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#3 産後の夫婦に一体何が起こるのか、たどり着いたフレームワーク「落とし穴」の話<総論>

ーーたらちねラジオ。この番組は、多くの夫婦が産後、子育て期に仲が悪くなってしまう問題を、「産後の夫婦問題研究家・たらちね」が、自身の経験と長年の研究をもとに、解明しようと挑む番組です。ーー

みなさんこんにちはーこんばんはー。たらちねです。
第3回の放送です。来てくださってありがとうございます!

前回は、私が産後、どこまで落ちて、どこまで上がったかを、ステージ分けして、名前をつけてお話しさせていただきました。

般若期とか、折り合い期とか、新・大好き時代。目指すは新大好き時代、頑張ろうみたいな感じでお話ししましたが……
ことごとく不評ですね。「大好き」って言葉。
私の周りは小学生のママとか多いんですけど、「大好きなんて言葉、口が裂けても言えない!」みたいなノリで。

とにかくハズい「どの面下げて感」と闘う

でも私もそうだったんですよ。さんざん般若の顔で暴言を吐いたり物を投げたりしてましたから、「どの面下げて感」がすごい。どの面下げて今さら可愛くなれようかというね。
愛情表現とかスキンシップとか、やった方がいいの分かってるんだけど、ハズい!っていうね。

それで鎮魂期間(仲直りしようと努力している期間)に、夫への言葉には語尾にハートをつける「語尾にハートキャンペーン」っていうのをやってましたね。心の中で。勝手に一人で。
怒り狂ってた時代は、ごめんねとかね、ありがとうとかお疲れ様とか、正直言うと、中指立てながら言ってました。「ごめんね🖕!」って。だからキャンペーンにして可愛く話そうと努力して。「ありがとう♡」、「ごめんね♡」みたいな感じで。猛烈ハズいんですけど、もうこれはコントだと思うしかないって思ってやってましたね。

でもなんか夫は、単純だから意外にいけました。普通に、おーありがとう、みたいな感じで喜んでくれて。
ここから「妻は文脈を生きるが、夫は今を生きる」って持論が生まれました。そう、多くの夫は今を生きているので、大丈夫。
そういう、どの面下げて感と戦うステージも今後は待っているかもしれませんので、頑張っていきましょう。(笑)

あ、それで、この標語が私の中で生まれました。
「産後の恥はかき捨て」です。産後はね、いいんです。泣き叫んだ過去も、暴言吐いた過去も。その恥はかき捨てで、今を生きる夫に向き合っていきましょう。

岩妻の補足

何の話でしたっけ。そう、ステージ分けね。
1つ、私が一番落ちた時を「岩妻時代」とお話ししましたけど、音声で分かりづらかったらごめんなさい。岩です。大きな石の岩。顔も心も固まってしまった、能面のような妻です。(般若と能面ね、古風ですね)

岩妻っていうのは、もう、ぶつけてもぶつけてもどうしようもならなかった、戦った勇者のなれの果て、落ち武者みたいなイメージでリスペクトというか、悲哀への同情を感じてる人たちです。

たまに、小さいお子さんいるご夫婦、公園とかで見かけた時、「わー奥さん岩ってるー!」っていう時あるんですよね。
隙あらば背中をさすってあげたい、抱きしめてあげたい気持ちに駆られるんですけど、ちょっといきなりよくわかんないおばさんが駆けてきてさすられたら怖いですよね。
それで我慢してますけど、友達の友達ぐらいだったらね、さすったりしてますね。そうすると泣いてしまうわけですよ、ほとんど。

なんかもう、はち切れそうな気持ちを抱えながら、耐えて耐えているのが岩妻でございます。見かけたらさすってあげてください。
って、岩の話するとちょっとヒートアップしちゃうんで、この辺で。

