第6章 鉤爪と茶の葉 6
ハリーは胃にグラッときた。
フローリシュ・アンド・ブロッツ書店にあった「死の前兆」の表紙の犬__マグノリア・クレセント通りの暗がりにいた犬…ラベンダー・ブラウンも今度は口を両手で押さえた。みんながハリーを見た。
いや、一人だけは違った。ハーマイオニーだけは、立ち上がって、トレローニー先生の椅子の後ろに回った。
「死神犬には見えないと思うわ」ハーマイオニーは容赦なく言った。
トレローニー先生は嫌悪感を募らせてハーマイオニーをジロリと品定めした。
「こんなことを言ってごめんあそば