Z世代大学生が考える、人の育て方
「褒めて伸ばす」ということが強調される時代になっています。
パワハラなどハラスメントが厳しく糾弾されるようになって、「叱って伸ばす」「背中を見せて伸ばす」といった教育方針をとれなくなったことが原因の一つでしょう。
いわゆるZ世代として、僕も「褒めて伸ばす」べきだと思っています。僕自身も褒めて伸ばされたいですし、人に何かを教えるときは大袈裟にでも褒めるようにしています。
僕は某カフェで大学一年生の頃から働いていて、バイトリーダーの肩書きまでついてしまっているので、新しいスタッフの教育を任されることが多くあります。
そこで僕が意識しているのは、
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。」
という言葉です。これは第二次世界対戦で日本海軍を率いた軍人の、山本五十六の言葉です。
軍隊では叱って育てるイメージが強いですが、褒める教育が実践されていたとは驚きですよね。
前半と後半に分かれていて、前半は「人は動かじ」、つまりモチベーションを引き出す的な意味合いでしょうか。
後半は「人は育たず」、一人立ちさせるための教育法になっています。
まず前半の「人は動かじ」について見てみましょう。例えば、レジ打ちをしたことがない新人スタッフを教える時は、こんな感じです。
①やってみせ:僕がレジを打っているところを何度か見てもらう
②言って聞かせて:決済方法やレジの操作方法を口頭で伝えます。
③させてみせ:新人スタッフにレジ打ちをさせてみます。間違えそうになったら それとなくフォローして、大きなミスにつながらないようにします。
④褒めてやらねば:少しでもできることが増えたり、速く正確にできるようになっていたらそれを伝えて、心から褒めます。できれば周りにいる他のスタッフにも進歩を共有して、その人からも褒めてもらえるようにします。
次に、後半の「人は育たず」を見てみましょう。先ほどと同じ、レジ打ちを例に挙げます。
①話し合い:前半で一通りやり方を覚えました。ここでは、どうしたらもっと効率的に業務がこなせるかを一緒に話し合います。
②耳を傾け:話し合う際も、自分の意見を押し付けるのではなく、相手の考えを聞くことに集中します。うまく意見が出てこない時は、こちらから質問をして答えを引き出します。相手に思い付かせるのです。
③承認し:相手が出してくれた意見を肯定します。僕自身の経験を伝えるなど、相手が自分の考えをより洗練できるように働きかけます。
④任せてやらねば:③までで出てきた相手の考えをもとに、今度は他の新人スタッフの教育を任せてみます。基本に立ち返るきっかけになりますし、自信にもつながります。
いかがでしたでしょうか。工程が多く、面倒だと感じられた方もいらっしゃると思います。
しかし本来、人は誰かにものを教えることはできないと考えています。相手の頭の中を覗くことはできませんし、教えたことが100%そのまま相手に伝わることはあり得ません。
その代わりに、私たちは相手が自ら気づく手助けをすることができます。今日の話は、相手に気づかせるための方法として、ぜひご活用いただきたいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。これからもよろしくお願いします!
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