土曜22時のケーキ
土曜22時に一緒にケーキを食べる友人がいる私は、幸せ者だ。
この週末は、突然のスペシャルウィークエンド。連休でも夏休みでもなければ誕生日でもなかったけれど。
友人からの提案で、いつもの土日に「非日常」と「たのしい」を掛け合わせてみたら、あっという間に特別になってしまった。
たとえば22時のケーキ。
私と友人と互いの娘、好きなものを一つずつ選んで買ってきた。それを寝る前に、みんなで食べた。
全員パジャマ姿。小さなテーブルを囲んで座って味わった、ひみつの時間。
ケーキと夜ふかし。
大人だって、誕生日でもクリスマスでもない日の夜に背徳のケーキ。
子どもは「ケーキ×夜おやつ×夜ふかし」という特別三重奏。母親としても大きな声で言えない、チートデイ。
楽しかった土曜日を締めくくるデザートのような夜。たのしくて、うれしそうな娘の顔。夜のケーキが女を満足させるのに年齢は関係ないらしい。
ふつうの日に、幸せが込み上げてくる。
こんなふうに過ごせる手段と自由があること。
仕事があって働けていること。
暮らしていける家があって生活できていること。
土曜22時に一緒にケーキを食べる友人がいること。
幸せの実感と再確認をすると、楽しんだぶん明日もがんばろう、がんばらなくちゃというポジティブでいっぱいになれる。
『なんでもない日、おめでとう』。
おめでとうすると、しあわせなことしかないよ。
(2021.7.18 sun)
「なんでもない日、おめでとう。」について
ルイス・キャロルの小説「不思議の国のアリス」を原作にしたアニメ映画「ふしぎの国のアリス」の中で歌われる歌にでてくる言葉です。
誕生日は1年にたった1度きりしかありません。
でも、たった1度きりの記念日と同じように、毎日をたのしんだっていいと思うのです。そう、ふしぎの国のアリスのように。
(ほぼ日刊イトイ新聞「ほぼ日手帳2010」より)
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