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【読書メモ】「拡張現実的」 川田十夢

読んだ。「拡張現実的 」 川田十夢 


・女は存在であるが、男は現象に過ぎない。

・虚構を生きる者にとって、生活は残酷な夢のようだ。

・生活に疲れる。夢を見る。断絶する。人類はたびたび、じっと手を見るという行為を重ねてきた。自分が何を祈っているのかくらい、自分で把握しておこう。

・人間は成分表を確認してから飲み物を飲むと言う行動を続けることによって、いつの間にか読み物を飲むようになってしまった。読み物にまで、簡単に栄養を求めるようになってしまった。

・何でも品揃えしておくという事は、何でも梱包できるということ。何にでも取っ手を付けられるという事は、全てをお持ち帰りいただけるということ。

・社会はもう、実質を頂点とするトライアングルが出来上がっている。底辺が本質と物質。便利だった言葉が、ことごとく通用しなくなる。実質の伴わないものは、当たり前のように淘汰されていく。

・感覚に記憶に宿るならば、そこには気分も内在しているはず。脳まで情報を伝える前に、感覚に宿る気分がそれを遮断してしまう。

・大きな謎に取り組めば、大きな技術の使い道が見えてくる。

・パターン化した経験を繰り返し演習することで、未経験の経験を重ね、人類は本質に近づいていく。

・日本の教育に、新しい教科書はいらない。拡張現実という名の窓があれば、それで良い。教育に窓が開いた瞬間、未来からも過去からも、光が差し込む。

・問題提起には幾多の方法がある。

・重力に逆らうのではなく取り込む。40 KBの容量制限があったからこそ、(スーパーマリオの)土管は緑色に輝いたのだ。

・未開拓地を残すことも、開発者の仕事である。人類の余白を奪ってはいけない。時間を否定してはいけない。ミッシングリンクは、こうして埋まっていく。

・プレイヤーはゲーム(シムシティ)を終える頃、公園という名の余白を残すことが、市長の大きな役割であると、体験として自覚できるのである。

・お祭りのように華やか、神輿の上には道化師。いつも楽しそうなのに、いざという時に役に立つ。

・悲しい時に、ただ悲しいと大きな声をあげる人ばかりになってはいけない。重いものを軽くする。小さな声に耳を傾ける。良い音楽をかける。ただそれだけで良い。



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