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「推し、燃ゆ」(宇佐見りん)河出書房新社


読み終えて、この本を推すために写真を撮って思いを書いてInstagramにアップする。そうしてる自分もまた、この本が登場した時代に生きる人間だと思い知らされる。

芥川賞受賞ですでにベストセラー、著者も一躍脚光を浴びていて説明不要のこの本。

映画にせよ、本にせよ、音楽にせよ、どこでいつ接しようが内容は変わらない。けれどこの本は確実に今の時代に読まれるために書かれてます。そして、「こんな時代があったね」と、後の時代の人にもまた発見されてほしい。

本の中でInstagram、ブログ、Twitterなどが登場しますが、横書きの世界が華麗に縦書きの世界へ移ります。そして人は、横書きでこの本への想いを綴ります。この一冊で、世界はまさに縦横無尽に広がっていく。

言葉の力が凄まじい。この若い女性作家はきっと言葉の力を信じています。

本はページをめくるたびに終わりが近づくのがわかるのが切ない。熱い青春に、最後は涙しました。


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