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ウクライナ情勢について思うこと

連日のウクライナ情勢について心を痛めている方が多くいらっしゃると思います。

侵攻開始からもうすぐ2週間になるこのタイミングで、
今の考えや思いを書いていこうと思います。


殺し合いが起きているのはウクライナだけじゃない

ロシアのウクライナ侵攻。
実は報道されたタイミングで「ああ平和な時代が終わったんだな」と思いました。恥ずかしながら。
でも紛争は世界中で今でも起きているし、
軍事的ではなくても、精神的に抑圧されている国・地域もたくさんあります。

確かに国家が国家を侵略する行為をリアルタイムで見たのは初めてです。(イラク戦争の際は、生まれていましたが何か考えを持つに至る年齢ではありませんでした)
ウクライナ以前に耳にしていた紛争は、
・「国家体制の不備」による「内戦」(民主化に対する独裁政権の抑圧/民族や宗教観の紛争など)
・「テロ組織によるもの」という印象が強くあります。
一方で、今回のウクライナ侵略は
・「国際社会における安全保障体制の不備」が招いた「国同士の戦争」
と捉えています。
国際社会の不備をまざまざと見せられてしまった意味で、
我々がウクライナ侵略を特別視するのは致し方ないかなと思います。

しかし、内戦であろうが、テロ行為であろうが、主権国家の侵略であろうが、戦争に巻き込まれる必要がない民間人がなくなっているのは事実。
職業軍人だって、各国は有事の際の自衛のために働いてはいるものの、「本当に有事が起きて戦争の中で戦う(もしくは他国を攻める)」
ということは望んでいない。
罪のない人が巻き込まれるということにおいては、戦争自体がもたらす世界的な影響力の大小に関わらず同じことです。

連日ウクライナ情勢に関しての報道が加熱し、
オンラインオフライン問わずたくさんのムーブメントが起きているからこそ、ウクライナよりも前に起きている紛争、現在進行形で起きているけど解決には至らず、国際社会の協力も共感も得られていない紛争に目を向ける必要があると改めて思いました。

アフリカなどでの国際協力に携わってこられた原貫太さんの動画が大変参考になりましたので貼っておきます。

勉強不足を実感

私は大学で国際政治を専攻してきました。
しかし、今回このニュースに触れて、自分自身の勉強不足を実感しました。

正直ロシアって眼中になかったんです。
軍事侵攻に踏み切るような国だと思っていなかったんです。
「プーチン 趣味」って検索して笑っていたあの頃が懐かしい。

プーチンが旧ソ連時代のような強い国をまた作りたいと思っていたことなんて全然知らず、中国やアメリカ、ヨーロッパの方向を向いて勉強をしてきたように思います。

また、勉強してきた時に一定信頼を置いていた「集団安全保障体制」が機能していないことに大変ショックを受けました。
よくよく考えれば、ウクライナはNATOに加盟をしていないし、
国連の安保理ではロシアが拒否権を持っているしで
実際集団安全保障を名目に欧米が入り込めば、ヨーロッパ中を巻き込む大戦に発展してしまうのは必至だし、
核の脅威の前では何もできないし。
集団安全保障がそう簡単には機能しないってことぐらいわかるはずなのに、
私は平和ボケをしていたのかな。

とにかく今はウクライナの軍事力がどこまで持つかを見守るしかない(その代わり経済制裁で圧力をかける)という国際社会の姿勢が非常に歯痒いです。じゃあ自衛隊に死んでほしいか?NATO加盟国の軍人に死んでほしいか?と言われると全くそうではなく、どの国の軍人も(ウクライナ兵・ロシア兵も含めて)等しく尊い命なので、なんとも意見を表明しづらいなと思っています。

ロシアの情報統制もこの2週間で締め付けがさらに厳しくなっている印象で、各国のメディアがロシアから退避しています。
ロシアの中での厭戦ムードを高めて内側からプーチンの根幹を揺るがす、という方法も有効性が怪しくなってきたという印象です。

