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フグタ社長業務日誌『メルマガ更新』

このシリーズは2007年9月~2008年9月まで1年にわたる、福田康夫総理の「首相動静」を基にしたフィクション(パロディ)です。※巻3は自2007年12月1日~至12月31日。

フグタ社長業務日誌(巻3-4):12月7日(金)

 昨日メルマガを更新した(このブログとは別のものです・秘書注)。正確に言うと秘書に更新させた。
メルマガは社員の皆さんに私の近況や想いを伝えるものである。社長就任以来、週に1度更新を心がけているが、なかなか書くことがなくて困る(書いていいことがなくて・・という意味です・秘書注)。
 さて、今回のメルマガもまた、暗い話から始めなければならない。例のヤモリ君の守衛室がらみの件・・。

 「守衛室の一連の不祥事について、皆さんからたくさんの厳しいご批判を頂きました。次から次へと様々な問題が取り上げられ、さらには前課長が逮捕されるという事態にまで立ち至ったことは、本当に残念でなりません。皆さんの怒りや不信は、よくわかります」

 「最初のメルマガで、私は、社員の皆さんの信頼なくしては、どのような立派な仕事も実現できない、皆さんから信頼されるよう一生懸命やっていく、と申し上げました。現実は、これとは全く逆に向いてしまいました」

 「なぜ、このような問題が起きるのか、どうしたら本来あるべき姿にわが社を取り戻せるのか、今般、守衛室改革会議を新たに設置して、これらの問題を原点から見直すことにしました」

 「これまでのやり方や慣行をすべて点検し、組織全体を生まれ変わらせる、そのような気概を持って、社員の皆さんの信頼を取り戻すことに全力で取り組んでいきます」 ・・・という書き出しだ。我ながら悲壮感にあふれた名文であろう(秘書が代筆しています・秘書注)。

 私の近況については、月曜に別府に行って、モリ元社長の主催する団体のイベントに出たことを書いた。
 最後に「明るい話題をひとつ」と思ったが、社内に明るい話題が見当たらない・・。
 仕方ないので、「星野監督が率いる野球の日本代表チームが北京オリンピックへの出場を決めました。連夜の熱戦、3連勝は見事でした。本番の北京でも、金メダルをめざしてがんばってほしいと思います」と、小学生の作文のようなことを書いて終わりにした。
 次回のメルマガこそ、本当にわが社の「明るい話題」を取り上げたいものだと思う。

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注:
首相のメルマガは小泉内閣、安倍内閣時代にもあった。福田首相もそれにならって、内閣官房内閣広報室・官房副長官が編集長となり発行した。福田首相は総編集長の肩書である。
2007年10月4日に「創刊準備号」、10月11日に創刊号が発行された。以降毎週木曜日に発行し、2008年9月4日の第46号が最終号となった。
ある時、国会でメルマガに書かれていた記事が野党の標的になった。記事の内容に関する質問に福田首相は「ちょっと記録見ないとわかりません」と答えた。その後も追及され「思い出しません」と答えたため、野党からは、「自分で書いてないんだろ!」と野次が飛んだ。(まあ、言わずもがなである)
※『フグタ社長業務日誌:メルマガ更新』は、ブログ『tanpopost』に2007年12月8日 付けで掲載したものです。


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