になります。

  2. 徐々に取り入れる:いきなり切り替えるのはおすすめできないので玄米や発芽玄米であれば、白米2に対して玄米1でスタートして、慣れてきたら白米と玄米を1:1に、それも慣れたらさらに玄米の割合を増やしていきましょう。玄米を加えた場合は、浸水時間を1時間、可能であれば2時間とりましょう。

  3. お腹の調子を見る:食物繊維の多い食品を取り入れると、膨張感を感じたり、お腹を下す可能性があります。そのような場合は、取り入れたものを減らしましょう。あくまでも自分の体の声を聴くのが一番大切です。

次に油についです。現代社会では、どうしても飽和脂肪酸が多くなりがちです。また、多価不飽和脂肪酸についても、オメガ6系脂肪酸が多くなりがちです。脂肪酸いずれも大切ですが、一番大切なのはバランスです。
不足しがちな、オメガ3系脂肪酸を補っていきましょう。
具体的には、えごま油やサバなどの青魚に多いDHAやEPAが挙げられます。青魚が苦手な人は、サプリメントなどを用いるのもありです。

脂肪酸の分類


えごま油の例


EPAやDHAのサプリメント

朝日を浴びる。起きたら歯磨きしてから白湯を1杯

ヒトを含む多くの生き物は、概日リズム(体内時計のリズム)を刻んで生きています。
そして、ヒトの体内時計は約25時間です。地球の1日は24時間ですから1時間ずれています。しかし、僕たちは、生活の中で多くの刺激を受けることで体内時計が外界、つまり地球の周期に同調して、1時間のずれが修正されて、24時間周期に適応して生活できています。この刺激を同調因子といいます。同調因子には、物理的なものから社会的なものまで様々ですが、一番はやはりです!
そのために、朝日を直接浴びることをおすすめします。窓から間接的に浴びるよりも効果が増大するためです。
太陽光が網膜の神経細胞に伝わると、脳の奥にある神経細胞(視交叉上核)に光刺激が伝わります。視交叉上核が光情報をキャッチすると、様々なホルモン分泌や体温調節に必要な指令を様々な組織に伝えます。
太陽光は、概日リズムをリセットするだけでなく、幸せホルモンとして有名なセロトニンの分泌も促進されます。
加えて、睡眠ホルモンとして重要なメラトニンの発現のためのタイマーをスタートさせる働きもあります。

また、朝にしてほしいこととして、歯磨きがあります。
歯磨きをするのは当然でメリットも歯周病予防になるなどたくさんありますが、ここは腸活に関連した理由を挙げておきたいと思います。
それは、虫歯菌(歯周病菌)が腸までたどり着くと腸内細菌のバランスが崩れ、腸のバリア機能が低下し、血中に細菌由来の毒素が増加することがわかっています。
また、歯周病菌が、歯肉の血管に侵入すると、その菌に対して免疫系が反応し、炎症物質が放出されます。その炎症物質は、血液に乗って全身をめぐりますので、心臓や腎臓など多くの臓器に悪影響を与えます。その結果、高脂血症や動脈硬化、糖尿病を引き起こすリスクが高まります。
以上のことから、歯周病菌を体内に入れない、そして歯周病予防のためにも、歯磨き、そして歯間ブラシを使用して歯と歯茎の健康を保ちましょう。

朝の白湯
白湯は、一度沸騰させたお湯を50℃前後まで下げたのものを指します。白湯の効能はたくさんあります(が、白湯を直接飲むことによる効果を実証した論文は見つかりませんでした。どちらかというと、基礎代謝を上げることによる間接的効果によるイメージです。白湯を飲むこと自体は、おすすめしております)

  1. 血行促進による冷え性改善、脂肪燃焼効果:内臓が温まります。また、血行も促進されます。その結果、基礎代謝も増加するため、脂肪の燃焼効果も期待できます。

  2. 免疫力アップ:基礎代謝があがり、基礎体温が上がると、免疫力アップにつながります。

  3. 便通改善:水分不足が続くと、どうしても便が硬くなり、便秘になりやすくなりますが、白湯をはじめとして白湯を飲むと、水分量が増えますので結果として便通改善が期待できます。

朝食を食べ、夕食はできるだけ早く(夕食から次の朝食までのインターバルを確保)

