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野球を撮るときはJPEGとRAWどっちがいい?

更新があいてしまいました。無観客であれなんであれ、野球の開幕が決まってようやく望遠レンズの手入れを始めたところです、たろです。

写真を撮るときの設定で「JPEG」「RAW」どちらがおすすめか、私なりに書いてみようと思います。

ちなみにスクロールが面倒な方のために始めに結論を記述しておくと、「写真の腕を磨くこと」を条件に「JPEG」がいいです。

詳しく解説していきます。

JPEGやRAWの設定方法とは?

メーカーや機種によってカメラの初期設定が異なりますが、JPEG保存・RAWデータ保存はCANONの場合「メニュー」→「📷記録画質」から設定することができます。画像付きの詳細はこちらの公式サイトにて。

「JPEGデータのみ保存」「RAWデータのみ保存」、さらには「RAWデータとJPEGデータの両方を保存」のいずれかを選ぶことができます。

JPEGとは?RAWとは?

写真を撮っているほとんどの方はJPEGと聞くと「画像データのこと」とお分かりかと思います。それではRAWデータとはなにか。ずばり、JPEGデータのもとになるデータのことです。カメラの中ではRAWデータを変換してJPEGデータを作成しています。

RAWデータを保存するか否かは、JPEGのもとになる「生の」データをいじるかいじらないか、で決めることになります。ちなみに、「RAW」という言葉そのものが「生の」「そのままの」という意味です。

RAWデータを保存してみたことがある方ならお分かりかと思いますが、ずばりデータ量が重たいです。JPEGデータであれば1枚5MB~8MBで済む写真が、RAWデータだと20MBを超えてしまうことがほとんどです。さらにJPEGデータとRAWデータの両方を保存すると写真1枚のデータ量が途端に30MBを超えることも……

データ量が重たいのは、RAWデータのメリットを考えると納得できると思います。次に続きます。

RAWのいいところ

写真1枚につき20MB~25MBのRAWデータ。これだけデータ量を消費してもRAWデータが重宝される理由はずばり、撮影で設定をミスってもRAWデータがあればある程度マシな写真を現像できるから、です。本当に便利な時代になりました。

色味の設定を間違えて写真が赤っぽく/青っぽくなった、また、特に多いのは「白飛びした」「黒つぶれした」という場合。

野球の場合だと、屋外球場で撮影中に天候が変わった・照明が変わった、ヒーローインタビューでフラッシュが当たり白飛びした・暗いベンチ前に選手が走っていったため黒つぶれした、使用シーンはこんなところでしょう。

RAWデータをいじればシャッターシーンはそのままに後から写真の設定をすることができます

「JPEGだってアプリを使えば改善できる」、というのも間違っていません。ただ、撮影するときの設定を大きく間違えれば間違えるほど、RAWデータで修正したほうがより綺麗な写真になります。(JPEGデータを無理やり書き換えると画質が劣化したりノイズが目立ってしまうことも多いです)

RAWデータの現像はCANON機の場合「Digital Photo Professional」というソフトで行います。ダウンロードは撮っても親切、下記のサイトから自分の機種を入力してダウンロードするだけ、です。

RAW現像の仕方はここで記述すると日が暮れるのでまた別の機会で解説します。

RAWのわるいところ

いいところだけを見ると、RAWデータがあればある程度は失敗しらず!気持ちの保険で保存しておこう!と思っていた時期が私にもありました。

それに、撮って出しでSNSに写真を更新したいがために、すぐに写真をスマホに転送する用のJPEGと、気持ちの安定のために(※笑うところ)RAWデータも両方保存しておこう!と思っていたことが。…しかし、野球の試合を撮り始めてまもなく、腹をくくってJPEGデータのみで撮影するようになりました。

というのも、RAWデータの特徴である下記2点をどうにも無視できなかったからです。

・データが重たいため大容量SDカードが必要
・データが重たいため連写枚数が大幅にダウン

2点目に至っては、連写は5~6枚で限界でした。それでも懲りずに、シャッターを切るタイミングを間違わなければ連写は5~6枚で十分、と思っていたのですが、さらにやっかいなことが。

記録速度の遅いSDカードだと、次のシャッターを切っても「書き込み中です」の表記が出て書き込みが終わるまで次のシャッターを切ることができませんでした。

仮にも試合展開が間延びしているときなら、RAW+JPEG保存モードでゆっくり撮影できればいいかもしれませんが、なかなかそうもいきません。打者1人を撮ろうとしても、バットを振るシーンで1カット、走っていく姿で1カット、1塁についたらコーチとグータッチするシーンで1カット、と10秒くらいの間に撮りたいシーンはたくさん詰まっています。打者が推しならなおさら。そんなときに「書き込み中です」を待っている暇はありませんでした。また、試合に通い過ぎていたがためのチケット代がかさみ、書き込み速度の速いSDカード(※そこそこ高額)を買う余力もありませんでした。

ということで結論に続きます。

野球を撮るならJPEGがいいと思う

ただし「ある程度写真の腕を磨くことを前提に」です。泣きながら書きました、はい。

これが撮る対象がスポーツではなくポートレートや風景画なら、RAW+JPEGモードでの撮影をおすすめしたと思います。

ところが連写によってただでさえデータ枚数がかさみやすいスポーツ撮影であれば、腹をくくってJPEGデータのみで気持ちよく連写したほうがいいかなと。おまけに、データ量が重たくなるためバックアップをとるのも一苦労です!

推しが登場する少し前に事前に何度か試し撮りをしてカメラの設定(色味やISOの調整)をある程度整えてから、撮影に挑めば、そこまで大掛かりな修正に追われることはないと思います。

いつかそのうち「どうしても大事な1枚を修復する方法」を書こうと思っています。ただしいずれの場合も、ずれたピントを戻すことや映っていない部分を再生することはできないため、やはり「焦点をあわせる」「ファインダーの中に確実に選手をおさめる」ことは習慣にしていきたいですね。おっと、書きながら私自身窒息しそうです。

ではまた。



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