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【3分で読める】「BlueBird/いきものがかり」を聴いて小説のワンシーンを想像した。【歌詞解釈】


「女子って」
「女子だから」
「女の子らしくしなさい」

そういう言葉に違和感があったのは、ずっと昔からのことだった。
なんとなく社会性を身につけ始めてからは、それがどういう意味なのか理解できた。しかし、どうしたってそれに順応することが出来ないままである。

「〇〇らしく」という言葉はとても便利なもので、とりあえず適当な言葉をあてがっておけば、簡単にジャンル分けすることが出来る。

「爬虫類」は、外部の気温に影響を受けやすい生き物。
ヘビは「爬虫類」。だから、ヘビも気温の変化に弱い。

「爬虫類」というジャンルさえ理解しておけば、ヘビや、トカゲや、ワニの生態がすぐに把握できるということである。このようにして人は、沢山の物事を理解することが出来るようになった。


人間も、一緒なのだと思う。
男の子は、身体が大きくて、たくましい存在。
女の子は、お淑やかで、献身的な存在。
そうやってジャンル分けしておけば、個々人がどういう人で、社会的にどういう行動を取るべきなのか役割が明確化するのだ。至ってシンプルで、強力なシステムである。

それを、「息苦しい社会」「鳥籠の中」などと比喩する人もいるかもしれない。確かに、現に私は息苦しさを感じる場面も多々ある。

それなら「鳥籠の外」とは、一体どんな場所なのだろうか。
ここから飛び出せば、本当に、もっと幸せで楽しい毎日が待っているのだろうか。それともそこにあるのは、危険に囲まれた冒険なのだろうか。

授業中にも関わらず、私はただぼんやりと、教室の窓から白い雲を眺めていた。あの雲が晴れたら、きっとそこには青い空が広がっている。そしてその更に先には、広大な宇宙が広がっているはずだ。

私はその宇宙を、まだみたことがない。


たみな涼介




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