Cannes Lions事例メモ Direct部門篇 #48「The American Takeover」

The American Takeover

2011年direct部門グランプリ作品
Brand:Rom
Agency:McCann Worldgroup Romania

概要

背景・目的:1989年のルーマニア民主化以来、「ROM」はパッケージに国旗をモチーフとしたデザインを採用し、長らく多くの国民に愛されてきた一方、近年、若者にとっては「ダサいお菓子」の典型となり支持が薄れつつあった。その状況を打開するために、ルーマニアのチョコレート菓子「ROM」に対する、国民からの支持を高めること。

アイデア:
・ルーマニアをモチーフにしたデザインから、アメリカをモチーフにしたデザインに変更。愛国心を煽るような施策を展開

効果:
・このキャンペーンが67%のルーマニア国民に到達
・広告換算で300,000ユーロものフリーパブを獲得。何千もの「ROM」に対するブログ上での議論が生まれ、「ROM」のFacebookのファンはわずか4日間で20000人増え、6日間で従来より300%増加
・ブランド指数(「このブランドは自分のためのブランドである」と考える人の割合)は124%増加
・Snickersを抜いてルーマニアでチョコレート菓子のマーケットリーダーに躍り出た
・同市場で圧倒的な20%ものシェアを獲得

感想

・「ルーマニアをモチーフにしていた」ということを人々に強く思い出させる方法に、モチーフを変えるという方法を取り入れることができたブランドの柔軟性がすごいし、それを提案できたことがすごい
・長い歴史と柔軟な対応力があるすごいブランド。日本にはないタイプの企業さん
・意図的な批判だからこそ、炎上ではなくプロモーションになっている

抽象化

◎改めて意識させるために、モチーフを変える

参照



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