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"The LEPLI" ARCHIVES-62-追記/ 「なぜ,僕が”ユダヤ人”にこだわる発言を するか?について。 」

編集責任/平川武治:
出稿/2023年02月25日:

 追記、このアーカイブを載せて、思い出したのがこのサイトだった。
「アメリカのビジネス界で活躍するユダヤ人たち」/
http://inri.client.jp/hexagon/floorA4F_ha/a4fhc200.html#01

このサイトは2000年4月のものであるので、企業買収などで、内容が少し
古くなっている可能性もありますが、彼らたちのアメリカにおける実態が
少しは理解できるものです。

●アメリカの歴史に詳しい野村達朗氏(愛知県立大学外国語学部教授)は、次のように述べている。
 「東欧系ユダヤ人はドイツ系ユダヤ人とは著しく異なっていた。
中産階級化し、宗教的には改革派ユダヤ教を奉じ、英語を取得して急速な
アメリカ化を遂げていたドイツ系ユダヤ人はアッパーイーストサイドや
アッパーウェストサイドの優雅なアパートメントに住んだ。
 これに対して、東欧系はイーディッシュ語を話す正統派のユダヤ教徒で、極めて貧しかった。両者は風俗習慣も異なり、この時期には別々のコミュニティーを形成した。2つの種類のユダヤ人はそれぞれ『アップタウン・
ジュー』、『ダウンタウン・ジュー』と呼ばれるようになった。」

●東欧ユダヤ人は、ドイツ系ユダヤ人のような国際的な金融コネクションを持ち合わせていなかったため、ドイツ系ユダヤ人のような投資銀行業界へ
進出することができなかった。また、既存の主要産業は古くからワスプに
支配されていて、東欧ユダヤ人の参入は非常に困難な状態であった。
結局、東欧ユダヤ人の多くは、当時の経済の本流から外れた周辺的かつ
未成熟な産業分野に進出していった。エリート白人が就きたがらない
「格下の仕事」とみなされた産業にも積極的に進出していった。
 零細な廃品回収業から発展した産業廃棄物処理産業は、1929年に
3億ドル産業に成長し、東欧ユダヤ人はこれをほぼ支配した。
またクズ鉄産業は5億ドル産業へと成長し、東欧ユダヤ人はその90%を
支配した。

●1899年から1910年の間にアメリカへ入国した3つの主要な移民
集団(東欧ユダヤ系、アイルランド系、イタリア系)に関する比較研究に
よれば、入国時に熟練技術を持っていた労働者の割合は、アイルランド系の13%、イタリア系の35%に対して、東欧ユダヤ系は67%と格段に高い数値を示している。このように高い割合で熟練技術を持っていた東欧ユダヤ人は、母国、東欧に在住していた頃から慣れ親しんでいた「伝統的職業」、蒸留酒製造、被服産業、宝石産業などを引き継いで成功する者も増えた。
 1934年度のアメリカ国内第3位のメーカー「シーグラム社」(ブロンフマン家所有)をはじめ、大手メーカーの約半分はユダヤ系企業であった。
 被服産業は、東欧ユダヤ人がこれをほぼ独占した形となった。
1930年代には紳士服の85%、婦人服の95%、毛皮製品の95%を
ユダヤ人企業が生産した。
 宝石産業については、東欧系ユダヤ人にとり、被服産業に次ぐ重要な産業であった。

●また、家内工業から出発した「軽工業」(家具、靴、化粧品など)にも
多くの東欧ユダヤ人が進出した。家具製造は、ユダヤ人は業界シェアの
50%を占めた。
 靴産業は、第二次世界大戦前の業界シェアの40%を支配した。

●化粧品では、20世紀中頃に全米の三大化粧品メーカーの地位にあった「マックス・ファクター」(1909年設立)、「ヘレナ・ルビンシュタイン」(1928年設立)「レブロン」(1932年設立)はいずれも
東欧ユダヤ移民が設立した企業である。
 1946年に誕生した「エスティ・ローダー社」は、現在、全米の
デパートにおける化粧品市場の実に45%を掌握し、世界118ヶ国で
その製品を販売するグローバル企業である。

 例えば、メディア ジャーナリズムの世界においてはどうだろうか?
■第4章:新聞・雑誌などの出版業界で根強い力を持つユダヤ人/
●次に新聞・雑誌などの出版業界についてみていきたいが、この分野は東欧ユダヤ人より早くアメリカに渡来したドイツ系ユダヤ移民(西欧ユダヤ人)が先に進出していた。
 例えば『ニューヨーク・タイムズ』が、1896年にドイツ系ユダヤ人
アドルフ・オックスによって買収された出来事はこれを象徴している。
 アメリカ社会の主流への「同化」を強く希求してきたドイツ系ユダヤ人にとり、普遍性を追及するジャーナリズムの世界は恰好の活躍場所であった。
 このドイツ系ユダヤ移民より遅れてアメリカに渡来した東欧ユダヤ人も、積極的に新聞・雑誌などの出版業界に進出していった。

