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自分の実施に影響を与えた本紹介③

こんばんは。マイケルです。前回は山口氏の本を紹介しました。めちゃくちゃおすすめなので、ぜひ読んでください。

今日は、上智大学の奈須正裕氏の本を紹介します。総合的な学習の時間やカリキュラム・マネジメント、資質・能力など、聞いたことがある言葉に深く関わっている方です。講演会や執筆されている本もわかりやすく、内容がスッと入ってきます!

若輩者ですが、簡単に紹介させていただきます。

令和の日本型学校教育

2021年1月26日(僕の誕生日です)に、中央教育審議会が「令和の日本型学校教育」なるものを発表しました。

近年の新型コロナウイルスの流行やそれを受けたICT機器の学習スタイルの流行に伴い、令和の時代に応じた日本の教育が説明されました。キーワードだけのべると、

個別最適な学び

協働的な学び

の二つです。

日本の社会的背景

令和の日本型教育が提唱されたのには、もちろん社会的な背景が要因となっています。

以前の日本なら、集団生活が重視され、先生(上司)の指示に徹底して従い、上質な労働者として育てられ、高度経済成長を支える人材となり、社会へ出ていきました。

この教育自体を批判するつもりはありません。時代が変わり、高度経済成長は終わりました。
円安が続き、物価は上がり、給料は上がらない。新型の感染症が相次いで流行し、自分の命が脅かされる状況。異国ではあるが戦争が起き、平和主義である日本も、いつ戦火に巻き込まれるかわからない。AIが台頭し、仕事もどんどん自動化していく。

こんな予測不可能な時代を生き抜く人材は、集団生活で上司の命令を聞くだけの人材では困ってしまうということです。自ら課題を見つけ、それを解決しようとする人材を日本は求めています。

個別最適な学び

今よく耳にするようになった「個別最適な学び」。子どもたち一人ひとりに応じて、「学び方」を自己決定・自己選択していく考え方です。前回の山口氏の「学びの構造転換」とも繋がるワードですね!

本著では、山形県の天童中部小学校の「マイプラン学習」が紹介されていました。

愛知県の緒川小学校で開発された「自由進度学習」と類似している学習スタイルで、単元のねらいに向かって、個人で課題を解決していくものです。自分達で問いを立て、調べて自分なりの理解を深めていきます。

学ぶ場所や方法も自分で選択します。一人でもいいし、友達と協力することもできます。教師が提示した「学びの手引き」をもとに、学習を進めていきます。


「マイプラン学習」より自由度の高い「フリースタイルプロジェクト」についても紹介されていました。ここでは深く触れませんが、学ぶ内容すらも自分で決めることができます。


協働的な学び

次は「協働的な学び」です。文字通り、子どもたちが協力して学んでいくもので、従来の主体的・対話的で深い学びにも繋がるキーワードですね。

僕の出身地である奈良県には、奈良女子大学附属小学校があります。「奈良の学習法」と呼ばれる学習スタイルを確立し、古くから子どもたち主体の授業を実践してきました。

この学校では「自学・自習」という時間があります。文字通り自学や自習と聞くと、担任が不在の中、黙々と自習をするイメージですが、附属小では、子どもたちだけで、授業をします。司会者が前に椅子を持っていき、教師役となって授業を進めていくのです。

子どもたちの協働なしではなし得ない学習スタイルです。

すべての子どもは有能な学び手

また出てきました。このような言葉がどんどん出てきます。結局これが言いたいのです。僕は!

子どもは有能な学びてです。奈須さんもおっしゃられています。子どもは学ぶ力を持っているのです。子どもたちを信じて委ねることが、教師の役目なのではないでしょうか!


もう夜も遅いので、ここまでとします。奈良女子大学附属小学校の実践を知り、子どもたちが進める授業に取り組んでいます(算数科と道徳を中心に)。

悔しいですが、私が授業する時より、子どもたちは楽しそうに授業しています。2学期以降も、どんどん子どもたちに委ねていきたいです!

次回は、学びの責任についての本です!お楽しみに!

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