親ガチャどころか人生全部ガチャ【人は生まれが9割】

私は高校時代、全く取り柄が無い生徒だった。学業成績は振るわず(200人中170位程度)、極度に大人しく友達は1人もいない、運動もできず挙動不審で鈍臭い子だった。

そんな私は、自分とは正反対の、明るく社交的で器用に何でもこなす、クラスの中心にいるIさんのSNSを毎日チェックしていた。

Iさんは、担任教諭に将来教師になりたいという話をすると、「Iさんは何でもできるし、教師向いとるわ」と言われたらしい。

センター試験に失敗し、第一志望の国立大学がD判定だったが、担任教諭から「行きたい大学を受けないと後悔するから受けた方がいい」と背中を押してもらったそうだ。

それで第一志望の受験を決意し、毎日学校に行って二次試験の小論文を添削してもらっていた。その頑張りを見て、私のことを嫌っていた元担任のSには「Iさんすごく頑張っているから、もしかしたら受かるかもしれませんよ」と言われたそうだ。


結局、Iさんは第一志望に落ち、私立大学に進学した。

Iさんは大学には落ちてしまったものの、受験を通じてたくさんの人に支えられ、健全な精神を育むことができたのだろう。


一方私は、過敏性腸症候群で授業に出ることすら精一杯だった。

それで保健室に行くと、養護教諭に志望大学を聞かれ、都内の私立大学(MARCH)を答えると、「そんな大学、上位10%くらいの成績じゃないと行けないじゃないのよ!」「みんなだって偏差値を1上げるためにものすごく頑張っているんだよ!」とものすごい勢いで説教され、「行きたい大学じゃなくて行ける大学に行くんだよ!」と完全否定された。

担任と面談をしても、私立専願で国立大学は受けないと言うと「私立専願は大抵失敗する」と言われ、やはり支持はされなかった。地方なので国立大学信仰が強く、国立大学の合格実績を上げるという目標にそぐわない生徒は好かれないようだ。

それでも、私は運良く養護教諭に宣言した大学に合格した。これで、散々無理だと否定した養護教諭や担任教諭を見返せたはずだったのだ。

しかし母親に反対され、何を血迷ったか別の大学に進学してしまい、さらなる地獄を見ることになった。人生最大の失敗である。


何でもできる子と何をやってもダメな子の違いは、結局、

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