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【1日4食】うどんを求めて香川へ。
2021年12月12月、朝。僕は高松駅にいました。今日1日はうどんに溺れることになりそうです。
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横浜駅からサンライズ瀬戸号に乗車し、東京から乗ってきた友達2人と車内で合流。はるばる四国までやってきましたが、今回の目的は、ここ「うどん県」香川のうどんを堪能することです。
寝台特急とはすごいもので、寝てる間に目的地についているわけですから、現地で朝から活動が開始できるのです。わざわざ寝台に乗ってきたのも、朝ご飯からうどんを食べるために他なりません。
それにしても、昨日の夜は横浜で花火大会を見ていたというのに、翌日の朝には、四国へ渡って朝ご飯にうどんを食べようというのですから、寝台列車は全ての地理感覚と時間間隔を破壊してくれる最高な乗り物だと思います。
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とりあえず駅を出て、目の前にある「めりけんや」という讃岐うどん屋で腹を満たしましょう。高松に来たら、必ず食べに行っているうどん屋です。
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「朝から、肉うどん?!」となりますが、いいじゃないですか。写真右にかき揚げもはみ出ていますが。ここで大事なことは、しっかり小を頼むことです。ここで張り切って中や大を頼んだ僕の友達は、あとで悲惨なことになりました。
香川県のうどん屋は基本的に東京のうどん屋などと比べて、一回り大きいのが、まず第一の特徴です。そして、香川のうどん屋は、明らかに他のうどんに比べてもちもちしている、弾力があります。東京にある讃岐うどん屋が提供しているうどんとも一線を画す喉越しです。
朝から肉うどんをペロリと食べ終って店を出ると、まだ8時前じゃないですか。食べ終わるのに15分とかかっていないほどです。次は、栗林公園の近くにあるうどん屋に行こうと考えているのですが、列車の時間まで30分くらいあるので、高松港を散歩します。
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時間になったら、高松駅に戻ってきて、青春18きっぷを取り出します。本日の移動は、青春18きっぷを利用します。1日2400円払えば、無料でJR在来線普通列車乗り放題となるわけですから、僕たち貧乏大学生にとっては強い味方です。
高徳線に乗って、5分ほど揺られ、栗林公園北口駅というところまで行きます。
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今日は、とにかくうどんを食べまくるわけですから、食べ終わったらその直後から、しっかり体を動かしてお腹を減らさなければいけません。栗林公園というのは「高松と言えば」で1か2番目には出てくる観光名所です。初見では正しく読めませんね。
しかし、普通に公園を巡り歩くだけではお腹は減りません。僕たちはここで、あえて、公園の裏にある山を登り始めました。駅から直結の登山道。変に地図とにらめっこして道を探すよりも、目の前の山道を登り進めた方が面倒も少ないし、次のうどんに備えられそうです。
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少なくとも、そんな判断基準で行程が決まってしまうほど、テキトーな旅行であることは間違いないです。うどんのためなら何でもします。どんどん登りましょう。
少し上ると、高松を俯瞰できるくらいの高さまではすぐに辿り着きました。
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讃岐平野って感じがしますね。程なくして頂上っぽいところに到着です。井戸?泉?みたいなものがありました。12月なのに、ちょっと汗ばむくらいの登山でした。
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頂上まで来たら、正規の登山推奨ルートを外れて、坂を下って次のうどんを目指します。しっかりお腹もすいてきましたし(?)。
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急カーブを下りながら、30分くらい高松市内をお散歩です。次に目指すうどん屋は「手打ちバカ一代」というところです。ずっと「バカ―代」と呼んでいましたが、そうではないそうです。
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この店は高松市内で最も人気のあるうどん屋といっても過言ではありません。やけに人気なんですね。おそらくインスタ映えのせいです。このうどん屋は、自称日本初バター醤油うどんを開発したお店らしく、看板メニューとなっています。短い行列でしたが、店内まで長く続いていたため、結局1時間くらい並ぶこととなりました。
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生卵が別々で渡されるので、自分で割ってうどんにのっけます。僕は割るのが下手だったので、隣に座っていた友達が無事、黄身を割らずにのっけてくれた写真を載せます。
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混ぜて食べてしまえば、胃の中では同じです。たまにくるコショウのしげきがアクセントになり、しつこくない、最後までおいしく食べれるうどんでした。気づいたら食べ終わってました。ごちそうさまでした。
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さて、ここまでで朝、昼とうどんを食べてきたわけですが、決して「飽き」を感じることはありません。むしろ、「もっと食べたい」とすら思えてきます(狂気)。次は栗林駅から高徳線をさらに東へ進み、屋島駅へ向かいます。
午後は屋島観光で空腹状態を作り出します。屋島観光は通常、レンタカーなどを使って展望台などを巡る形が一般的ですし、そのほうが楽です。そのことに列車に乗った後に気づいたわけですから、時すでに遅しです。先ほども書いた通り、この旅行、うどん以外の行程は何も考えられていません。
とりあえず、屋島駅に到着。なんでもないどこにでもありそうな普通な駅が、なんでもなくて結構好きです。
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この駅でレンタサイクルをしたいのですが、調べたところやってるとかやってないとか、その真相は定かではなさそうです。駅をおりてみると、駅舎併設の観光案内所が何人かのおじいちゃんの手によって運営されていました。