朝食食べる食べない論争、一日2食論争、色々な考え方があります。また、朝食を食べるにしても夕食と比べてウェイトをどうするかについても議論が分かれます。
そもそも、人類は、狩猟採集時代、決まった時間に食事なんてしていませんでした。ほかの動物と同じですね。
決まった食事をするようになったのは、農耕を始めて決まった食事がとれるようになってからです。
そして、日本も古代では朝夕の二食でしたが、鎌倉時代に入ってから朝廷や貴族で三食の文化が始まり、一般人に普及したのは、江戸中期の元禄期だそうです。三食になった背景には、明暦の大火の復興で肉体労働をする人が増え、その文化が広まったことや照明に用いる菜種油が普及し、活動時間が増えたことがあるそうです。
そういった人間の活動時間が増えた背景を踏まえて、僕が朝食をすすめている理由を述べていきます。朝食といっても、糖質だけのような偏った食事ではなく、下記にあるような和定食をベースにしたものをおすすめしています。
具体的には、ごはんと味噌汁、サケなどの魚、もしくは納豆、豆腐などを含んだ、糖質だけでなく、タンパク質や脂質も含まれている食事です。


和食をベースとした朝食

もしくは、洋食スタイルであってもトーストだけではなく、サラダと目玉焼き、ベーコン、ヨーグルトくらいはつけてほしいです。

洋食ベースの朝ご飯 https://www.wahei.co.jp/recipe/recipe_0001/26539.html

さて、朝食を食べる大きな理由は、血糖値コントロールです。
健康な生活を送るには、血糖値の振れ幅が少ないことが大切です。
糖質のみを大量に摂取すると、急激な血糖値上昇が起きて、体は、血糖値過剰と判断し、糖を代謝するために、大急ぎで血糖値を下げるように働きます。その結果、血糖値がジェットコースターのように乱高下します。これを「血糖値スパイク」と呼びます。これが起きるとどのようなことが起きるかというと、日中に眠気や集中力の低下が起きます。また、イライラしやすくなるという症状も出ます。そして、食後すぐに空腹を感じやすくなるほか、脂肪蓄積しやすくなることからさらに太りやすくなってしまうというデメリットもあります。
そして、血糖値の急上昇を抑えるのが、糖質の吸収を緩やかにする低GI値食品です。GI値が高いほど、糖質の吸収速度が上がり、血糖値スパイクを引き起こしやすくなります。
では、低GI値の食品はどのようなものでしょうか?それが先ほども述べた食物繊維を多く含む穀物や豆類、イモ類、タンパク質などです。
ですから、極力、バランスのよい朝食を意識していきましょう。

血糖値の上がりにくい食品を意識する https://ameblo.jp/morozumi-lc-official/entry-12827812012.html

また、夕食を食べる時間も遅すぎるのは禁物です。
寝る直前にものを食べると、消化活動によって、睡眠の質の低下を引き起こします。また、胃腸を休ませてあげる時間は必ず必要ですので、極力寝る2時間、できれば3時間前は食べないようにしましょう。
もし、どうしてもお腹がすいた場合は、消化の負担になりにくいものを少し口にするのがおすすめです。
具体的には、はちみつやホットミルクなどをおすすめしています。
はちみつは、栄養価も高くおすすめです。はちみつは、ブドウ糖と果糖が80%を占め、残りが水分ですが、それに加えて、150種類以上の有効成分が含まれています。そのため、疲労回復効果や美肌効果、貧血予防効果まであるといわれています。
具体的には、

  1. ビタミン群:ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、コリン、パントテン酸

  2. ミネラル:鉄、カルシウム、カリウム、マグネシウム、銅、亜鉛、マンガンなど

  3. アミノ酸:プロリン(2/3以上)、リジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、セリン、ヒスチジン、バリン、アラニンなど

  4. そのほか有効成分:グルコン酸、ポリフェノール(抗酸化作用)

などが含まれています。

国産はちみつ https://akipure.com/c/hachimitsu/kokusan-hachimitsu/h040

ただし、ハチミツは、ハチミツは1歳未満の乳児には与えないでください!!ボツリヌス菌によって、乳児ボツリヌス症という食中毒を発症するリスクがあります。

腹八分目

線虫に始まり、マウスやサルなどのモデル動物を用いた実験では、カロリー制限をすることで寿命が延びたという報告があります1-3。
また、これは長寿遺伝子として有名なSIRT遺伝子群の活性化も関連していると言われています4。
また、ヒトにおいても、カロリー過多は、肥満や二型糖尿病、高血圧などの心疾患のリスクが上がることなどのデメリットが考えられます。
そのため、腹八分をおすすめしています。

