中国から一時帰国した私が、コロナが怖くて日本を歩けない理由。危機感ゼロの日本人たち。谷崎光のインサイド・アジア No.76
(画像は世界のコロナ状況を濃淡で表したもの。「テンセント健康」のアプリから2021年1月3日分)
コロナゆる日本は怖い!?
中国から日本(大阪)に一時帰国した私は、今、恐怖にうち震えている(←なんちゅう日本語や)。
自主隔離期間も終わり、自分でやったコロナ検査も当然ながらシロで、ようやく日本をうろうろ……のはずが、ひゅーんと家に逃げ帰る始末。
そう、中国帰りの、中国出羽守の目には日本のコロナ対策があまりにもゆるゆるに感じるのである。
では、私がびびったことを列挙してみよう。
①皆、平気で布マスクやウレタンマスクをしている。
オカンが布マスクをしていて、思わず脱力した。しかし街を歩くと老いも若きも、防疫には効果のほぼないウレタンマスクや布マスク。中国では最初からアナウンスが行き届き農民工ですらしていない。北京で一番マスクがない時ですら、コンビニでウレタンマスクは売れ残っていた。日本人は、なぜ効果のないものをしてるの?
②電車や地下鉄の入口で体温検査をしていない。
世の中、熱があれば自粛するような善人ばかりではない。
結局、抑えるには感染者を見つけ出し、集団からつまみ出すしかないのである。
中国から見れば、日本は患者多発の高リスク地帯。
中国は公共交通機関での体温検査はコロナで運休、再開時から今にいたるまでずっとやっている。行動記録のQRコードは日本では難しいだろうが、コロナで今、発熱している人を載せれば空気(エアゾール感染は確認済み)、つり革などから一気に広がる。ただ乗車させなければいいのだから、プライバシーも問題ない。日本も、ただちに全部やるべきである。
さらに日本は駅のトイレすら消毒をしていない。
中国は列車はもちろんのこと、駅の床や切符販売機も毎日定期的に消毒している。
思えば中国に渡った頃、中国人がやたら消毒、消毒というのを変に思ったが、多方面から多地方、多民族の人々が流れ込んで来るというのはそういうことなのである。
大阪の地下鉄の窓は開けていてちょっとホッとした。
③飲食店やお店がノーチェック、無換気、無消毒
さらに怖いのはお店や飲食店も入店に体温検査もせず、密集で座ってつばを飛ばしあっていること。
テーブルも密集している。
換気もたいていの店が、今の患者発生状況で北京なら営業停止のレベルである。構造的に難しい場合もあるが、その場合は中国は冬でもドアを開けておくよう指導された。
日本だと客がうるさいんだろうな(泣)。
そして客が去った後の机もあまり消毒していない。
よくやっているげなスタバで60%ぐらいですか? 北京だと小店でもかなりこまめにやってる。
④中国から見ると、どこもかしこも消毒不足
コロナウイルスは、罹患者との近距離接触だけでなく、ウイルスが付いたものを手で触れ、それが体内に取り込まれることによっても感染する。
ウイルスはステンレスやガラス、プラッチックスなどつるつるしたものの上では、2,3日以上生き延びる。
中国だと患者が発生したマンションや住居、その付近や行った店などは、徹底的に消毒される。
マンションで帰郷隔離中の人が発症し、マンション内をうろついて敷地内の手すりや……、
ここから先は
谷崎光のインサイド・アジア
日本がどこか窮屈な人の為のマガジン。マスコミの伝えない中国ディープ生情報と、誰も知らないリアル中国人をお伝えします。中国ビジネス経験者×作…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?