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出会って23年。初めて占いの師匠に褒められた。

先日、「夏の終わりの東京駅・タロット占い」をしました。
その時の占いを、日曜日の夜に振り返っていたのです。

考えてみると、今回の占いで私は、カードの意味をあまり読んでなかったように思いました。

一番びっくりしたのは、今日のとある占いの途中で、カードが私にこんな事を言ってきたのです。

「今回はカードをシャッフルしてもらわなくても読めるから、カード持ってみ?」

私もちょっとびっくりして、タロットカードに
「そうします」
と答えて、改めてカードを左手に持ったのです。

相談者様には怒られるかも知れないけど、キーカードだけを選んでもらって、そこからいつもの占いの形を取らずに、お悩み事を紐解いて行くようにしました。

(こんな形で占いをしました)

そして、相談者の質問や、私が聞いてみたいことをカードに向けて質問すると、カードが答えてくれるのです。

これ、タロット占いと違うやん!
完全に霊視やん!

正直、私自身がびっくりしました。
(他のご相談では、タロットと柔らかい霊視の併用でした)

この時はカードをシャッフルしてもらうこともなく、一枚もオープンすることなく、相談者の質問内容に対する回答が読めたり、聴こえたりするようになったのです。
しかも、自分がほぼコントロールしながら(これが大事な部分)

今まで私は、「勝手にカードが話してる」と考えていたのですが、今回の東京での占いでは、私は明らかにカードを通じて、自分や相手の守護霊と対話している手応えを感じたのが進化でした。

ただ以前も書いたように、自分の占いは全部が全部、霊視に頼りたくないと考えています。

何故かというと、相手の守護霊が読むのを許してくれなかったりする場合があるから。そして、私がきちんと守護霊と対話するためのスキルをまだ持ち合わせていないから。

流石に私も、長年占いをしてるのでカードの意味を読み取る力は持っていますから、あとは私自身、心の修行あるのみかなと思ってます。

それでも今後の占いについては、これまで通りのタロット占いをやるつもりです。

と、ここまで日記的に書いていたのだが、この話を夜、私の占いの師匠にLINEで報告したんです。

師匠、タロットカードをシャッフルして貰わずに相談内容に答えきりました!

そしたら一時間もしないうちに、師匠から突然電話が掛かってきたのです。
しかも、数ヶ月ぶりに。

「お元気?」

最近読者になられた方が多いので少し説明をすると、私には占いの師匠がいます。

ところが、私の占いの師匠なのにカードの読み方は、私には一つも教えてくれたことはない。他のお弟子さんには教えるのに。

そして、他のお弟子さんには優しいのに、私には手厳しい。
そんな方なのです。

そんな私の占いの師匠とのやり取りは、占いの話なのに何故か漫談かコントになるので、詳しくはこちらのエピソードを読んで下さればと思います。

それはさておき、わざわざ師匠から電話が掛かってくることは、さっきの文面で何か引っ掛かったことがあり、きっと私がやらかしたのだ。

以前も何度か注意されたことがあり、今日もまた私に対してのお小言が始まるんじゃないかと思っていると、師匠はこう言ったのです。

「あんた、おめでとうやで」

あの褒めない師匠が褒めた。
私もいつものことだ、どうせまたダメ出し前の褒め言葉だろう。
瞬間的にそんな考えに至ったので、私は思わず

「急にどうしたんですか?関西は雨ですか?」
と聞き返しました。

そしたら師匠は私の質問を無視して、
「ついにここまで辿り着いた。やったがな!」

そう言って、再び私を褒めるのです。
普段、占いのことでは私を絶対に褒めない師匠が。

いつもはこの後、師匠がボケて漫才のような話になるので、今回もまた前振りなのかと疑っていたのです。

「師匠、今日はどうしたんですか?」
私がそっけない返しを入れると、師匠はいつもとは明らかに違う気持ちが高ぶったテンションで、私に語りかけるのです。

「あんたがな、ようやく真面目にカードと向き合えるようになったんやで。そんなもん、私嬉しいに決まっとるがな」

あの師匠が、感激して涙声になってる。
え、どういうこと?
こんなテンションの師匠は、長年お付き合いして初めてなので、さすがに私も驚いて、

「え?それって、そんなに凄いことですか?」
と聞いたのだ。

そうしたら師匠はこう言った。

「あんたが、やっとタロットと守護霊の神様と仲良くなれたんやで。この意味わかるか?」

この言葉を聞いた瞬間に、身体に神様が降りてきた気がした。
そして、私の涙腺は崩壊した。

「あんたが長いこと使ってきたタロット、もうすぐ30年か?それを使って、あんたがきちんと神様と会話できるようになったんやんか」

師匠はこう言ったように思う。
いざ書いてみると、物凄いことではないか。

「やっと、私が言ってたこと出来るようになったやん」

私は涙で、言葉を返すことが出来ない。

「あんたに20年ぐらい前初めて会ったときから、あんたは何故か占いの時に神様と会話しようとしてた。
けどあんたは、きちんと神様の話を理解してへんかった」

もう、お互いに涙腺が崩壊しているので、二人とも涙声混じりで、グダグダである。
人様には見せられない状態なので、この話は私が都内に居る時にして本当に良かったと少し思った。

私も一族がいる前で、泣けないからね。
この話をしても説明ができないし。

「あんたが占いを続けて、日常の修行も続けてやで、きちんと占いの最初から最後まで神様の言葉の橋渡しをしたんや」

師匠からこんな言葉を貰うと、もう返す言葉出なかった。

私も涙声で、
「本当の意味できちんと言葉を読めたんですね」
そう言うと、

「せや。ようやくあんたも私に並ぶぐらいの占い師さんやで」

こんな事を言われたら、止まりそうだった私の涙は、また止まらなくなってしまう。

占いで師匠を超えたい、そんな風に考えたことは一度もなかった。
タロットカードを使って、自分の出来る形で、相談者さんと向かい合う事を続けたい。
長く占いを続けているが、ただその一心で占いを続けてきた。

でも、今の師匠の言葉で、自分は凄いことをやり遂げたのを理解できた。

「そんなん言わんといてくださいよ」
私は嗚咽しながらこんな言葉しか出てこない。

私が泣き続けて鼻をすすってる間に、先に師匠は立ち直って冷静になり、涙声混じりながらも話してくれる。

「今日はお祝いしてもええけど、まだまだ助けてもらってるやろ。あんたには悪いけど、まぐれの可能性もあるわな。もっと心を鍛えて、失礼のないように会話をするんやで」

「はい」
私も神様に助けてもらっている感覚はすごくあったので、きっとおまけで出来たのだと思ってる。でも、終始言葉が出てきたのには間違いなかった。

師匠とのこれ以上のやり取りは、いつものコントになるので今回は省くが、明らかに自分の占いの新たな形が出来たのは事実だった。

しかも、自分にしか出来ない占いの形になった。
これは占いを続けてきて、一つの転機となるぐらいの出来事だったのだ。

きっと相談者さんからすると、カードを開かないことを不思議に、そして不審に思ったかも知れない。
それでも最後まで相談に答えることが出来たし、納得して下さったのだ。

いつも言ってるのだが、どんな占いのやり方や形であろうと、私がカードを通じてメッセージを伝えることには変わりない。

ただ一つ言えるのは、次に占う時から「純粋な意味でのタロット占い」ではなくなったことだ。

でも私は、タロット占いの看板を出し続けます。
それがきっと、相談者が安心する看板の「色」だから。

ありがとう、タロット。
ありがとう、僕の相棒。
これからも一緒に歩こう。よろしくね。

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