#1どうして人は新たな”ハード”を求めるのだろうか?(2021/6/5)

「新しいM1チップ搭載のmacbook proが欲しい。BootcampでWindowsも動かしたいし、容量が足りないかも」
「いや、執筆用にiPadとmagic keyboardがあったら便利かもな。いちいちノートパソコンをカフェに持っていくのもめんどくさいし」
「VRゲームもやりたい。OculusQuest2もそろそろメルカリで安く手に入るみたい」
「おうち時間が増えたから、ホームシアター環境でも作ってみようか。とりあえず高級スピーカーを買って…」

人の欲は尽きない。昨日はあれこれと思考を巡らせているうちに、あっという間に1日が終わってしまった。

例えば友人と旅行に出かける際、人間は「旅支度をする前日」が最も幸せな瞬間だと感じるらしい。「夢を実現する」よりも、「夢を追い求めている状態」の方が幸せで健全な状態である、という話も聞いたことがある。


…なんとも皮肉な話だ。
結局新しいPCなどのハードを手に入れたところで、
「次のスペックはどんなものなのだろうか?」
「もっと安く手に入れることはできなかったのだろうか?」
とないものねだりのように、”次”が欲しくなってしまうのだと思う。

Youtubeを開けば、「デスクツアー」とか「OculusQuest2」といった単語で検索をかけてしまう癖がついた。Amazonで購入した商品も、少し気に入らなければすぐに返品してしまうようになった。

「最高のハード」など存在しない。そんなことはわかっているはずなのに、自分にとっての「最高」がどこかにあるのではないか、という幻想に踊らされる。


やっぱり、新しいハードは面白い。
Appleの新製品が出れば、瀬戸弘司さんやDrikinさん、monographさんなどのテック系Youtuberの動画を期待してしまう。恐らくデバイス好きの方は共感してくれると思う。

だけどよく考えてみて欲しい。今持ってるこのPCだって、かつては「最高」のデバイスだったはずなのだ。それに本来、ハードは「コンテンツ(ソフト)を楽しむ為に必要なもの。ハードで頭を悩ます暇があるなら、より良いコンテンツを手に入れる努力をすべきではないか。

「本当に必要か?」

この言葉に何度も何度も悩まされてきた。
そしてこれからも一生悩まされるのだろう。

私は今、6/8に開催されるAppleのWWDC(Worldwide Developers Conference)を心待ちにしている。
ここで新たなmacbook proの発売が決まったとすれば、きっとまた悶々と悩み続けることになると思う。

だから、未来の自分にこの言葉を贈りたいと思う。
「最高のハードなど存在しない」


民奈涼介

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