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イマドキ学生のコミュ力は5分でわかる

就職活動でもコミュニケーション能力が求められると言われるが、私はコミュニケーション能力とは、聴く力、話す力、感じる力、表現する力などを合わせて、かつ相手と組み合う力だと考えている。
特に最後の「相手」が自分と異なる種類の場合に、その差が見えてくる。いつも会っている仲間(イツメン)であれば、略語、通称で、早口でも、自分のリズムでもほとんど伝わるし、意思疎通が早い。一方、初対面で、相手の素性や背景などがわからないと、手さぐりのコミュニケーションから始まることが多い。

さて、タイトルの「イマドキ学生のコミュニケーション力は5分でわかる」とはどういうことか。
コロナ禍を経て、イマドキの学生の多くはイツメン以外との会話が減った。そんな学生と話すとき、特に学生ペースで話すときにコミュ力の差が顕著にわかる。こちら(社会人)ペースで話すときには、学生側は言葉を選んでいるのでわかりにくい。

では、学生ペースで話すときとは、どんなケースか?
たとえば「どんな音楽聴いてる?」と聞けばわかる。コミュ力の低い学生はこう答える「ミセスとか」。こちらが怪訝な表情をしても気づかない。少し高い学生は、こちらの表情をみて、言い直す「あっ、Mrs. GREEN APPLE(ミセス・グリーン・アップル)です」。もっと高い学生なら、最初から両方または略さない言い方をする。

2月に、学生が社会人向けにブース単位で卒業研究を発表する場に参加した。いきなり説明に入るのではなく、自然な会話から始まり、参加理由などを聞かれた上で、私がわかるようにアレンジして説明してくれた。少しでもわからない表情を見せると、ゆっくり話してくれたり、わかりやすい表現に言い直してくれたように感じた。卒業研究のテーマにもコミュニケーションが関係していたが、ここ数年で、最もコミュ力が高いと感じた学生である。

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