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20歳の夏休み全部使って日本一周してみた(27:本部〜那覇〜博多)

第27日目

今日は昨日書いたように、この瀬底島を離れ、少し北上した今帰仁村(なきじんむら)の近くにある古宇利島の近くへ行きたいと思います。島を出て、昨日下船した本部港から出るバスに乗って行くのですが、ちょうど港へ行く方向が同じだった、同じゲストハウスに宿泊されている方の車に揺られて港に行きました。昨日、直射日光を浴びながら暑い中、あの長い橋を渡らずに済んで、本当に助かりました。ありがとうございました。

本部から古宇利島の近く、運天港というところまで沖縄南部を走る高速バス「やんばる高速バス」に乗って行きます。「やんばる」とは何かというと、我々に親しい言葉に言い換えると「ジャングル」です。日本全国、どこでも大体そこがどんな土地柄でどんな雰囲気なのか簡単にでも想像することができますが、唯一沖縄北部のイメージは全く持って出てきません。おそらくその理由は、鉄道も高速道路も何も通っていないからだと思うのですが、乗り物マニアの視点からして、その場所のイメージを交通から広げて想像してしまう節があるので、本当に沖縄北部に何があるかは全く見当もつかないのです。

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ゲストハウスで一緒になった沖縄北部が大好きなお兄さんの話によると、どうやら沖縄北部はその「やんばる」というのしか広がっていないそうです。確か国立公園か国定公園かになっているはずなので、本当に人の手がつかず、ありのままの自然が残っているのだと思います。北海道の「知床」も現地の言葉に直すと「手付かずの自然」とかいうニュアンスだった気がしますが、あそこはバッチリ観光開発されちゃってると思うので、いつか沖縄北部に飛び込んでありのままの自然を堪能してみたいですね。どうやら道に野生のフクロウとかが歩いているそうですよ。

運天港から少し歩いて運天展望台みたいなところに行くと、古宇利島と本当を結ぶ大きな大橋「古宇利大橋」が一望できます。これ見るために本部で下船したと言っても過言ではないので、楽しみにしていましたが、正直言うと展望台の規模が小さかったかなと思いました。見える分にはいいんですが、結構草木が鬱蒼としていて、そこに簡単な展望小屋が取り付けられている感じなので、もっと近くで見たい人は島を渡った先の展望台に行くといいかもしれません。

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運天港からは引き返して「やんばる高速バス」に乗って、那覇を目指します。那覇までの所要時間は2時間半近くあり、途中一部区間で高速道路を利用します。高速道路の形式は本土の高速道路と大差なく、ほぼ同じといても過言ではないため、車窓から見えてくる景色はどこか見覚えのあるような景色が続きます。屋根の色や屋上に白いタンクが置かれていることは沖縄らしい光景ですが、高い鉄塔がぽつぽつとあって、なだらかな斜面を覆うように低層の住宅が広がっている景色は、多摩から相模原にかけての中央道からの車窓と言われても区別がつかないように思いました。

僕は沖縄に来るとトイレが近くなるのですが、その理由がこのuccの自販機に売ってるシークヮサージュースです。シークワーサーのヮは小さい方のヮです。パッケージの上の方に「ごくごく飲める」だとか何とか書いてますが、これ本当に文字通りごくごく飲めます。全国で自販機で売られている清涼飲料水の中で1番美味いと思います。これと同じシリーズでグァバジュースとパインジュースもありますが、人によって好き嫌いあるかもしれません。しかひ、シークワーサーは間違いなく美味いやつです。今日だけで3本も飲んでます。

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バスは名護、恩納村(おんなそん)、読谷(よみたん)、北谷(ちゃたん)、宜野湾(ぎのわん)、浦添と思わず声に出して読みたくなってしまう地名を南下して那覇市内へ入っていきます。県庁北口というバス停で降りて、国際通りを練り歩いて飛行機までの時間を潰すことにしました。僕の家の近所の商店街に行く頻度より国際通りに行く頻度の方が多いでお馴染み国際通りですが、もはや行き過ぎて入る店が固定化されてきています。それでは僕の国際通りルーティンを説明します。

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まずは、入って少し歩いたところにある御菓子御殿で紅芋タルトの類を購入します。今回は一人旅なので1つ入り108円。それを手に持って次は公設市場を目指します。途中、歩いていると100円で買えるちんすこうが必ずどこかの店で目に止まると思うので、そちらも購入します。国際通りを右に曲がって少し坂を下ったところにある公設市場の2階に店舗を構える「歩」というサーターアンダギー屋が僕のおすすめです。サーターアンダギーは相場が1つ100円なので、どこで買っても大差ないですが、ここのサーターアンダギーはカリッとしていて中はふんわりしている最高のサーターアンダギーとしてのクオリティを担保していると思いますし、何より1つ1つが大きいのでお得感も味わえます。