レンタサイクルで屋島へ行きたいと言ったら、坂が急だし、あと2時間で閉めるから戻ってこられるかと尋ねられました。レンタサイクルサービスをやってくれていることが僕たちにとって唯一の救いだったため、ここで自転車を借りない選択肢はありません。
これが田舎の凄いとこです。期待せずに降りた駅で、実は細々とレンタサイクルサービスが展開されている。普通のことに思えて、実は結構すごいことではないですか。
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屋島は源平の戦いがあったところらしいです、よくわかりませんが。とにかく坂が急だということで、途中まで自転車で行って、急になったら自転車をその場に置いていき、歩いていくことにします。疲れてお腹がすけばいいんです。そのためになら何でもします。
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ここで、気になる標識を見つけます。
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まさかの運転手に疑問を呈する形の標識です。おそらく、上り坂なのか下り坂なのか紛らわしいということを意味しているのだと思います。が、この標識を最初に見せられたら、誰もが頭にはてなが生じるでしょう。
さらに道を進めると、ついに断崖をほぼ垂直に登ることでショートカットできる道がありましたので、その道を歩きます。
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どうやら、あの有名な、お遍路道の一部だそうです。さてさて、なんだかんだで到着しましたよ、頂上。ここは、第84番札所の屋島寺です。
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そして、屋島で有名なのは、このかわら投げです。
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20円か200円だか忘れましたが、直径5cmくらいの丸い瓦が5枚くらいセットになっているものを購入し、吊るされている輪っかめがけて放り投げます。
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これをやるために屋島に来たといっても過言ではないため、やってみましたが、思ったよりもむずいです。投げようとしたら、瓦はすでに割れてるし、風にあおられて変な方向に回転がかかるし、一瞬で瓦はどっか行ってしまいます。まあ、これもいい思い出の一つです。そんなことより、次のうどんが待っています。レンタサイクルも返さなければいけません。
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さっきまであの山の頂上で瓦を投げていたとは思えないほど、ノンストップで坂を駆け下りてきました。高徳線に乗って、再び高松駅へ戻ります。
高松駅へ戻ってきたら、次は丸亀方面へ向かいます。しかし、列車の乗り継ぎ時間が中途半端に20分ほどあったので、ここでおやつにうどんを食べます(狂気)。
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駅の2回にあったうどん屋へ駆け込み、脳死でざるうどんを頼みます。あとで知ったのですが、この杵屋はチェーン店なのですね。しかし、今日のうどんの中で一番弾力がありました。軽めのざるうどんをおやつにいただけます。
次に向かうは丸亀駅です。
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うどん屋の「丸亀製麺」がよく知られていますが、ここ丸亀には丸亀製麺は一軒もありません。その代わりといったらあれですが、立派な丸亀城があります。僕な好きな城の一つです。
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街を少し歩くと、ものすごい高いところに天守が見えてきます。山城は例外なく全てかっこいいと思っています。今からその天守まで登ります(何度目かの登山)。
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丸亀城は瀬戸内の眺めが一望できる素晴らしい立地をしています。ずっと眺めて居られます。
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晴れていたら、瀬戸内海に沈みゆく、それはそれは素晴らしい太陽が見えていたのですが、残念です。
しかし、目的は達成しました。お腹が減ったのです。もう次のうどんを向かい入れる準備はできています。次のうどんは、四国を抜け出して、岡山の倉敷へ向かいます。
これまた、どうして倉敷なのかというと、倉敷には駅前にぶっかけうどんを日本で一番初めに売り出したうどん屋さんがあるからです。
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ということで瀬戸大橋を渡り、岡山駅で乗り換え、倉敷駅へ到着しました。駅から歩いて5分ほどのところにある、ふるいち仲店という店へ向かいます。
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「わさび多!」って思いましたが、しっかり混ぜれば、むしろうどんをより一層際立たせてくれるいいアクセントになってくれました。4食目のうどんですが、全く飽きません。いつのまにか食べ終わってしまいましたね。
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一応これで、今日の行程は全て終了です。この後は普通列車で3時間ほど揺られて大阪に戻り(これが長い)、大阪駅を23時50分に出る夜行バスで東京へ戻りました。なにしろ、明日は普通の月曜日、大学の授業があります。
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以上、1日4食のうどん旅の様子でした。過酷な限界旅をしたい人は「食」をテーマにして制限をかけると簡単にできます。ひたすらに「食べるもの」にこだわり、制限をかけつつも楽しく、思い出に必ず残る、忘れられない旅になります。
しかし、まあ全くうどんに飽きることはありませんでした。夜行バスに揺られながら、また明日もうどんを食べようかなと思うくらいに。
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