●1970年頃のアメリカには1748紙の日刊紙が存在したが、そのうち3%をユダヤ人の社主が所有していた。これを総発行部数でみると、全体の8%をユダヤ人所有の新聞が占めていて、この8%のうち半分以上を
「ニューハウス社」系列の新聞が占めていた。この「ニューハウス社」の
創業者サミュエル・ニューハウスは、貧しいロシア系ユダヤ移民2世として育ち、彼独自の経営哲学を駆使して、買収につぐ買収を重ねて事業を拡大、ユダヤ人の新聞王(大衆紙の帝王)としての地位を築いたのである。
 このサミュエル・ニューハウスは、現在は、”コンデナスト パブリケーションズ”を傘下に入れ、『ヴォーグ』 『グラマー』 『マドモアゼル』 『ハウス・アンド・ガーデン』を含む一流雑誌を30近くも所有している。
※ なお、面白いことに、彼が所有している媒体の中には、彼自らが設立したものは、ひとつとしてない。全て「買収」によるものである。

●新聞の発行部数、収益性、財力といった点ではニューハウス家に遠く及ばぬものの、全米で最も世論に影響力を持つ新聞『ニューヨーク・タイムズ』を所有する一族として有名なのがユダヤ人ザルツバーガー一族である。
 彼らの父祖アーサー・ザルツバーガーは、『ニューヨーク・タイムズ』の社主、アドルフ・オックスの娘婿であり、1935年のオックスの死後、
その遺言によりザルツバーガー一族が代々、同紙を所有・経営し続けた。
株式は1969年に公開されたものの、いまだに社の支配権はザルツバーガー一族の手に握られている。

●その他、『ワシントン・ポスト』や『ニューズウィーク』は、ハンガリー系ユダヤ人一族のピュリッツァー、そしてユダヤ人ユージン・メイヤー
(元初代「国際銀行」総裁)と彼の娘キャサリン・グラハムがオーナー。
裕福なメイヤー家の三女として生まれた彼女は、『ワシントン・ポスト』を支配していたユダヤ人、グラハム家の長男と結婚、やがて夫が自殺して彼女が事実上の支配者となり、「メディアの女王」と呼ばれている。

●日本の日本経済新聞にあたる『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、ユダヤ人ウォーレン・フィリップスがオーナーであった。
彼は「親イスラエル」の姿勢を明確に示すユダヤ人で、湾岸戦争の際には
最も強硬な主戦論を張った。現在のオーナーはユダヤ人ピーター・カーンである。

 ●アメリカで有名なニュース雑誌は、『ニューズウィーク』 『タイム』 『USニューズ・アンド・ワールド・リポート』の3誌しかないが、
『ニューズウィーク』は先に触れたようにユダヤ人キャサリン・グラハムがオーナーで、『タイム』はユダヤ人スティーヴン・ロスが経営する
「タイム・ワーナー・コミュニケーションズ」の下部組織が発行している。
『USニューズ・アンド・ワールド・リポート』は、ユダヤ人の不動産開発業者モーティマー・ザッカーマンがオーナー兼発行人である。
彼はさらに『アトランティック・マンスリー』も所有している。

●雑誌『タイム』 『ライフ』 『フォーチュン』 『スポーツイラストレイ
ティッド』をつくり、ことごとくアメリカの雑誌文化の原点を築き、
「一代でアメリカの雑誌ジャーナリズムを築いた男」と評されていたのは、
ヘンリー・ルースというユダヤ人である。
 中国山東省で生まれ育った彼は、大戦中、在米「チャイナ・ロビー」の
ボスとして、その資金源となって懸命に中国を支援した。蒋介石夫妻を
「自由中国」の象徴として絶賛し、蒋介石夫人の宋美齢をアメリカに呼んで一大ヒロインに祭り上げるなどして、親中反日のキャンペーンを大々的に
展開し続けたのである。
※ 彼が1923年に創刊した『タイム』はアメリカの週刊誌であり、世界初の「ニュース雑誌」としても知られている。また彼が創業した「タイム・
ライフ社」は、1989年に「ワーナー・ブラザース」を吸収合併し
(「タイム・ワーナー」の誕生)、世界最大の総合メディア企業になった(売上高268億ドル、社員数7万人)。

