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不得意でも向き合う

 世界中がコロナの影響を受けて、リーマンショック以上の不況に立ち向かわなくてはならないですね。残念ですが、今の痛み分けの状態では、影響を受けて失職した方は特に、公的な支援を待つだけでなく、自分で生きる力を再確認して、できることから進めていかなくてはならない事態です。
 キャリアコンサルタントは、クライアントの強みを引き出す自己分析のお手伝いをすることで、クライアント自身が忘れかけていたリソースを再点検することができます。その時、生きる基本となる食べる事への点検も忘れずにしてほしいのです。

「食べる」には
 ①食べ物を買うための費用を稼ぐ
 ②必要な材料を買い、調理し、胃の中に入れる
 ③自給自足で、費用をかけずに食を楽しむ
などの意味がありますが、これからは個人が③を具体的に行動に移していかなくては、買い物もままならない生活を余儀なくされた場合には弱いです。
田畑を耕すとまではいかなくても
 ・乾物を自作する
 ・燻製をつくる
 ・自生の野草を摘み、調理する(山菜など)
 ・野菜の切れ端を漬物にする
 ・山椒などの自然の香料を食事に利用する
 ・自家製ジャム、味噌を作る
 ・キッチンガーデニングを楽しむ   
 ・湧き水を汲みに行く          など
今おかれている状況の中で「食べる」ための暮らしを楽しむこともできます。
お米だけとりあげても
空き缶を使ってご飯を炊く。具沢山炊き込みご飯を炊く。余ったご飯をつぶして割りばしにさし、自家製クルミ味噌をつけた五平餅をつくる。ごはんバーガーをつくる・・・等、様々なレパートリーを考えて作ることもできます。

 仕事も同じです。自分に合わないから就職ができないと嘆くのではなく、就職先(今ある求職市況)に自分を合わせていくことも必要になるのです。就職活動中は、時間があるようで、気だけ焦って無駄な時間を費やして一日が終わってしまうこともあります。そんな時、いつもと異なる行動をとってみてください。まずは「食べる」にこだわる。その次は「いつもはしない何かをしてみる」です。

 私のクライアントさん(男性)は最近、自宅に眠っていたミシンを使えるようになった(最初は子どもに持たせる雑巾を縫ったらしい)ことから楽しくなり、今度はマスクを作るため手芸店に行ったそうです。しかし好みの布地が少ないことに気づき、季節の衣類を片付けた時に処分するため整理した袋から、利用できる布がないか探したとのことでした。なんと彼は、デニムでマスクを作ったのです。履かなくなったジーンズをリメイクしたもので、裏地までついていました。また、手提げバック、シューズ入れ、ポーチも作っていたのですが、ファスナー、ポケット、タグがアクセントになって売り物のような出来栄えでした。「裏がえしたら糸くずがたくさん出ていてボロが出ます。ジーッと見ないでくださいよ。」と照れながらも満足そうな笑顔が印象的でした。
 「自分で作ろうと決めてから、参考にできるものはないか、いつのまにかスマホで画像や作り方を探してしまうんですよ。子どもと一緒じゃないと恥ずかしくて入れないファンシーショップにも入りましたよ。アイディアの倉庫でした。」とのこと。意識と行動の範囲が広がり、食べるための職業選択の補填となるネタが見つかった、とのことです。


「不得意だから」と避けなければ「意外と楽しかった、面白かった」に出会えるものです。それが「食べる」につながることもあります。不得意だと諦めるのではなく、向き合うことで可能性を広げていきましょう。

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