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ここまでに購入したお菓子はおやつに食べるとして、今からお昼ご飯を食べます。いつも行きつけのステーキ屋や沖縄そば屋でも良かったのですが、公設市場からつながる平和通りなどのアーケード街をずっと歩いた先にあるとんかつ屋のメニューに目が止まりました。ランチ880円でご飯とキャベツと豚汁が無料。即決でここにしました。中に入ると、まるまる太った店員さんが出てきて、これは間違いなく美味い奴だと思いましたが、案の定衣もサクサクで美味しかったです。サラダのドレッシングや胡麻、ソースなども種類が豊富で楽しめながら食べれます。また行きたいと思いました。

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結局ご飯を3杯ほどおかわりしたのですが、満腹すぎて店を出た後は歩幅が通常の8分の1くらいになってゆっくり歩いていました。国際通りの北の端だと思われるゆいレールの牧志駅の近くに大きなシーサーがいるのですが、そのシーサーを結いレールが通過するタイミングでこの角度で写真を撮ると、1枚に沖縄要素を詰め込むことができる沖縄感満載な写真が撮れるのでおすすめです。

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あとは再び国際通りを県庁の方へ歩いて戻ります。いつもだったら夏のこの時期観光客で溢れかえっているだろう国際通りですが、街ゆく人は自転車に乗っている明らかに地元民だとわかる人たちばっかりでした。シャッターの締まっている店も多く、また、閉店して新しく店が生まれ変わっているところもあり、来るたびに姿を変える国際通りに時代の流れを感じます。そもそも観光客があまりいないと分かっているせいか、店の人たちの勧誘みたいな声かけも少なくなったような気がします。寂しくなった国際通りにいつもの賑わいが帰ってくる日は来るのでしょうか。

県庁北駅からゆいレールに乗って、那覇空港に早めに着いて、飛行機を眺めるなどしたら18時25分発のpeachで福岡空港へ向かいます。日本人は真面目なので、自分たちの搭乗開始のアナウンスが流れると、一目散にゲートへ向かい、長蛇の列をなして待機していますから、僕はいつもその列が消え去ってから行くことにしています。飛行機の中もごった返している状態で一歩も動けないでしょうからね。残念ながら座席は通路側だったのですが、窓の外には沈む太陽によって変化する空の鮮やかな色が見えてきます。

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福岡空港は最近新しく作り直されたかなんかで、ターミナルがきれいになっていることは知っていましたが、確かになんかすごいことになっていました。銀座線の渋谷駅みたいになっていましたね。あと展望デッキにも行ってみましたが、思っているよりも広いし、飛行機の形をしたクッションが滑走路風にペイントされた床に取り付けられていて可愛かったです。

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福岡空港の立地は素晴らしく、東京で言うと、銀座の位置に羽田空港があるかのようで地下鉄で2.3駅行くと博多や天神駅に着きます。「駅から空港の移動ってめんどくさいですよね?ただいま!天神天神天神!」でお馴染み地下鉄空港線は都心部と空港を直通で結ぶ交通システムを実現しています。今日はこの天神の快活クラブに泊まるのですが、那覇から飛行機で移動してきて、ものの数分で空港から移動できる地下鉄があってこそ組めた行程であり、つまり「天神だからできたこと」であるのです。

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夜ご飯を食べようとして、先ほどおやつ用に買ったサーターアンダギーが満腹すぎて食べれず手元に残っていますから、快活クラブに入店する時間を遅くするためにも、夜の博多ポートタワーを訪れてみようと思いました。歩いて20分ほどしたのですが、雰囲気は深夜のお台場と全く同じで、生きるのに疲れた若者たちが夜の遊び場に集まってチルくなっている場所でした。ポートタワーのライトアップも消されて、暗闇の中、夜の博多はここから始まる感を楽しみながらサーターアンダギーを貪ります。貪って分かったのですが、サーターアンダギーは沖縄で食べるからこそ美味しいのかもしれません。普通に美味しかったのですが、沖縄で食べたらもっと美味しかったように思います。単に時間が空いていたのでサクサク感が消失していただけかもしれませんが。

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ということで、九州沖縄も終わりました。明日からは再び本州に戻り、あとは東京に向けて無限に寄り道して帰るだけです。日本一周達成まであと約2週間ありますが、たったの2週間しかないと考えるのか、まだ2週間もあるのかと考えるのかで捉え方が変わってきますが、どっちにしろ残されたルートは変わりません。遊び尽くして東京に帰りましょう。

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