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ネットポルノ断ちのススメ

もう利用しない

インターネットポルノ中毒 やめられない脳と中毒の科学

とあるYouTuberによる評価で知ることになったこの書籍は、その気になる内容に魅了され、2,420円の価格が少々痛いと感じつつも、地元の図書館で取り寄せることを決心したけれども、結局購入。
今となっては、私はこの本のためにお金を払ったことに感謝している。
結果的にそれは価値ある投資だと思う。

この本は全264ページにわたり、インターネットポルノというテーマを扱いつつも、その本質は科学書籍である。
その証拠に、巻末には膨大な参考文献が掲載されている。

インターネットポルノ依存症の専門家ではない私でも、自分たちの生活と密接に関わるこのテーマについて詳しく調べることができるのは、興味深いもの。研究に使ってる文献管理ソフトのEndNoteには、インターネットポルノ依存症に関する論文を追加するための新しいフォルダが次々と生まれている。

このままだと、"インターネットポルノ依存症の研究"そのものに依存しそうな勢いだ。

この本の一つの重要なポイントは、本やビデオ、DVDといった従来のポルノ自体が問題なのではなく、常時ほぼ無料でアクセスできるストリーミングポルノへのアクセスが問題であるという点を指摘している。

これは、我々がインターネットとその中にあるコンテンツとどのように向き合うべきか、という大きなテーマに触れている。

ブロードバンド時代以降のポルノのストリーミングが、ポルノとの関わりを劇的に変えてしまった

ピーガガガ…。

ダイヤル回線時代は動かない画像や写真でもダウンロードするのに非常に時間がかかった。

ブロードバンドの時代になり、動画配信が一般になると、パソコンでもスマホでもインターネット環境さえあれば、世界中でどこでもいろんなジャンルのポルノが見れてしまう。しかも無料。

そして中毒になっていく人たち(多くは男性だと思う)は、脳内のドーパミンの分泌が過剰になり、過剰になりすぎると、応答しなくなり新しい刺激を求めて時間を費やしてしまう。
場合によっては、日常生活はおろかリアルな性行動にも後ろ向きになったり、ひどいときには性機能障害に陥ることもあるという。

リアルな異性に興奮しないからとか、薬に頼らずEDを治す目的という理由で、ネットポルノに手を出す人がいると聞くことがあるがこれは本末転倒

ネットポルノ見るのはやめたほうがいい

このインターネットポルノ中毒の厄介な点は、アルコールや麻薬のような、ほかの中毒同様、またはそれ以上に人に相談しにくく、そして他人に気づかれないことだと思う。

人はなかなか恥ずかしくて性の問題のことは言えない。

インターネットポルノは、アルコールやドラッグとちがってお金もかからないし、どの世代でもネットとスマホ、それから月並みな好奇心さえあれば、だれにでもインターネットポルノ中毒への門戸が開かれている。

そして依存症になっていることに本人も気が付かない。

必ずしもエロ断ちの必要はないし、ポルノそのものがいけないとは思わないが、ネットポルノ断ちはしておいたほうがいい。

性の勉強にもなるから観た方がいいという人もいるだろうが、程度が過ぎるとリアルな人生にも影響する可能性があるので、いくらお金がかからないとはいえ、手を出さない方が無難。

社会の仕組みとしては、できるだけ有料化にしておいたほうがいいのだろう。

無料より高いものはない

YouTube動画 Your Brain on Porn | Animated Series
この動画はインターネットポルノがいかに脳に影響を与えるのかを説明している。


これから直面するであろう課題は、すでにデジタルネイティブの子どもたちにこのインターネットポルノ問題をどのように知らせるかどうかだ。

もうその世界を知ってしまっているのかもしれないけど…。


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