たどり着いたフレームワーク「落とし穴」

今回は何の話をするかっていうと、ステージ分けの話とはまた別の見方で、産後の子育て夫婦っていう状況を捉えられる、解釈というか構図というか例え話として、たどり着いた1枚の絵がありますので、それを解説していきたいと思います。

私がめっちゃ辛かった時、本当に目の前しか見えなかったし、私と夫って二人の関係しか見えなかったんですけど、だんだん視野が広がった時に、「なんでこんなことになっちゃうんだ?」「この世界は一体どうなってるんだ?」ってことを知りたくてしょうがなかったんですね。

考えて考えて、人にも話を聞きまくってね、他の夫婦はどうなのかっていうこととか聞いたり、本を読んだりして、知りたかったんです。一体どうなってるのか。

それでめちゃくちゃ簡単に言うと、1つの「巨大な落とし穴」っていう、私がやっと腹落ちする構図が浮かんだんですけど、これを夫に「やった!世紀の大発見!」みたいな感じで喋ったらね、「エビデンスは?」みたいに言われまして。「それあなたの感想ですよね?」みたいな感じで。

まあそうんなんですけどね、逆に「そうだよ!」って開き直りました。
だって、本当にあらゆる夫婦を見くる中で、あまたの夫婦に起こっている事象がぴったりはまるフレームワークって、まだこの世にないと思ったんですよね(私調べ)。
なので、これで私が納得したし、いろんな複合的な問題がこの構造もとに解説できるんじゃないかなというふうに思ったので、このたらちねラジオのベースになってくるお話として、今日は聞いていただきたいと思ってます。はい、前置きが長いと。

すごいベタな落とし穴っていう話なんですけども、そこを通して語れる話がいっぱいあるので、今日は総論。また次回、各論という形でいろんなお話ししていきたいと思います。大学のテキストみたいですけど。(皆さん、何学部でした?まあいいや、この話は。)
もしかしたら絵が浮かんだだけで少し楽になったり、解決の糸口が見つかったりする人もいるかもしれないし。パパの大好物の言葉、メタ認知でございます。しつこい。
なので、この話はパパの皆さんも聞いてくれたらいいなと思いながら、聞いてくれないだろうなと思いながらお話ししていきます。では、想像しながら聞いてください。大きな落とし穴のお話です。

落とし穴があるなんて聞いてないよ!

はい。ではですね、解説していきます。産後の夫婦はこうなっているのではないかという落とし穴。話は妊娠時代に遡ります。「お花畑期」って前回名前を付けましたけど、いろんな体の不調とか変化とかで不安定ではあるんですけども、概して結構ね、ふわふわるんるんしているお花畑みたいな時代だったんじゃないかなって、そういう人が多いんじゃないかなと思うんですよ。ちょうちょが飛んでいるみたいなね、るんるんラブラブみたいな。手をつないで検診に行っちゃったりしませんでした?手を当ててね、パパですよーとか言ってね、あのふわーっとしたあの風景ですよ。名前考えたり、あの、ベビー服買いに行ったり、やってませんでしたか?

あれもホルモンのせいなんですよ。ホルモンのせいなんですけど、ふわふわるんるんしている間に1年が経つわけです。それで、ザ・デイが来まして、感動のご対面。天使ちゃんが生まれてきて、わーって。感動とか幸せとか、そして大変な「子育てっ世界線」が始まるんですけど、それとは別に、「産後の夫婦の世界線」でこれから落とし穴にいざなおうと思います。

ち、稚拙な絵だが、、こんなイメージです

いつの間にが花畑が消えて、風が強くゴーゴー吹いてきて、遠くの方でどーんと隕石が落ちている、荒野というか、石だけの世界。アルマゲドン、恐竜の滅亡みたいな。まあそこまで怖くないんですけど。

それで恐る恐る、何この世界!?って思いながら、暗い中進んでいくと、妻が足を滑らせます。そして、ザザーっと、斜面を滑り落ちる。で、どーんって。落ちたところが、巨大落とし穴なんですね。

