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『万葉集』を読む (椿の花)

万葉集には謎が多い。

一首、一首が当時の知られざる事件や海外との状況、国民の生活、人間関係などに直結しているので、素人でも何か「発見」があるような気がする。
まるで今の「脱出ゲーム」のような感覚だ。

さらには「おもしろい!」と微笑むようなこともある。

次の言葉を万葉集マニアなら当然読めます。

列々椿

いかにも椿の林に、ここにもあそこにもと列をなして咲いている様子が浮かびます。(集歌54)

巨勢山乃 列々椿 都良々々尓 見乍思奈 許湍乃春野乎
巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ偲はな巨勢の春を

これは「春を偲んでいる」のですから、もう葉だけになってしまった椿です。

「つらつらつばき つらつらに みつつしのはな」
このリズム感を、声を出してみると、楽しくなります。

これには元の歌があって(集歌56)
河上乃 列々椿 都良々々尓 雖見安可受 巨勢能春野者
河上のつらつら椿つらつらに見れども飽かず巨勢の春野は

これは春の歌です。

巨勢山の列々椿を見に行きたくなりますね。


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文字を媒体にしたものはnoteに集中させるため



Facebookより移動させて少しリライトしました。




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