日本も対岸の火事ではない。これからの国防について

Twitterで「対岸の火事」という言葉がトレンドしていました。
ウクライナの情勢を台湾や日本に置き換えた人が一定数いるということだと思います。
「日米同盟があるにはあるが、有事の際にアメリカが支援してくれない可能性がある」ということがわかってしまった以上、日本はこれからの国防について真剣に考える必要があると思います。

安倍元首相を始め、Twitterでも日本の自衛としての核保有についての議論が出始めています。私はこれについてもタブー視をせずに真剣に議論するべき時が来たと思っています。
じゃあ核保有に賛成なのか?と聞かれると今のところは反対です。
理由は大きく2つ。
1. アジアに大きな緊張を与えてしまう。
1945年に日中戦争・太平洋戦争が終結していてすでに77年が経っていますが、それでも、大日本帝国の被侵略地域の方々はそのことを忘れていないし許してもないと思います。時間がたてば忘れるし許せるのか?というわけでもないですが、少なくとも先の戦争はアジアにとって超大昔の過去って感じではないと思います。
韓国や中国、台湾、シンガポールに旅行したことがあり、出会ったどの人達からも日本人である私に対して敵意を感じることはありませんでした。
それは「今の日本人個人」と「昔の大日本帝国政府」を切り離して考えてくださっている人が多いからだと思います。
切り離して考えることができるのは、
・日本が軍国主義から民主主義の国になった
・核を持たない意志を表明している
・憲法9条の平和主義を持っている
→日本が再び軍国主義になってアジア各国を攻める可能性は低いという安心感がある
(+戦後の復興スピードのはやさに対しての尊敬)
というのが大きいと思います

正直なところ、アメリカとの同盟に頼らない姿勢を示し、ちょっと防衛予算を追加するだけでも他国に緊張を与えてしまうと思いますが、核武装はいくつものステップを踏み越えすぎる結果となり、予期せぬ緊張を生む可能性があります。

2. 日本は被爆国である。
今の小中学校の平和教育の状況は存じ上げていないのですが、
私の通った小中学校はどちらも平和教育に熱心で、修学旅行の行き先はそれぞれ広島と長崎でした。
原爆資料館にも行って、間接的ではありますが惨状を見聞きしているからこそ「長崎を最後にしなければ」という強い意志が日本には存在していると思います。非核三原則は国是に近いものです。

一方で「核だけが危険な兵器なのか?そのほかの兵器だって十分に危険である」という認識もあるため核以外の方法でなら武装してOKというふうにも言い切れず。

また、上記のようなリベラリズム的な考えが国を潰すことだってあるかもしれない。

自衛の能力を、他国に警戒されない範囲であげておくというのが現実解になるかなと思います。

各々の軍拡より仕組みづくりを

今回のウクライナ侵略で
・自国も核武装が必要なのでは
・自国は核でなくても軍事予算を増やす必要があるのでは
というふうに考える国・人が大幅に増えたのではと思います。

軍拡はろくな結果を産まないことは目に見えているので
・国連安保理常任理事国の拒否権を廃止する
・他国への侵略をおこなった国のトップを処罰する仕組みを作る
・独裁国家を作りたくなくなる仕組みを作る
など、何か別の手段が講じられればいいなと思いますが、
この辺りについては私の考えがまとまってないので別途書いてみたいと思います。

今回、私たちは
・他国侵略への抑止力が機能しないこと、
・国際社会はルールなんて存在していないに等しいアナーキーなものであることを知ってしまいました。国際社会が軍拡に走らず強調して仕組みを作っていく姿勢を続けられることを願います。また、ウクライナだけでなく、それ以外の地域の軍事的抑圧/経済的抑圧/精神的抑圧にも目を向けていければと思います。私も情報収集頑張ります。

数字的なエビデンスなしで言葉の定義もせず
感情のままここまで書いてしまいましたが、
今回は一旦以上にします。
追って加筆修正するかもしれません。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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