だけど、巨大落とし穴だってことは、当人たちには見えてません。とにかく崖を落ちた。目の前に岩壁が10メートルぐらい。で、登って出ようとする。ですけど、ここで大事なカラクリがありまして、50センチぐらいの、そんなに長くない腰紐で、しっかり夫婦が結ばれております。

なので、壁を一緒に登って行かないといけないんです。攻略しないといけない。そっちに足掛けろーとか、次こうやってみようみたいな感じなんで。でもズザーって落ちちゃう。で、すりむいて血が出てきたり、打ってアザできちゃったり。

それで、もう途方に暮れて三角座りする夫婦とか、片方がもう一回行こうって言ってんのに片方がもう無理ーって言って意思の疎通が取れない夫婦。頑張るんだけど、落ち続ける夫婦、たくさん、うじゃーっといるわけです。でも、暗くて風が吹いてて、視界が悪くて、あんまり他の夫婦は見えてない。

で、どうしたらいいかって考えるわけですね。そこで見えてくるのが、落とし穴の壁面に開いた穴なんです。横穴が開いてるんです。

で、いくつか開いてるんですけども、でまぁ、ここ行くしかないか、みたいな形でね、どっちかが誘う形で進んでいって、(一番大きな横穴は)10年ぐらいかけて、ゆっくり外に出れる形になっていて、子供が小学校学年とか中学生ぐらいになったあたりですかね、シャバに出れるようになっているわけです。

で、横穴抜けた夫婦はどうなっていくかっていうと、パパとママとして家を回していく同居人だったり、協力者だったり、まあそれなりの形なんですけど。
横穴はいくつか空いてると言いましたけど、ここには結構グラデーションがあって、結構早く3年〜5年で登れる、結構急な登り坂になっている横穴もあったりします。その夫婦は、まあ頑張ったねってお互い思えたりもします。
けど大っ嫌いなまま進んでいって、その後もだましだましやっていくけど熟年離婚になる、みたいな夫婦もいたりします。
なのでいろいろなんですけれども、まあ二人なりの夫婦の形になっていく、のが横穴組ですね。(現状、これが大半の夫婦が進む道なのです)

で、ここまでが一旦の概要です。落とし穴の構図の。

まず言いたいこと。「あなたも相手も悪くない」。

横穴を行く人もいれば、崖をなんとか登ろうと頑張る人もいれば、腰ひもを切ってそれぞれ出ていっちゃう人もいれば、みたいな感じでね、いろいろあるんですけれども、
何がここからまず言いたいかというと、今日は総論として、
「これは個人的な問題ではない。あなたとかパートナーが悪いわけではない」ということなんです。これは仕組みであり、システムであり、構造だということなんですよ。

(心の持ち方とか、コミュニケーション方法とか、いろいろ方法は世の中に出てるかもしれないんですけど、私からすると、ほんとあらゆる方法を試したんですけど、なかなか根本解決にならなかったわけです。)

この巨大落とし穴っていうのは、ものすごく強敵だっていうこと。多くの人が落ちちゃうっていうこと。
相手が悪いんじゃない、あなたが悪いんじゃない。
ということでね、ちょっとでもほっとしていただきたい。
まずはね、解決の前に。

今カチューにいて、赤ちゃん抱えていてわけわかんないっていう人は特に。私も、夫にもっと早く帰ってきてとか、すごい不平不満言ったり泣いたり物投げたりしながら、なんかね、自分がとてもわがままとか、弱いって、自分を責めちゃってる時期も長かったんです。
夫にもね、「どんだけ弱いんだよ」とか、「どんだけ傲慢なんだよ」とか、「足るを知れ」とか言われてましたね。でもね、本当にそうだなって、傷つくっていうより反省してましたね。どうして私できないんだろうって、みんなできてるのに私はなんで弱いんだろうとか、母親の世代はできてたのになんで私できないんだろうって、自分を責めてました。

