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淡路島へ -大石可久也氏-

淡路島のごくごく一部を巡ってきたのでご報告とお礼をこちらに。

当初は、もうすぐ開催の街のパネテリエでお願い事をしに、兵庫県のとある町に住む方へ会いにいく日帰り予定だったのですが、お友達が淡路島の人たちと繋ぎたいと言ってくれて、10年以上ぶりに淡路島へ行ってきました。
淡路といえば、大石可久也・鉦子ご夫妻とそれを慕うたくさんのボランティアさんで作った美術館ということで、オープン前からお庭をウロウロ。

館内は撮影NGですが、とにかく可久也氏のパワフルと鉦子さんの繊細さが、森と海に包まれて柔らくつながっている、私にとって大切な場所の一つになりました。
生前、可久也氏の遺した言葉に、「絵をかいてみたいと思う人に」という文章があります。

絵をかいてみたいと思う人に
絵とは心を色や形にしたもの
線と点と面で遊ぶことですね。
あそぶことは発見することです。
あそび心をくりかえしきたえることで
ちがいがわかるようになるんです。
自分を越えること。
創造は挑戦と失敗の中からしか生れない。
上手にかこうと思わないことです
上手なだけの絵は、どこか味気ない。
下手だけど心に残る絵がある。
しみじみと味わえる絵がいいなあ。
生きるよろこびは自身で挑戦しなければ
天からふってこない。
大石可久也

大石可久也

アートってなんだろう。そんな文章を書いていた私に、考えず、感じてほしい。そう語りかけてくださった気がしました。わたしはこの文章の「絵」というところを色んな言葉に置き換えて読み返しています。
仕事はあそび。以前書いたそんなことを、ここでも見かけることになりました。あそびだからこそ、自分を超えなければいけません。創造しなくてはいけません。

アートがわからない人を心から楽ませてくれるそんな空間は、進むべき道に不安を感じた時、大丈夫だよ。と、優しく包んでくれるような、そんな場所でした。
そして、しっかり可久也氏の作品を拝見した後、是非、鉦子さんの作品が置かれたお部屋に入ってください。私は久しぶりに心の底からため息が漏れる体験をしました。
その空間では、美しいを超えた言葉にできない柔らかな何かを心の中に優しく残してくださいました。

今年の夏、とても素敵なコンクールを計画していらっしゃいます。
この夏休み、小中学生を対象に、
「第一回こども自由でのびのびした絵コンクール」
なるものが開催されます。テーマは「わたしの海」。あなたのこころに残るあなただけの海を「自由に」描いてください。とのこと。応募しなくても、描いてみようかな。とそんな気持ちにさせてくれるポスター。海の日の今日から山のお店にも貼ってます。

「下手に描こう」が口癖だった可久也氏。大変褒め上手で情熱家だったと聞いています。近所に住んでいたのに行かなかった私。若い頃ではなく、今だったから、響くのかもしれませんね。ぜひ生前にお会いしてみたかったと悔やまれます。
アート山美術館では他にも色々なイベントが開催しています。イベントが無い日もとても良いです。ホームページはこちら。

先生、私も、挑戦と失敗を楽しみながら歩んで参りますね。ありがとうございました。そして、曽根さん、少しの時間でしたが楽しませていただきました。また来ます!

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