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100分de名著 ルソー エミール/西研 について



今回はルソーのエミールという本の解説本についてです。
コテンラジオというpodcast番組に割と出てくる偉人の方で、剥き出しの変態さんの書かれた本の解説本となります。

西研さん。YouTubeなどの講演動画とか、ニーチェの解説などされていて優しい喋り方するロマンスグレーのカッコイイおじさんです。カッコイイんですが

文章がなんか粘着質な感じがして、どうしても読めなくて1回断念し捨てたんですが、なんで西研さんが書いた文章がこんなにも気持ち悪く感じてしまうのか考えるべきじゃないか。そこが読書の真髄なのではないかと思い、読み直しました(ゝω・)テヘペロ


書いてないところに本質がある

伝え方って多種多様で、伝えたい事とは別に著者が抱えてる問題やスタンスを、その著書に書かずに伝えるパターンってあると思うんです。
作家論とか作品論というやつになると思うんですが
そういった観点から色々考えてみるのも面白いと最近思っています。

そんなことを考えるきっかけをくれた動画を置いておきます。

文学系YouTuberランボさん

 作家論と作品論とを言及しているとこは動画の真ん中らへんなんですが、前後の文脈がないとスっと入ってこないので、頭から聞いて欲しいと思います!
それと山田玲司さんのマトリックス回

これを通して聞くと、作家論がふわふわっと分かると思います🫠

して、作家論の話

自分はゲームやらないですし、なんならクロノトリガー位で止まってるんですが、クロノトリガーのゲーム中音楽がとても好きで。その関係で、たまにオルガンのクラシックを聞くんですよ。クラシックの中ではオルガンが1番好きです。
で、なんでオルガンのクラシックが好きかって考えた時に、メロディの裏にずーーーっと通しで低音が流れているんです。この低音が渋くて、とても好きなんですよ(´・ω・`)

根音って言うんですかね?詳しいことは分からないですけれど、作家論ってこれのことだと解釈しました。バンド音楽でいうとベース。なんつーか土台というか、通底している何か。

最初、この本に気持ち悪さを感じたのも、この裏側に流れているものが自分の肌に合わなかったのだろうと結論。
3回目読んだ時には、気持ち悪さは無くなって、なるほどわかりやすい本だなと思い、ゴミ箱から拾っといて良かったと思いました🙌

分かりやすくしすぎると意味が変わってくる問題。

分かりやすくしようとして、優しい言葉や、例えで言い換えたりすると、ちょっと意味が変わることがあると思います。ニュアンスでニュアンスを組み立ててるような感じ。
それ故に日本語は曖昧だ云々言われること多いですけど、これは日本語に限らずなんだろうなぁと。むしろ、日本語の方がニュアンスを正確に伝えようと頑張ってる言語なのかもしれないと、最近思ってきました。同じ言葉でも、使う漢字を変えるだけで言葉の硬さが変わると思いません?
具体例がパッと出ないのが悔しいですが(´;ω;`)

ということで、この本を最初に手を出した時に感じた気持ち悪さというのはここで、漢字ではなく、あえてひらがなを当てて文章を構成しているのが気になったのかもしれません。

例えば、僕なのか、ボクなのか、ぼくなのか、これだけでも、受ける印象は随分と変わってくると思います。この本では、僕ではなく、ぼくとしてあるので、あぁ、なんかちょっと嫌だ。と思ってしまったのだと思います。

さて、嫌だ話はそろそろ置いておいて肝心な中身について触れていきたいと思います

エミールの中身

 架空のエミールという少年をルソーが家庭教師として育てるというお話で
大変噛み砕いて解説されていて、エミール自体は読まなくてもいいかな?ってちょっと思いました(´・ω・`)これで十分なのではないかと。
というのも、家庭教師としてエミールを育てるお話なのに、急に自分の思い出話を挿入したりして、凄い自由に書いてるらしいんですね🫠なので、読みにくそうです。
それから、恐らくなんですがルソー自体は子育てした事ないと思うんです。ちょっと違うなと思うところがあり、子育てしたことない人が考えそうな事が、散りばめられてる感じがしました。
子育てって、通り一辺倒ではなく、全く同じように育てても、カウンター当ててきて、個性が曲がったりするもんだと思うんです。自分の子供を全て孤児院に送ってしまった経緯から、後悔しながら書いてるような気もしたので、エミール本編を読んだらイラッとしてしまうような気がします。

西研さんは、本書の中で、子供が産まれた当時のルソーは、お金がなかった、収入がなかったから孤児院に送ってしまったので、それはしょうがないと擁護していましたが、これは時代問わずしょうがないことでは無いのではないかと思いました。

そして、親が子供を直接育てなかった時代だったそうなんですが、それも貴族の層だけの話であって、一般庶民は、家に子供がいて、親が育てていたんじゃないかな?って思います。

以上のことから、エミール本編を読むとしたら、社会契約論のミニチュアバージョンが入っているそうなので、そこだけでいいのかなと思いました。


まとめ


エミールを読む前の助走として完璧だと思います。
だけど、これだけでいいのかなと。
社会契約論とエミールは対になってるようなので、社会契約論を攻略するには、まず、この解説本読んで、エミール読んでから、社会契約論を読むと、一般意志について少し解像度があがるかもしれません。とりあえず、僕は現時点ではお腹いっぱいなんで(´・ω・`)
人生の後半まで、社会契約論は取っておくこととします。

あざました!


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