一日1.5 L~2. 0 Lの水(常温)を飲む

水分を摂りましょうというのは、田中みな実さんが一日2 L~3 Lの水を飲まれているとテレビなどで話されていたことから有名になったと思いますが、これは腸活的にも〇です。
水分の働きは大きく分けて3つあります。

  1. 体温調節:水分は、腸から吸収されて、血液を中心として体を循環しますが、体温が上がった時は、皮膚の血管が拡張し、発汗量も増え、放熱します。

  2. 栄養分と老廃物の運搬:血液は、赤血球などにより酸素が運ばれるほか、糖分などの栄養やホルモンなど必要なものが運搬されます。そして、末梢組織で排出される老廃物を腎臓に送り出す働きもあります。

  3. 老廃物排泄:全身から送られてきた老廃物は腎臓に集められ、水分と共に尿として排出されます。成人の排尿量は、1日当たり約1.2~1.5 Lです。尿の量が少なくなると老廃物が正しく排出されません。

成人の場合、体重1 kgあたりおよそ35 mL水分が必要です。体重が50 kgなら、1. 7L、60 kgの人は2.1 Lといった具合です。
食べ物にも含まれますが、極力意識してとることをおすすめしています。タイミングとしては、朝起きた時の白湯、そして、三食を食べる前、お風呂前後です。僕は、食事とは別で一日1.5 Lは、とるように意識しています。

一日30分程度の運動を

運動は、健康寿命を延ばすうえで、欠かせない存在です。
多くの研究から、運動による数々のメリットが報告されています。例えば、ストレスホルモンとして有名なコルチゾールです。このホルモンは、本来、敵が来た時に逃げるか戦うかという厳戒態勢を敷くホルモンです。
ストレスがかかった時に増えることから現代では敵として捉えらていますが重要なホルモンではあります。
さて、運動すると、このコルチゾールの分泌量は増えます。体への負荷はストレスとして捉えられるからです。運動には、筋肉をたくさん動かすことが必要で、そのために、多くのエネルギーや酸素が必要なので血液を筋肉に送るために、心臓の鼓動が激しくなり、心拍数と血圧が上昇します。
そして、この運動が終わると、コルチゾールの分泌量が減るのですが、運動を習慣づけると、運動中のコルチゾール分泌量は、減少するものの、驚くべきことに運動を終えた時に下がる量は逆に増えます。
さらに、運動を続けると、会議や発表など運動以外のストレスがふりかかってきてもコルチゾールの分泌量があまり上がらなくなります。
つまり、運動をすることでストレス全般に強くなるわけです。
また、脳にもよい影響があります。脳が作り出すタンパク質の一つに脳由来神経栄養因子(BDNF)というものがあります。これは、脳細胞の新生や記憶力など、様々な脳機能を促進する働きがあります。このBDNFが、運動によって作られます。ただ、これはすぐに効果がでるわけではなく、数カ月以上の定期的な運動が必要です。
また、運動により前頭葉も活性化します。前頭葉に血液が良く流れ、機能が促進されるほか、長期的な運動により、前頭葉に新しい血管が生み出され、血液や酸素の供給量が増加して、老廃物の排出もスムーズになります。
では、どのくらい運動すればいいでしょうか?
WHOの出しているガイドラインでは、

  1. 週に150~300分の中強度の有酸素運動もしくは75~150分の高強度の有酸素運動

  2. 週に数回の筋トレ

  3. 動かないでじっとしている時間を減らす

とされています。有酸素運動は、ランニングやウォーキング、水泳、サイクリングなどが挙げられます。
その中で、強度については、人それぞれなので難しいところですが、強度のレベルを0~10で評価して中強度なら、5~6程度の強度になります。目安としては、ランニングくらいかなと思います。高強度は、息が切れるくらいの速度で走ったり、テニスやバスケットボールをするくらいの運動だと思います。
また、筋トレも大切です。基礎代謝が上がりますし、20代を過ぎると何もしないと筋肉量は右肩下がりです。自重トレーニングでも構いませんのでトレーニングしていきましょう。僕もトレーニングしています。

さらに、65歳以上の方には、マルチコンポーネント運動も推奨されています。これは、有酸素運動や筋トレに加えて、体のふらつきを防ぎ、バランスを維持するためのトレーニングもすることです。具体的には、後ろ向きに歩くことやヨガやピラティス、太極拳などが含まれます。

自分に必要な睡眠時間を確保する

ここから先は

2,177字

ベーシックプラン

¥500 / 月
初月無料
このメンバーシップの詳細

いただいたサポートは、腸活ラボの運営や調査のために大切に使わせていただきます。