でも同時に、夫のことも責めてました。なんて冷たいんだろうとか、こんな人だと思わなかったとか、選び方失敗した、みたいに思ってしまってました。
でもね、これみーんながやってるんだから、相手のせいとか自分のせいじゃないってことは真実だと思うんですよ。
構造ですよ。だってみんなやってるんだから。人格が素晴らしいとか、子煩悩で家事育児が得意とか、キレキレのエリートとか、そういう人でも軒並みこの落とし穴に落ちている。産後に仲が悪くなってしまうという落とし穴に。信頼し合えなくなるという落とし穴、愛し合えなくなるという落とし穴です。

みんな落ちてるんだから、どんな人選んでてもそうだし、自分がどんなでもそうだっていうね、構造のお話なんですよ。
パートナー選びも独身時代いろんな情報得てましたよね。なんか話し合いができる人を選べとかね、美人は3日で飽きるとかね、容姿のことだったり収入の話だったり肌の相性の話だったり、いろいろ吟味して最高の人を選んだつもりじゃなかったですか?(まあ妥協でっていう人もいるかもしれないですけど笑)。自分としてはベストを尽くしてお互い巡り合った相手なのに、みんなこうなるっていうことは、それだけものすごい強大な力というか、抗えない、強敵なものが鎮座しているということですよ。

なので、私たちはこの大きな罠が放置されていることを知らされずに、予備知識も・注意喚起も・リハもなく、親になってしまうっていう構造なんですよ。酷ですよね。で、しかも、上がる方法も誰も知らない、誰も教えてくれないっていうね。

産前に、パパママ教室とかありましたよね。沐浴とか。そんなのやってる場合じゃないよって思いますね。この話をした方がいい。
でもね、産婦人科さんの管轄でもないでしょうし、しょうがないんですけど、それで私が、上がる方法を見つけたっていうかね、研究して研究して分かったことがいっぱいあるので、本当にそれを教えていきたい、伝えて広めていきたいと思っているわけです!

「みんなーー、ここから登れーーー!」

で、私がこのラジオでやりたいことは、ズバリ、この巨大な落とし穴に「縄ばしご」を下ろすってことなんです。

なんでエレベーター、エスカレーターじゃなくて縄ばしごかっていうと、一歩一歩上り切ろうと、2人で協力して上を目指せば上がれる縄ばしご。その協力して2人で上がろうとすることが、とってもこの先に大事になってくるってことがわかったからなんですね。

なので縄ばしごを下ろして、夫婦が最強バージョンアップしてもらうことを目指してやっていきたいと思ってるんですけど、伝わりますか?

また次回、各論でさらにこの落とし穴のお話を深めていきたいと思います。例えば、穴に落ちなかった夫婦に見る、この問題の本質だったりとか、横穴と崖を登るっていうことの違いだったりとかを、お話していきたいと思ってます。なので次回も、セットで聞いていただけたら嬉しいです。

じゃあ今日はこの辺で。もしわかりづらかったら、拙いお話で噛み噛みだったんですけど、繰り返し聞いていただけると嬉しいなと思います。

今日初めて聞いた方には「寝耳に水」なんですけど、恒例のエアーハグでお別れいたします。私がね、一番つらかった時代にやってほしかったこと、それがハグです。

なので、今日もね、小さいお子さん抱えたり、心の傷を抱えたり、ただでさえ子育てとお仕事と家事と、めっちゃ大変な中頑張っている皆さん、それぞれ大変な皆さんに、尊敬と愛と応援を込めてエアーハグさせていただきたいんですけど、大丈夫ですっていう方はこの辺で切ってくださいさようなら。
では行きますよ。
(ぎゅー。今日も頑張ってるね。えらいえらい。大丈夫だよ。ぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅ!)

ということで、あの気持ち伝わりましたでしょうか。
ではね、また次回聞いてくださいね。じゃあね。


そんなことしていただいたりしたら嬉しすぎて泣いちゃいます