受験者支援のいろいろ

第22回のキャリアコンサルタント試験に向けて各所でロールプレイの勉強会が開催されています。僕も有資格者として支援に入るようになって今回で6期目。その期によってさまざまな特色のある勉強会を見てきましたが、今期22期のロールプレイの勉強会で感じたことを今回は書こうと思います。

養成講座の運営スタッフって・・・

僕が関わらせてもらっている勉強会は、養成講座運営スタッフの方も勉強会に入っていますが、以前は勉強会において橋渡し程度の役割だったと思いますが、今回は積極的にというか介入に近い形で入っているみたいです。自主勉強会のはずなのに、運営スタッフが場を支配している。そんな印象を感じます。

有資格者は先生ではない

我々キャリアコンサルタント有資格者は、養成講座のインストラクターや講師の方々とは違います。当たり前ですが。受験生より早く試験に合格したのであって先生ではないのです。ただ勘違いをしてしまっている方はたしかにいて、試験に合格したからいろいろ教えたい、恩送りしたいとか、養成講座の運営スタッフをしたから自分は少し上にいるんだとか、気持ちはわからなくもないですけど、それを言葉にしたり行動に移したりするのは、自主勉強会の自己決定権を阻害することに繋がりませんか?我々はただただ運営を見守り、ロールプレイのお手伝いをするだけ。それ以上でもそれ以下でもないと思うのです。

カウンセリングの基本的態度

今期の勉強会でやたらと出てくる言葉
『経験代謝』『経験の再現』『意味の出現』
『自己概念』『自己概念の影』『ゆらぎ』
などなどなど。
日本マンパワーの養成講座を受講し、JCDAで受験される方は軸となっている『経験代謝』はたしかに大事です。ですが『経験代謝』はカウンセリングの技法の一つとしては視覚化され、ある意味システム化されていて使いやすいツールではあると思いますが、では目の前にいる相談者はなぜここにいるのでしょうか?自分の心に抱えているものを吐き出したくて来たのではないでしょうか?
その相談者の想いを受け止め、寄り添い、共感的理解を示し、ひとつひとつ丁寧に傾聴しながらお話をお聴きすることがキャリアコンサルタントにとっての基本ではないかと僕は思います。

最後に

来談者中心療法を提唱しているカール・ロジャースは、カウンセリングの基本的態度として、共感的理解・無条件の肯定的関心・自己一致の3つを示しています。なので「経験代謝をしたい」「経験の再現をしたい」と言っているうちは、それはもう来談者中心のアプローチではないと思います。
経験代謝の前に傾聴を意識することが必要ではないでしょうか。

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