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広告本コピー写経 #2 『ここらで広告コピーの本当の話をします。』篇

広告業界の歴代の先輩方が、ご自身の本で紹介されていたコピーをまとめ、学びを得る【広告本写経】
#2は小霜和也さんの『ここらで広告コピーの本当の話をします。』です。

コピーだけ見たいという方は目次の「まとめ」まで飛んでしまってください!

広告本コピー写経

ウイスキーの中には、俺の独立国がある。
CL:サントリー C:一倉宏さん
私、会社なんて酔わなきゃ行けません。
CL:サントリー C:田中康嗣さん
そうだ 京都、行こう。
CL:JR東海 C:太田恵美さん

「広告として”成立する”コピーと広告として”成立しない”コピー」で登場。
小霜さんの広告学校に通う生徒のコピーを題材に、
「”商品”の広告コピーは成立するが、”カテゴリー”の広告コピーは成立しない」とのことですが、
上記三点に関してはカテゴリー=商品であるから、カテゴリーコピーでもかまわない例として紹介されています。

<思い出しコピー>
カテゴリー=商品であるなら、カテゴリーコピーでも活きてくるということの中でこのコピーを思い出しました。

ビールがあれば晴れた日は、猫になりたい。
CL:キリンビール C:中村禎さん

このコピーは1993年ごろに書かれたものです。
当時のビールシェアは、年々差が縮まりつつあったもののキリンがアサヒよりも10ポイント近くも差をつけていました。
そうした背景もあって、このコピーが書かれたのではないかと考えています。

<参照>
https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/hermes/ir/re/17909/kenkyu0290400010.pdf

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The hardest job in the world , is the best job in the world. Thank you mom. P&G proud sponsor of Moms.(世界で一番大変な仕事、それは最高の仕事です。お母さん、ありがとう。
P&Gはママの公式スポンサー)

CL:P&G
Sorry I Spent It On Myself
(ごめん、自分にお金つかっちゃった)

CL:Harvey Nichols/英・高級百貨店

「コモディティ化とハイコンテスト」で登場。
2例ともカンヌライオンズで受賞している広告施策なので、そちらの面でもチェックです。

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バカは強いですよ。お利口さんよりも、ずっと。
CL:ソフトバンク C:澤本嘉光さん

「タグラインはむしろベタで」で登場。
2014年にTCC賞グランプリを受賞されたコピーです。

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わが家は、南アルプスです。
CL:サントリー CD:小霜和也さん

「あらためて広告コピーとは」で登場。
「ウォーターサーバーの水を、生活「環境」を作るもの」と考えられていた小霜さんが作られた広告です。

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好きだから、あげる。
CL:丸井 C:仲畑貴志さん
おいしい生活。
CL:西武百貨店 C:糸井重里さん

「コピーライターが知っておくべき「マーケティング」」で登場。
広告本コピー写経#1の谷山さんの「広告コピーってこう書くんだ!読本」でも同じような章が出てきました。
特に本書ではマーケティング的な観点で説明されていましたので、両方の視点から見れるといいかと思います。

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共闘先生
CL:ソニー・コンピュータエンタテインメント C:岡部将彦 角田武

「本当の敵は誰だ」で登場。
ここでは小霜さん自身がやったこのキャンペーンについて、「PSVitaの敵は任天堂の3DSではなく、PSPと置くことによって、共闘ゲームの進化したおもしろポイントを教えるキャンペーンを展開した」と説明されています。

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預け入れ国際基準対応で、容量最大級
NEW RULE.NEW SIZE.

CL:ACE

「タグラインが先、キャッチフレーズは後」で登場。
上のコピーがまさにそうなっています。

<思い出しコピー>

歳をとったら、歳相応の服を着なさいとか、
妻や母親、祖母という役割に自分を合わせなさいとか、
周りの人と同じように振る舞いなさいとか。
そんな窮屈な常識は、もういらない。
あなたはもっと、個性的であっていい。
それが派手でも、大胆であっても、堂々と着たい服を着る。
そうして、何万通りもの個性が花開いたとき、
誰も見たことのない時代が、一歩前に進み出す。
年齢を脱ぐ。冒険を着る。

CL:西武/そごう C:上島史朗さん

タグラインが先、キャッチフレーズが後の例として上のコピーを思い出しました。
「年齢を脱ぐ。冒険を着る。」が最後に来ているキャッチコピーです。
(厳密に言うと、ACEの例はTVCMなので前後がありますが、こちらのコピーはポスターでの展開だったので少し違うかもですが)

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アイム・ア・チャンピオン
CL:明治生命(現明治安田生命)
車はガソリンで動くのです。
CL:モービル石油
モーレツからビューティフルへ
CL:富士ゼロックス C:藤岡和賀夫さん

「「テレビCMがつまらなくなった」と言われる理由」で登場。
いずれも小霜さんの記憶に残っているものとして紹介されていました。
そして、「テレビCMがつまらないというのは、テレビCMが感情の深い部分に訴えていない」からだということも述べられていました。

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私がピアノの前に座ると、みんな笑った。でも、弾き始めるとみんな黙った。
CL:米・通信音楽講座

