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“男的・女的”の“的”って何?必要?(区別詞について)

こんにちは、中国語学習コーチの伊地知(@taroijichi)です。
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今回は【男的・女的】という単語について説明したいと思います。

この、【男的・女的】はHSKの設問としてもよく出てきますね。

问:女的要教男的什么?
問題:女性は男性に何を教えようとしていますか?

HSK4級過去問2021年度版

ただ、こういうのを見ていると…

“的”は必要なの?
そのまま“男”や“女”で良いのでは?

と感じたりしますよね。

結論としては、この“的”はつけないといけないものです。

日本語の「男」や「女」はそのまま単体で名詞として使うことができるんですが、中国語の“男”や“女”というのは、性別を示しているだけで、それ単体で名詞として使うことができないからです。

そして、中国語では“男的・女的”というように“的”をつけてはじめて名詞として「男の人」「女の人」という意味にすることができます。

もう少し言うと、この“男”や“女”はその後ろに名詞があって、その名詞について、男か女かを説明する役割で、「区別詞」と呼ばれたりします。(名詞を説明するものなので「区別詞」と言っても形容詞の1つです)

なので、名詞として“她是个女”と言うことはできませんが、後ろに“孩子”という名詞をつけて“她是个女孩子”であればOKです。

もしただ「彼女は女性です」と言う場合には“的”をつけて“她是个女的”となります。

以下は、改めて考え方のヒントです。

本当は「男(という性別)の人」や「女(という性別)の人」と言うところ、日本語では「男」や「女」でその「人」までを含めているけど、中国語では“男的(人)”、“女的(人)”というように、“的”まで入れないと人を表すことができないと考えると良いのかなと思います。※“人”まで言うことはありません

こうした区別詞としては、他にも“公(オスの)“、“母(メスの)”、“金(金の)”、“銀(銀の)”などがあります。特に日本語だと単体で使えてしまえるものは混乱させられますよね。

日本語と同じ漢字だけど意味が違うものとして、有名なものとしては手纸(トイレットペーパー)老婆(奥さん)などがありますが、実は“男、女”などの区別詞は隠れ“微妙に違う単語”ですね。

今回の記事はこちらの『中級中国語 読みとく文法』も参考にさせていただきました。詳細を知りたい方は手にとってみてください。


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