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2021年は痛みを伴って新しいものを生む年(辛丑)

明けましておめでとうございます🌅

昨年に続き、今年も干支ネタからいきます。

今年の干支

辛丑(しんちゅう)です。


辛丑」の話をする前に、ちょっとめんどくさい事を書いてみます。

「今年の干支は何でしょう?」

という問いに

「丑年!」

と答えるのは、半分正解です。

というのも、干支(えと)というのは

十干(じっかん)」という十進法の暦の数え方と、「十二支」という十二進法の暦の数え方を組み合わせてできているからです。

表にするとこんな感じ。↓↓

十干

ちなみに昨年(2020年)の干支は庚子(かのえ/ね)、来年(2021年)の干支は壬寅(みずのえ/とら)ですね。

そうは言っても、正直「十干」なんて日常生活では危険物取扱者とか焼酎のランクぐらいでしかお目に掛かることはないと思います。甲・乙・丙とか。

ところが2020年、多くの人に「十干」が知られる大事件がありました。

いや、大事件っていうほどのもんでもないんですけど…。

もはや説明不要の巨人コンテンツ「鬼滅の刃」です。

作中に出て来る「鬼殺隊」の階級は「十干」で表現されています。

十干階級

©吾峠呼世晴/集英社

ちなみに「十干」は陰陽五行思想から来た考え方です。中国からの輸入物ですね。日本原産のものではありません。

陰陽五行思想は「木・火・土・金・水」の5つのエレメントによってこの世界は作られているんじゃないのっていう古代中国で生まれた土着信仰で、そこに儒教の陰陽論が融合したものです。

陰陽論についてはコチラ参照👇

5つのエレメントそれぞれに陰と陽があるので、5x2で計10パターンができるわけです。

十干_2

ん、よく見たら「丙(ひのえ)」と「丁(ひのと)」って「火の兄」と「火の弟」と書くんですね。

煉獄さん・・・千寿郎・・・泣けてくる😢😢😢
(いやじゃなくてだろっていうツッコミはナシでw)


ということで、話を戻しますと、干支は「十干」と「十二支」の組み合わせで決まるものなので

「今年の干支は何でしょう?」

という問いに『厳密に』答えるならば

「辛丑(しんちゅう)!」

が正しいです。「丑年」だと十二支しか答えてないということになります。

まぁ、実際にこんな指摘をしてくる奴がいたら「ただのめんどくさい奴」としか思われないので「今年の干支は丑年」が正解だと思います☺

さて、ここからようやく本題です。

辛丑(しんちゅう)はどんな年なのか


記事タイトルで既にオチが出てるのでアレなんですが、一応書いてみます。

まず「辛(かのと)」の字。

これは、鋭い刃を全てのエッジ持ち動物の皮を剥ぐ「解体用ナイフ」の象形文字である。切れ味が鋭くて取り扱いが難しいため誤って自分の皮膚を切ってしまうことがある。皮膚を切るとヒリヒリ、ピリピリした鋭い痛みが襲ってくる。またピリピリした痛みとしては「からみ」による舌を刺すような痛みもある。そこから転じて「つらい、ひどい、むごい」などの意味を持つようになり「辛苦」「辛酸」などの言葉が生まれた。

一方、鋭い刃物で表面を切り裂くことで、その内側にある「これまで見えなかった面が見えるようになる」ということから「新しい」という意味もある。

さらには、字形から「上位をおかす」、すなわち下位のエネルギーが「上位を揺るがす」という意味もある。

なんだか色々と意味がありそうですが、ナイフ、からい、つらい、新しい、上位を揺るがす、あたりがキーワードぽいです。

続いて「丑(ちゅう)」の字です。

これは、母親のお腹の中からやっと出た児が、右手を伸ばした象形文字。これまで曲がっていたものを懸命に伸ばそうとしている様を表す。ここから転じて「始める」「伸ばす」といった意味を持つ。また、「紐」の字にも入っているように「結ぶ」という意味も含む。

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これまで曲がっていたものを「伸ばす」「始まる」というあたりから、何かが動きだしそうな期待感ありますね。「結ぶ」あたりも、何らかの成果に実を結ぶみたいな感じでしょうか。

※字源の解説は、東洋思想研究家・田口先生の解説に私が独自に調べた結果を追加したものです。

つまり、どういうこと?

」と「」の字を意味を踏まえると、今年は身を切るような痛み、辛さを伴いつつも、今まで曲げて抑えていたものを思いっきり伸ばすこと始めることで、新しい一面が見つかったり、新しい何かが生み出せる年である、という感じになるでしょうか。

2020年はコロナに始まりコロナに終わった一年と言っても過言ではありませんでしたが、今後もコロナとは付き合い続けなければいけないようです。でも今年は昨年と違い、大きな痛みを伴いながらも、昨年とは違って、未来に向けた新しい発見、新しい局面を見出すことができるのかもしれません。

問題は「大きな痛み」ってのが何なのか…。「身を切るような痛み」なんて言われると、不安しかないんですけどね💦

しかしこんな大転換期に大河ドラマで渋沢栄一を取り上げるのはドンピシャとしか言いようがありません。150年前に起きた未曾有の大転換期を日本がどう乗り越えたのかっていう話なので。

2021年NHK大河ドラマ『青天を衝け』、楽しみです

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画像引用元:https://www.nikkansports.com/entertainment/photonews/photonews_nsInc_202007110000106-1.html

おしまい。

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