●あと、オーナーがユダヤ人であっても、編集者が非ユダヤ人である場合が少なくないというデータもある。
 3大ネットワークを追いこす勢いの「CNN」を一部門とする「ターナー放送システム」のオーナー会長テッド・ターナーも、やはりユダヤ人では
ない。(※ 注意:テッド・ターナーはユダヤ人だという情報もある。
現在、調査中)。

●しかし、やはりユダヤ人がアメリカのメディアに与える影響力は無視できないものがあると指摘するジャーナリストは多くいる。
 特に中東問題関係を扱う際に、どうしてもイスラエル寄りの報道になってしまうという。アメリカ国内で、パレスチナに有利な情報、真実の情報が流されることは非常に少ないという。
 反シオニズムのユダヤ人ジャーナリストであるアルフレッド・リリアンソールも、次のような指摘をしている。
 「アメリカのメディアにおけるユダヤ人の影響力を考える場合、決定的なことは、誰がどの企業を『所有』しているかではなく、どんな影響力が
アメリカのメディア界を支配しているかである。恐れと圧力こそが支配の
張本人である。」
「ユダヤ人が圧倒的に支配する娯楽、広告産業から成長した主要3大ネットワークの『NBC』『CBS』『ABC』は、多数のアンカーマン、解説者アナリストに非ユダヤ人を配しているといわれる。しかし彼らは自分たちの出世におおいに関心をもち、自分たちの報道を注意深く観察しているユダヤ人の反感を買うようなリスクは冒さない。
 こうして彼らのニュースは終始一貫、圧倒的に親イスラエル、反アラブとなり、反シオニズムを思わせるいかなる表現も事実上、禁止されているといってよい。」

 そして、最後に繊維産業関係では、
●ジーンズを発明し、世界で最初のジーンズ製造会社「リーバイス社」を
創業したのは、ドイツ系ユダヤ移民のリーバイ・ストロース(本名はロブ・シュトラウス)である。彼がサンフランシスコへやってきたのは1853年のことであった。この時、彼は24歳の若者であった。
※ 最初に彼は日用雑貨品を売る仕事についたが、売れ残った「テント用の
厚手の布地」から作業ズボンを作るという画期的なアイデアを思いつき、
すぐ実行した。すると、またたくまに評判になった。こうして後年、
「ジーンズ」と呼ばれる「リーバイスのズボン」が生まれたのである。

●同じくドイツ系ユダヤ移民の子であるアイザック・メリット・シンガーは、1850年に現在とほぼ同じ構造のミシンを発明。翌年特許をとり、「I. M. シンガー社」(のちのシンガー社)をつくった。高価なミシンを
売るため、世界で初めて「割賦(かっぷ)分割販売方式」を発案した
「シンガー社」の拡販方式は、当時としては絶大なる販売戦略となった。

●現在、婦人服小売の全米第1位のメーカー「ギャップ」、第2位の
「リミテッド・ブランズ」は、いずれもユダヤ人が創業した会社である。
1969年に「ギャップ」を創業したユダヤ人、ドナルド・フィッシャー。「ギャップ」の由来は、「ジェネレーション・ギャップ」である。
当初はリーバイスのジーンズの販売を行っていたが、1974年に業界で
初めて自社ブランドを加えた。

●1968年に、有名なアパレルメーカー「ポロ・ラルフ・ローレン社」を設立したのは、ロシア系ユダヤ移民の子であるラルフ・ローレンである。
彼は現在、世界的デザイナーとして活躍し、個人資産19億ドル、
全米90位の大富豪でもある。そして、ラルフ・ローレンにとって最大の
ライバルであるカルバン・クラインも、ユダヤ移民家庭の出身者である。
「カルバン・クライン社」が設立されたのは1967年である。

●ラルフ・ローレンやカルバン・クラインらと共に、アメリカを代表する
人気デザイナーで、自らの名を冠したブランドを持つダナ・キャランも
ユダヤ人(ユダヤ移民の子)である。

●ところで余談になるが、今や水着の常識である「ハイレグ水着」を考え
出したのは、イスラエルのユダヤ人である。1978年、イスラエルの
ユダヤ人デザイナー、ギデオン・オバソンが、「ハイレグカット」の斬新なデザインのスイムウェアを発表。世界的に大ヒットしたのである。
(イスラエル最南端の町エイラットは「ハイレグ発祥の地」と呼ばれている)。現在、彼の水着ブランド「ギデオン・オバソン」は、総生産の3分の2以上を世界各国に輸出しており、特にアメリカ、カナダ、西ヨーロッパでは高い評価を得ている。(現在、欧米の水着はイスラエル製が主流であるといわれている)。

参考書籍/ラビ・マーヴィン・トケイヤー著『ユダヤ人の発想』徳間書店刊

編集責任/平川武治。
追記出稿/2023年02月25日。




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