「「自己実現」という最終欲求」で登場。
全米から受講の申し込みが殺到した伝説のコピーと紹介されています。
「人々は自己実現欲求を満たすために「商品にくっついてくるストーリー」を買う」と説明されていて、このコピーはまさにそのストーリーが見えてきます。

<思い出しコピー>

一冊、同じ本を読んでいれば、会話することができると思うの。
CL:新潮社/新潮文庫 C:仲畑貴志さん
キミが好きだと言うかわりに、シャッターを押した。
CL:オリンパス商事 C:福田恭夫さん

ストーリーを売っているというコピーで、特にこの二つを思い出しました。
「同じ本を読むことで得られるかもしれない、あの子との会話」
「好きだと言い出せず、押し込める気持ち」
どちらも恋をする人にストーリーを売っているように思いました。

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競馬って、っちょっと傷つく感じがいいね。
CL:東京都特別区競馬組合 C:小霜和也さん

「コピーライターを育てる人」で登場。
デザイナーの方がコピーライターを成長させるキーマンだとおっしゃっていて、異種の発想をぶつけ合って新しいものが生まれたと説明されています。

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コピーライターが面白いのを書けないので、今回は休載です。
CL:ソニー/プレイステーション C:小西利行さん

「人は化ける」で登場。

<思い出しコピー>

むてきのパワーで悪をうつ
地球をまもれ
それが仕事だ
ぼくらの勇者
パワーロボ
くらえ! パワーハリケーン
でも
転職できない
転職できない
転職できない
ずっとあやつられ続ける
人は転職できるよ。 君は、人でよかったね!

CL:三幸興業 C:小西利行さん

小西さんと言えば、三幸興業のCMがとても印象的です。
「ヒーローや電車に転職したいと思わせてみる」「仕事の業務・様子などをスポーツに置き換えてみる」など面白い表現を数多くされています。

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まとめ

ウイスキーの中には、俺の独立国がある。
CL:サントリー C:一倉宏さん
私、会社なんて酔わなきゃ行けません。
CL:サントリー C:田中康嗣さん
そうだ 京都、行こう。
CL:JR東海 C:太田恵美さん
The hardest job in the world , is the best job in the world. Thank you mom. P&G proud sponsor of Moms.(世界で一番大変な仕事、それは最高の仕事です。お母さん、ありがとう。
P&Gはママの公式スポンサー)

CL:P&G
Sorry I Spent It On Myself
(ごめん、自分にお金つかっちゃった)

CL:Harvey Nichols/英・高級百貨店
バカは強いですよ。お利口さんよりも、ずっと。
CL:ソフトバンク C:澤本嘉光さん
わが家は、南アルプスです。
CL:サントリー CD:小霜和也さん
好きだから、あげる。
CL:丸井 C:仲畑貴志さん
おいしい生活。
CL:西武百貨店 C:糸井重里さん
共闘先生
CL:ソニー・コンピュータエンタテインメント C:岡部将彦 角田武
預け入れ国際基準対応で、容量最大級
NEW RULE.NEW SIZE.

CL:ACE
アイム・ア・チャンピオン
CL:明治生命(現明治安田生命)
車はガソリンで動くのです。
CL:モービル石油
モーレツからビューティフルへ
CL:富士ゼロックス C:藤岡和賀夫さん
私がピアノの前に座ると、みんな笑った。でも、弾き始めるとみんな黙った。
CL:米・通信音楽講座
競馬って、っちょっと傷つく感じがいいね。
CL:東京都特別区競馬組合 C:小霜和也さん
コピーライターが面白いのを書けないので、今回は休載です。
CL:ソニー/プレイステーション C:小西利行さん

飾磨の思いだしコピー

ビールがあれば晴れた日は、猫になりたい。
CL:キリンビール C:中村禎さん
歳をとったら、歳相応の服を着なさいとか、
妻や母親、祖母という役割に自分を合わせなさいとか、
周りの人と同じように振る舞いなさいとか。
そんな窮屈な常識は、もういらない。
あなたはもっと、個性的であっていい。
それが派手でも、大胆であっても、堂々と着たい服を着る。
そうして、何万通りもの個性が花開いたとき、
誰も見たことのない時代が、一歩前に進み出す。
年齢を脱ぐ。冒険を着る。

CL:西武/そごう C:上島史朗さん
一冊、同じ本を読んでいれば、会話することができると思うの。
CL:新潮社/新潮文庫 C:仲畑貴志さん
キミが好きだと言うかわりに、シャッターを押した。
CL:オリンパス商事 C:福田恭夫さん
むてきのパワーで悪をうつ
地球をまもれ
それが仕事だ
ぼくらの勇者
パワーロボ
くらえ! パワーハリケーン
でも
転職できない
転職できない
転職できない
ずっとあやつられ続ける
人は転職できるよ。 君は、人でよかったね!

CL:三幸興業 C:小西利行さん

次回の#3は、佐藤達郎さんの『「これからの広告」の教科書』篇です!
【広告本コピー写経】は毎週日曜日に更新しています。

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