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ウイグルと中国H&M騒動で、日本人だけが知らないこと。谷崎光のインサイド・アジア NO.88



今、中国のH&Mで買ったスカーフを巻いて、この原稿を書いています。私、中国のH&M開店以来のお客さんですから。


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(この、一見、綿に見えるスカーフの素材はポリエステル)


さて、今、話題のH&Mの中国での騒動を、ごく簡単にまとめてみましょう。

昨年の9月(えっ?)、H&Mが自分たちの英語のサイトに、中国のウイグルの人権侵害問題に懸念を表し、ウイグル綿を使わない、と書いた(本当はもっといろいろ書いているんですがこれは後述)。

で、アメリカ、EU、カナダ、イギリスも3月22日、ウイグル問題で中国への制裁を決定。
このあたりから中国が大反発。メディア報道をきっかけとして不買運動が起こり、H&Mの服を破ったり焼いたりする動画が大量に流れた。
ある地方では、H&Mの看板も外され、アリババや京東など中国の主力通販サイト、地図からもH&Mの名前が消えた……。


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取り外されるH&Mの看板。


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さらには、火花は同じく、ウイグル綿使用拒否を主張した、ナイキやアディダスなどの外資メーカーにも飛び火……etc,etc。
なるほど。
今、ウイグル綿使用を拒否している大手メーカーはH&M、ザラ、ナイキ、アディダス、コンバース、カルバンクライン、アンダーアーマー、トミーヒルフィガー、ニューバランス、ギャップ。

実は日本の大手メディアは、意図的にいろいろ書いていないことがあります。さらに中国人の本音はまったく別。

そもそもH&Mはウイグル綿が主力の商品などほとんど製造していない!。(中国生産の中国綿としては混じっているかもしれないけどね。あ、私、中国生産のアパレル出身です)。
詳しくは後述。素材の品質を追求する日本メーカーのユニクロや無印とは違う

そして欧米がウイグル人権問題を懸念し、綿花でも中国包囲網を作り……、さあ、日本はどうする、とのことですが、ちょっとまて。
やはり世界の真実というのは、○○が絡むもので、

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